前回のラーメン記事は、こってりとした麻婆麺の特集でしたので、今回は、あっさりとした味わいのラーメンばかりを集めてみました。
時系列はバラバラですがご覧ください。
まずは、京都に修学旅行に来た方なら、必ず立ち寄るであろう、新京極商店街からほど近いところにオープンした、美鶴さん。
貝出汁拉麺と謳っているように、貝のスープをベースにしたお店でした。
カウンターに座ると、目の前にスープの材料が事細かく書かれています。
手の打ちの全てを明かしているとは思いませんが、こういうのを読むと、目指す味の方向が想像出来ますから、ラーメンを待つ間が実に楽しいです。
今回は、貝と鯛の出汁を合わせたという、潮らぁ麺を注文しました。
ボクも冬場に、鯛のあらを買ってきて、それを炊いたスープでお鍋を作って食べるんですが、簡単に相当レベルの高いスープが作れますよ。
沸かしたお湯に、熱湯を掛けて臭みを抜いた鯛のあらを入れて、酒と塩で味を付けて、10分ほど煮出して、お好みで醤油を落としたらスープは出来上がり。
ここで、鯛のあらは必ず取り除いて(長い時間煮出すと臭くなる・・・経験済み)、後はお好みの具材を入れて、煮立ったら、鯛を戻して、簡単に鯛鍋の出来上がり。
実に簡単に、感嘆するお鍋が出来ますから、おススメです。
さて、余談はさておき、潮らぁ麺がやって来ました。
ご覧のように、実に彩りが鮮やかです。
スープは透明感に溢れていて、塩のあっさりとした風味と、鯛や貝の魚介系の旨味が効いていて、お上品な味わいながらも、旨味がしっかりと感じられます。
これは相当レベルが高いスープでしたね。
麺は、黒い粒で分かるように、小麦の粒を丸ごと挽いた全粒粉が混ざってます。
ストレート麺で、麺の持ち上げも良く、ツルツルとした口当たりで美味しかったです。
個人の好みとしては、もう少し細い方が、スープの持ち上げが良いように思うのですが、まあそれは素人の浅はかな考えということでよいでしょう。
魚介系のスープがメインで、陰に隠れがちですが、このチャーシューも、ほのかに残るピンクな部分がレアな仕上がりで、脂の部分が上品な甘さがあって美味しかったでした。
総じて、仕事のレベルが高いラーメンでした。
代わっては、三条高倉通りを南に下がったところにオープンした、ラーメン鱗さんです。
確か、大阪に本店があって、京都に進出した初のお店だったように思います。
すぐ近くには、塩元帥さんの支店もあります。
最後は、このブログでも何回か紹介してきた、らぁ麺とうひちさん。
食べログでも高点数のお店ですが、こちらが6周年を迎えられたということで、アニバーサリーラーメンを作られるという告知がありました。
青森シャムロックといえば、養鶏界では相当有名な鶏です。
原価も相当高い、この素材を使ったラーメンは食べてみたいと思い立って、行って来ました。
お店の前で20分ほど並んで、待ち焦がれた、このヒムロック、いや、シャムロックのラーメンをお迎えしました。
一見すると、なんの変哲の無い醤油ラーメンに思うでしょう?
でも、スープの深みが違うのよ。
鶏のエキスのうち、上品な旨味だけが前面に出て来て、いつまででも飲んでいられる。
こんな深い旨味は、他ではなかなか味わえません。
もちろん、この1日だけの限定だからこそ、原価無視で出来たのでしょうが、このラーメンの完成度は抜群でした。
「青森シャムロック」がどんな育てられ方をしているかは、素人のボクには分かりませんが、こんなに深みのあるスープが取れる骨格になるには、どれだけの豊潤な餌の配合と運動量と愛情が注がれてきたんでしょう。
「ニワトリに乾杯!(笑)」
今まで、ボクの中での、醤油ラーメンのナンバーワンは、圧倒的に、ボクが尊敬して止まない、故佐野実さんのお店、志那そばやさんでしたが、今回はついに超えましたね。
ただ、この日のとうひちさんのアニバーサリーラーメンは、あくまでこの日だけの特別メニューで、原価無視でしたでしょうから、逆に、通常メニューで、1000円以内で、極めて高いクオリティを保ち続ける、志那そばやさんの醤油ラーメンのポテンシャルの凄さを改めて思い知ることにもなりました。
とうひちさんも、志那そばやさんも、どっちも凄いというのが今日の結論です。