Perfume 『ビルボードジャパン 2016年 年間アーティストランキング』で18位に | Perfumeとグルメの日記

Perfumeとグルメの日記

Perfumeと食べ歩き(主にラーメン)が好きです。
この2つのテーマについてのエントリーが中心です。

ボクがこのブログで何年も前から、「もはやオリコンチャートよりも、ヒットの実勢を正確に表せているのはこっち」と言い続けている、ビルボードジャパンチャート。
オリコンさんのように、CDセールスだけでなく、それ以外の様々な要素をポイントに加味して、CD市場が崩壊した我が国で、市場の実態に合ったヒットチャートを作る姿勢とそのチャートに、最近では、かなりの注目と信頼度が増して来ておりまして、ボクの目論見が支持されているようで、大変心強く思っております。
 
 
そんな中、【ビルボードジャパン年間アーティストランキング 2016】なる、年間チャートが発表になりました。
このチャートは、いつものビルボードジャパンのチャート順位のポイントを決める構成の、セールス、オンエア、ルックアップ、動画再生回数、Twitterなどを複合的に加算して決定しています。
少し見てみましょう。
 
 
【ビルボードジャパン年間アーティストランキング 2016】
 
1.AKB48
2.RADWIMPS
3.西野カナ
4.三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE
5.星野源
6.ONE OK ROCK
7.嵐
8.back number
9.宇多田ヒカル
10. 乃木坂46
 
 
これがTOP10で、Perfumeはこれよりもう少し下の18位にランキングされております。
ブレイクして10年経って、年齢も30歳に手が届くところになった、女性グループで、未だにまだ年間アーティストランキングで、安定したこの順位にいるのですから、もはや間違いなく、Perfumeというのは、自身の意思さえなければ、いつまでも音楽業界に留まれる位置にいる、希なアーティストと言えるでしょうね。
 
 
こちらのリンクからたどれば、(この「2016年ビルボードジャパン、アーティスト別売上ランキング」はこちらから(リンクはこちら)が見られます。
さて、以下、こちらの部門別の各チャートと比較して、もう少しPerfumeについて精査していきましょう。
 
 
まず、この年間チャートの要素ですが、過去のこのブログの記事を読んでいる方には、毎週のチャートの推移には、オリコンさんのような、セールスオンリーではなく、その他の要素が含まれていることは分かっておられるでしょう。
 
 
このチャートは、全国のAM/FM再生回数 (22)、 シングルの全国推定売上枚数、楽曲のダウンロード数、推定値を含むストリーミングの合算 (29)、 PCによるCD読取数 (17)
、 アーティスト&楽曲を両方ツイートした数 (31),
国内においての動画再生回数 (18
)、 ダウンロード、Twitter、動画の合算(17),
ダウンロード、ストリーミング、ルックアップの合算(27)、 セールス、ルックアップの合算(32)から成っております。
(カッコ内の数字は、2016年の各部門別のPerfumeの順位)
 
 
 
ボクが注目したのは、この部門別の順位。
こちらの、部門別のチャートの、黄色(ダウンロード、Twitter、動画の合算)、青(ダウンロード、ストリーミング、ルックアップの合算)、桃色(セールス、ルックアップの合算)だけに注目してください。
このチャート部門別のそれぞれの意義については、何度もこちらで書いていますので、今回はあえて書きませんが、この部門別の意義とは、『楽曲が手に入るプロセス』として、正規にお金を払う手段から、タダで手に入れられる事が多い順に、『桃>青>黄色』となるわけです。
 
 
ということは、CD市場が崩壊した今、CDをはじめとしたパッケージを買うのはファンだけですから、桃色のチャートが高いアーティストは、彼らに直接お金を落とすことをためらわないコアなファンが多く、青から黄色に連れて、アーティストの作品に直接お金を落とさない、ライトなファンが多くなることが分かります。
 
 
Perfumeを見ていきますと、今年唯一のCDパッケージでのリリースの『COSMIC EXPLORER』が主にポイントになったであろう桃色の順位よりも、配信リリースとMVの無料配信の『FLASH』の方が、年間チャートの順位に貢献していることが分かります。
 
 
つまり、2016年のPerfumeには、ライト層のファンがたくさん群がったということです。
言ってみれば、「日本国民の好奇心の的になった」ともいえます。
逆に言い換えれば、2017年のPerfumeの最大の課題は、このまとわりついた無料ライト層のファンたちを、いかにお金を落としてくれるユーザーに仕上げるかなのですよね。
そのためには、もう一度、ライトユーザーでもチケットが手に入りやすい、ドームツアーが必要になるのですが、ドームを押さえるのは2年前からでないとダメですから、日本の音楽業界はなかなか機動的なビジネスが出来ませんねぇ(笑)。
 
 
あと、ここで特筆すべきは、「黄色(2)>青(6)>桃(19)」の、ONE OK ROCKですね。
2016年は大してリリースが無かったのに、無料形態の好調でこのような高順位になるということは、ユーザーの「好き」のマグマが溜まった状態ですから、何らかのきっかけで爆発的にブレイクすることでしょう。
すでに、国内でも北米でもアリーナクラスのライブが出来る彼らですから、更なるブレイクで一体どうなってしまうのかは、もはや想像の範囲を超えてしまうレベルでしょう。
今年1年、ぜひとも追いかけていきたいアーティストですね。
 
 
無料でくっついてきたユーザーというのは、メーカー側からしたら、すぐにお金にならないということで、面倒くさい存在ともいえます。
ただ、CD市場が完全に崩壊した今、無料であっても音楽に触れようとしてくれるユーザーに対して、どれだけ間口を広げて迎え入れるかが、彼らの今後の経営の安定を左右することになるのではないでしょうか、というのがボクの意見になります。