昨日に予告したように、昨年の11月24日(木)に滋賀県・びわ湖ホール 大ホールで行われた山下達郎氏のコンサートのレポを書きたいと想います。
もう７ヶ月も前のコンサートなんですが、なんせステージ上の達郎氏から直接に「ツアー中のネタバレは止めてくれ！」とお達しがあったので、完全なレポはツアーが終わってからにしようと、今まで伏せておりました。
（行った翌日に簡単に書いたレポはこちら）
しかし、ボクがPerfumeの武道館やら沖縄の追加公演で東奔西走している間にこのツアーは５月１２日に既に終わっておりまして、それに気がついたのがつい最近。
もう需要はないよなぁ・・・とおざなりにしていた所、昨日のＳＬＳ２０１２でのPerfumeとの競演のニュース。
いいきっかけが出来ましたので、改めて書きたいと想います。
ただ、セットリストを書く為に色々検索しておりました所、ほぼ完璧にこのツアーの細部まで書き記しているレポを見つけてしまいまして、どうあがいてもこれよりも良いレポを書く事が出来ないと判断しましたので、こちらの記事のリンクをまず貼っておきます。
加藤Roger孝朗さんという方のブログなんですが、この記事を見て、当日に自分が見て忘れていたステージ上のパフォーマンスもかなり思い出せる程、微に入り細に入りのレポなんで、ぜひお読みください。
他人のブログへのリンクを勝手に貼ってよいのかな・・とも思いますが、どうやら音楽業界に居る方のようなので構わないでしょう（笑）
ではこちらをまずご覧下さい。
その後にびわ湖ホールでの達郎氏が発したＭＣを覚えている範囲でご紹介いたします。
「レーベル運営の悲喜交々」
これが前編
こっちが後編
さて、びわ湖ホールでの達郎氏ですが、まだツアーが始まって７公演目という事もあって、自身でも「喉の調子がやっと調子が上がってきた」と公演中に話すくらい、まだ手探り状態という感じで、定評のあるコンサート中のＭＣも、「レコーディングばかりやっていたので面白い話を仕入れてないからまだネタが練れてない」と本人がおっしゃるようにやや短めでした。
とは言ってもその歌声は、上記のリンクを読んでいただければわかるように、途中でマイクを外して肉声だけで歌う所なんか、とても来年還暦を迎えるとは思えない程、高音が伸びて痺れるほど素晴らしかったし、ＭＣもシャレが効いていて面白かったでしたよ。
江戸っ子である達郎氏の話しぶりって、ちょうど江戸落語の噺家のような口調で、粋で洒落に毒ッ気が強いのが特徴なんですが、最近はちょっと毒のある事を話すと本気の抗議が、アンケート用紙に書かれてあるらしいのです。
香川でのコンサートのＭＣで、「僕らは東京の人間なんで蕎麦喰いですから、うどんって病気の時しか食べないんですよ。 風邪ひいたから鍋焼き（うどん）でも食って寝るか・・ってのがうどんなんです」って話したら、そこのアンケート用紙に、「貴方は香川県民を敵に回しましましたね」と苦情が書いてあって、最近はＭＣの内容も気を遣うとボヤいておりました。
でも関西のお客さんにはそんな無粋な人はいませんでしたよ。
ストリートミュージシャンよろしく、おひねりを貰う為の帽子を舞台に置いて歌う演出の曲があったんですが、歌い終わった後、最前列のお客さんがサッと立ち上がっておひねりの１０００円札を帽子に入れて場を盛り上げていました。
達郎氏も思わず、「ええお客さんやっ！！」と喜んでおりました。
このコンサートでの達郎氏の発言で数多く出てきたワードは「山下達郎のガラパゴス化」。
ニューアルバムの発売がなくても、既発曲だけでツアーを回るのはもちろん、今の音楽業界の手軽な手法を一切排除して、自身がこれまで続けて来たスタイルを貫く事、これを、「ガラパゴス化」という単語を使って、言葉だけでなく演奏でも表現していました。
それは、アカペラでマイクなしで声の限りに歌い上げたり、公演中ずっとミュージシャン自身の生演奏て通して、打ち込みは一切なし。
そういえば、達郎氏はＭＣ中に、｢自分はアーティストと呼ばれたくない｣と話していました。
強いて呼ばれるなら、｢音楽の職人｣であると。
ここでいう｢アーティスト｣というのは、いわゆるJ-POPアーティストを指しているのだと思いますが、現在の日本の音楽シーンに対して彼が抱いている強烈なアンチテーゼのように聞こえました。
なにげに深い言葉だと思いました。
総じての感想は、「プロってやっぱり凄い」って事ですね。
達郎氏だけでなく、舞台に上がっているバンドの皆さんの演奏自体がいちいちお金が取れるものだったんです。
詳しくは上記のリンクをご覧ください。
いやぁ、やっぱりプロの仕事は凄い！！
最後に、このツアーのセットリストを挙げておきます。
1.THE THEME FROM BIG WAVE
2.SPARKLE
3.DONUT SONG
4.素敵な午後は
5.僕らの夏の夢
6.プロポーズ
7.SOLID SLIDER
8.俺の空
9.雨は手のひらにいっぱい
10.バラ色の人生（アカペラ）
11.DON'T ASK ME TO BE LONELY（アカペラ）
12.おやすみロージー（アカペラ）
13星に願いを（アカペラ）
14.クリスマス・イブ
15.希望という名の光
16さよなら夏の日
17.今日はなんだか
18.LET'S DANCE BABY
19.高気圧ガール
20.アトムの子
EC
21.街物語
22.RIDE ON TIME
23.恋のブギ・ウギ・トレイン
24.YOUR EYES