辛抱強いロナウジーニョ
こないだ、アルゼンチンのコルドバで「スーペルクラシコ・ダス・アメリカス」というのがあったんですね。
これは、その昔、60年以上も続いていた、「コパ・ホッカ」のリニューアル版。
ブラジルとアルゼンチンが、ホーム&アウェーで交流試合を行っていた大会が、今年から名称も新しく、35年ぶりに復活したんです。
ブラジルも、アルゼンチンも、国内でプレーする選手だけで代表チームを構成します。
で、その第1戦が、ブラジルにとっては、アウェーのコルドバだったんですね。
国内でプレーする選手だけ、と言っても、今やブラジルは、ヨーロッパから帰ってきたスター達と、ブラジルで生まれる新たなスター達がミックスされて、豪華なんです。
そんな中でも、一番のスターは、やっぱり、ロナウジーニョ。
試合を終えた後、深夜ホテルに帰っても、寝るか寝ないかの滞在時間で、すぐ出発。
コルドバ空港から、一路、乗り継ぎのブエノスアイレスへ。
私とヴェントゥーラは、リオに帰る選手達と一緒でした。
今回の旅は、選手達もVIPルームとかではなく、普通にフードコートで朝ごはん食べたり、普通に搭乗ゲート前の待合室で、搭乗時間を待っていたんですね。
で、フードコートで、他の選手達と一緒に、ハンバーガーをバクバク食べていた、ロナウジーニョ。
ウエイターの男の人が、そのロナウジーニョを見つけて、「ええええ!ロナウジーニョ、ロナウジーニョ、ロナウジーニョ!」と、叫びまくって、他のウエイター仲間に知らせたり、携帯で誰かに電話しまくったり。
そして、おずおずと近寄ると、モグモグしているロナウジーニョに、一緒に写真を撮ってもらいました。
それが合図みたいになって、その後は、お客さんも、他のフードコートの店員さんも、コックさんまで厨房から飛び出して、写真、また写真。
ロナウジーニョは、ほとんど寝てないのにも関わらず、丁寧に応対し続けてました。
で、一同、搭乗待合室へ。
先に座ってた私らの横を、ロナウジーニョが通りかかったので、しばし、ロナウジーニョのお兄さんのアシスの噂話なんかをして、盛り上がってたんです。
でも、5分と経たずに、他のお客さん達が気づいて、写真、また写真。
ところが、ブエノスアイレスからの飛行機の出発が遅れて、搭乗時間の見通しもない、と、非情なアナウンス。
他の選手達と一緒に、座って待っているロナウジーニョには、相変わらず、写真、また写真。
一緒に座っていた、元ベガルタ仙台のチアーゴ・ネヴィスは、なぜか、カメラマンとなって、ロナウジーニョとファンの2ショットを、撮ってあげたりして。
ブラジル人もそうだけど、アルゼンチンの人達も、かなり強引。
ロナウジーニョが、何しろ寝てないので、サングラスして、うたた寝し始めても、起こして、写真を頼むんですー。
選手同士で話してても、携帯で話してても、もう、ガンガン、2ショット写真を頼むんですー。
老若男女。
中には、赤ちゃんを抱っこしてもらう人もいるし、正装したシスターが、写真撮った後も、隣に座って話し込んだり。
そのみんなの頼み方もすごいけど、ロナウジーニョ、本当にすごい辛抱強い。
ずっと、そんな調子で、応対すること、なんと6時間!
6時間ですよ!
もうひたすら、ロナウジーニョ、あっぱれ!と感心すると共に、そんなロナウジーニョの様子を見ているだけで、私らには、あっという間に感じられた6時間でしたー。
写真は、スーペルクラシコの記者会見場。
そして、ブラジルでの第2戦が終わった後、優勝チームに授与される、スーペルクラシコのトロフィー。
この人、かわいいですよね。
さらにアップで。
ほっぺのグルグルを見て、バカボンとハジメちゃんしか、思い浮かばない私って、日本人…。
日本の友達に「Q:ビーチって、家から何分?」「A:歩いて10分ですねー」「Q:ほな、アマゾンは?」と、聞かれたことがありますー。