いさぎよいダニエウ
こないだのバルセロナでの、セレソン合宿中のお話です。
9月2日にバルセロナに集合して、3日から毎日練習。
で、最終日の7日に、仕上げとして練習試合を行い、解散。
その練習試合の前日、6日のこと。
ダニエウ・アウヴェスに取材を頼んだんです。
私「セレソン合宿が終わった後、取材したいんだけど。」
ダニエウ「いいよ、どんなやつ?ちょっと違ったやつ?」
”ちょっと違ったやつ”というのは、インタビューだけじゃなくて、何かちょっと、違った撮影もする、という意味です。
ダニエウとは、セビーリャ時代にも、ドライブしたり、一緒にセマーナ・サンタ(聖週間)の山車の準備を見学に行ったり、”ちょっと違ったやつ”をやったんですね。
だから、ダニエウはそう聞いてくれたんです。
私「うん、ちょっと違ったやつ。」
ダニエウ「いいよ、いつ?」
私「明日の7日でセレソン終わるから、8日。」
すると、ダニエウは即答しました。
「8日は”休む日”なんだ。でも、安心して、9日の午前中なら、ゆっくりやれるから。」
ところが今回、私らは9日の午前の便で、リオに帰ることになっていたんです。
いつもなら、セレソン遠征でヨーロッパに行ったら、それを利用して、しばらくヨーロッパ行脚して、選手の訪問取材をするんですが、今回は諸事情があって、時間が取れなかったんですね。
でも、「8日は”休む日”」という言葉は、いさぎよいなぁ、と思って。
普通なら、「別件が入ってる」とか、「家族と約束しちゃってる」とか、何か予定で埋まってるふうに、言ってもいいじゃないですか。
だって、”休みたい”と言ったら、時間は空いてるわけだから、「そこを何とか」って、私らが粘るかもしれない。
でも、ごく普通に「休む日」って言うダニエウには、逆にいさぎよさを感じて。
「そうやんなぁ、1週間、家族と離れて合宿してて、その翌日ぐらい、休みたいやんなぁ。」
こっちも、いさぎよく納得。
とは言え、9日の午前中だと、もう飛行機に間に合わない。
「じゃあ、どうしよう…。どうする?」
と、心配してくれるダニエウ。
私「じゃあ、ちょっと違ったやつは、次の機会においといて、普通にインタビューだけだったら?」
ダニエウ「あ、それなら、7日の練習試合が終わって、セレソンが解散した後、どっかに座ってやろうよ。」
結局、「休む日」だった8日は、バルセロナの練習があったので、ダニエウも予定変更。
休まずに練習に参加しました。
私らも、練習試合の後の夜までダニエウを引っ張らずに、バルセロナの練習の前に、インタビューをやりました。
素朴で正直で、いさぎよいダニエウ。
ほんとに、いい人だなーと、再確認した会話でした。
写真は、バルセロナのトレーニングセンターで、ブラジルの報道陣と一緒に撮った1枚。
みんな仲良しですー。
それから、バルセロナの定宿の窓から見える景色。
2つ星なので、それなりのホテルなんですが、場所は最高なんです。