男らしいバイリンガル
最近、OLAセレソンの作業が大詰めで、もう、もくもくとビデオテープとパソコンと格闘中。
下手すりゃ、1日部屋を一歩も出ずに、机に座りっぱの、不健康極まりない、猛作業(笑)
OLAセレソン新作の放送開始は、11月下旬なので、また近づいたらお知らせしますね。
今回は、コンフェデ優勝の軌跡&南米予選突破!
ドゥンガセレソンの強さの秘密とは!!!
って感じで、セレソンづくしです。
皆さん、見たことない映像ばっかしですよー。
今は、フジテレビ ワンツーネクストで、前作・前々作の再放送中ですー。
まだご覧になってない方は、ぜひ!
そんなわけで、コンフェデの取材テープを見てて、思い出した話。
ああいう大きな大会では、世界各国のマスコミが、セレソンを取材に来ます。
で、記者会見では、例えばスペインでプレーしている選手に、スペインメディアの人が、スペイン語で質問し、選手にもスペイン語で答えてもらうことを、望みます。
イタリアでプレーしている選手にも、同様。
で、言語って、それぞれに、発声の仕方とか、声の張り方とか、抑揚とか、違うじゃないですか。
だから、選手がしゃべってても、この質問にはポルトガル語、次の質問にはイタリア語、ってしてるのを見てると、声の感じが、言語によって、微妙に変わるんです。
で、思い出したのが、まだダニエウ・アウヴェスがセビーリャにいた頃、彼を訪ねて行った時のこと。
セビーリャの練習が午前しかないので、じゃあ、午後に、ってことで約束してたんですね。
で、午前の練習を撮影してると、やっぱりその日の午後に、ってことで約束してたという、スペインのテレビ局のクルーが来てたんです。
で、たまたまそのリポーターさんが、すごく良く知ってる人だったんで、私らと、そのスペインチーム、勝手に段取りのすり合わせ。
スペインチームは、インタビューだけしたくて、終わり次第、そのテープを持って、バルセロナへ帰る、と。
私らは、ルイス・ファビアーノ、アドリアーノ、ヘナトもやるから、セビーリャに泊まりの予定。
それに、せっかくブラジルくんだりから来てるので、次の人を待たせながら、ちゃちゃっとインタビューするのは、もったいない。
ちょっとダニエウと一緒に街へ出たりして、違った感じの撮影がしたい。
というわけで、スペインチームが先にやった方がいいね、という話で落ち着きました。
で、練習が終わって待ってると、ダニエウ、出てきました。
まずは、スペインチーム。
「これからインタビューやっていい?」
それに対して、返事をするダニエウ。
…あれ?なんか、私が知ってるダニエウと、感じが違う。
セレソンにいる時のダニエウと違う。
前回、やっぱりセビーリャに来て、会った時のダニエウとも違う。
ダニエウの返事を、そのニュアンスを込めて訳してみると、こんな感じ。
「おう、いいけどさぁ、20分くらいしか、ねぇんだよ。
俺、このあと治療があっからよぉ。」
なんか、主語が「俺」って感じ。
いや~ん、ダニエウ、なんか、すーごい男らしい!?
で、話がついたようなので、私らも声をかける。
「私らも、待ってるよー。」
すると、ダニエウ、私の知ってるダニエウに、瞬時にして、戻ったのです!
ダニエウの返事を、そのニュアンスを込めて訳してみると、こんな感じ。
「うん、いいよ。でも、治療の後まで、待っててくれる?
そしたら僕、夕方までずっと、空いてるからねっ」
主語が「僕」って感じ。
うん、待つ待つ、と言いながら、笑いがこみ上げる私。
「ん?なんで?なんで笑ってるの?」
と、ダニエウが突っ込むので、言ってみました。
「ダニエウって、ポルトガル語話す時は、かわいいんよね。
でも、スペイン語話す時は、男らしくなる♪」
で、その2パターンのダニエウを、その場でモノマネ。
ダニエウ本人にも、スペインチームにも、ヴェントゥーラにも、大いにウケましたー。
ブラジル人がスペインに行くと、最初は「ポルトニョール(ポルトゥゲース+エスパニョール)」とみんなが冗談で言う、スペイン語っぽさを取り入れようとした、ポルトガル語を話すんですね。
で、そうこうするうちに、ほんとのスペイン語が話せるようになってくる、と。
でも、そのスペイン人のリポーターさんいわく、ダニエウのスペイン語は、もうネイティブのような、完璧さらしいんです。
だからこそ、バイリンガルによる変化も、他の選手より、激しいのかな。
人格おんなじなのに、おもしろいですよね。
でも、人のことは言えない私。
コンフェデやワールドカップのような大きな大会では、日本のマスコミの人とも会うので、日本語を話している私を、ブラジル人が見るんですね。
するとみんな、「清美が別人みたいだ!」って、結構びっくりしてますー。
写真は、セビーリャの練習場。
クラブハウスの前に生えている木は、これ。
見えますか?
アップで、これ。
みかんだぁ!