ジョルジーニョの辞書
南米予選最終節を終えて、リオに帰ってきました。
2010年ワールドカップの南米予選が終わったわけなんですが、2014年大会はブラジル開催。
だから、ブラジルは予選に参加しないんですね。
というわけで、ブラジル人にとっては、これで、6年後の2015年まで、南米予選が存在しないような気分で(笑)
今、発売されてるサッカーマガジンのために、こないだ、ジョルジーニョのインタビューをしました。
もう、一番何度もインタビューさせてもらってる元Jリーガーの一人なので、
「いっつも、悪いねぇ」
「なーにを言うかなぁ。鹿島のことなら、喜んで話すよ!」
なんて会話で始まったインタビュー。
ぜひ、読んでくださいね。
それから、今週かな?来週かな?のサッカーマガジンの、私が元Jリーガーを訪ねる連載も、ぜひ、読んでください!
今回は、あの人、シャムスカですー!
インタビューって、例えばシャムスカには30分間、インタビューしました。
すると、かなりの話が聞けるんです。
だから、翻訳してみた膨大な言葉の中から、1ページに収めるのに、どこを選ぼうか、だいぶん迷いました。
特に、シャムスカの思いを感じ、大分サポーターの皆さんの、シャムスカへの思いも聞いているので、余計に。
それで、迷いに迷って、内容の一部を原稿にして送りました。
さらに映像では、10月30日のFOOT!で、ご紹介することになってます。
テレビでも、どうしても全部紹介することはできないと思いますが、雑誌と映像、合わせてお楽しみくださいですー。
で、今日はジョルジーニョのこぼれ話。
今回のインタビューのことではなく、8月に、とある撮影で、ジョルジーニョんちに行ったんですね。
で、ジョルジーニョに、とある文章を書いてたもらった時のこと。
ジョルジーニョ「この単語、最後に、”M”って、いるんだっけ?」
と、ポルトガル語のつづりに、ふと迷った様子。
日本人でも、ありますよね。漢字に迷ったり、送り仮名に迷ったり。
で、”M”がいるかどうか、口を出した私とヴェントゥーラ。
私「いらないと思う。」
ヴェントゥーラ「いや、いるんじゃないか?…いやいや、あってもなくても、いいんじゃないかな。ほら、そういう単語、あるよね。」
意見が割れました。
そこで、迷ったジョルジーニョ。
いったん立ち上がって「どっかに辞書、あるはずなんだけど…」
でも、面倒になったのか、おもむろに携帯電話を手にし、「こういう時に、一番確実なのが、あの人に聞くことなんだよねー。」
で、電話した相手は、セレソンのベテラン・スーパーバイザー、アメリコ・ファリア。
ジョルジーニョ「やぁ、アメリコ先生。あなたのインテリジェンスには、いつも本当に感服するばかりなんだ。あなたの上を行く人は、どこにもいないと思ってるよ。だから、1つ、聞きたいことがあるんだけど。」
スピーカーで聞こえる、電話の向こうのスーパーバイザーの声。
そんなどっぷり称賛の前ふりをされて、いったい、何を聞かれるのか、警戒モード。
「…な、何を聞きたいの?」
ジョルジーニョ「○○○○っていう単語があるよね。あれ、つづりの最後に、”M”って、いるんだっけ?いらないんだっけ?」
スーパーバイザー「…。」
一瞬、間が空いた後「ファーッファッファッファッ」
どういう電話なんだよ、とズッコケた笑い声。
スーパーバイザー「つづりって、英語?ポルトガル語?」
ジョルジーニョ「実際、必要なのは日本語なんだけど、それはあまりにも難しいから、ポルトガル語で。」
スーパーバイザー「ファーッファッファッファッ」
ウケるスーパーバイザー。
でも、そう言いながら、スーパーバイザーも、「ちょっと待って、辞書見るから。」
どんなミスも犯さないよう、万全の対策を取るのが、スーパーバイザーのスーパーバイザーたるゆえん。
ちゃんと辞書引いた後、教えてあげてました。
セレソンのスタッフ、本当に仲良しなのだけは、確認できた出来事でした。
写真はこないだ、ジョルジーニョが受け取って感動していた、この盾。
ジョルジーニョの、鹿島のレジェンド入りを記念した盾、贈呈の瞬間ですー。
読まれましたか!
私はまだなので、帰国した時にはぜひ、探してみたいです。
本当に、誠実な人柄には感動でしたー。
いや、そうなんだよねぇ、でも、そうなんだ!という、気持ちになれます。
カイオ・ジュニール!
良かった、そういう人がいてくれて。
本当にあっという間にいなくなったことも合わせて、どんな評判なのか、気になってました。
何かあったら、様子をお知らせしますね。