根を張って
最近、「これがなきゃ商売にならないでしょ」という類のものが、続々とマシントラブル。
右へ左へと解決に走り、何だかムダにバタバタしてる気もする日々です。
ところで、ここはどこでしょう?
ドシャーーーアアンと、盛大なドラの音が聞こえてきそうです。
レンガ造りの街並に、提灯や漢字の看板。
見えますか?
ミスマッチのような、でも、それが不思議といい感じの微妙さを醸し出す、不思議な一角。
ここは、マンチェスターの繁華街にある、チャイニーズタウンなんです。
このチャイニーズタウンは、観光ポイントの1つにもなっているみたい。
中国料理の香りが一帯に漂って、いい感じです。
イングランドでも、ロンドンほど「人種のるつぼ」っぽい感じはしないけど、マンチェスターでは、中国系の人達を多く見かけます。
地元っぽい人、流れ着いたっぽい人、お金持ちそうな人から、そうでなさそうな人まで。
なんだか、こういう風景を見ると、不思議な気持ちになるんですよね。
例えば私は、リオに住んで、もう9年目。
でも、私の場合は、「リオに仮住まいしている日本人」なんですよね。
ここに骨をうずめるわけではないし、いつか日本に帰る人。
私が初めてブラジルに来たのは、住み始める何年も前で、日系ブラジル人の人達をテーマにした、ドキュメンタリーの取材でした。
その時出会った、日系1世、2世、3世といった、それぞれの立場の方々の思いと暮らしぶりに、いろいろ考えさせられることが多かったものです。
ブラジルでも、サンパウロに住んでたりすると、日系ブラジル人の方々と接する機会も多いし、もっとそうした人達の気持ちを、深く感じたり、知ることができるかもしれないけど。
私の場合は、まずはサッカーのことをメインに始めようと思っていたし、ブラジル社会でやっていくんだから、日本語の通じない、日本人の顔を見ないところで、どっぷり浸ってやろうという気持ちがありました。
いろんなことを、まずはその世界で生きて理解したいというか。
日本人の感性を忘れないまま、できるだけブラジル人化するのが、勝負どころ(?)な気もしたし。
そもそも、この仕事柄、土地柄、努力しない限りは、日本人、日系人の方々に会う機会もなくて。
だから、こうして、よその国で、よその土地で、多分、自分の国のアイデンティティを強烈に守りながら、生き抜いていくんだという街並を見ると、そこに暮らす人達の人生に、いろいろ思いを巡らせてしまうんですよね。
不思議なような、感慨深いような。
最後に、マンチェスターのチャイニーズタウンでないところは、例えば、こんな雰囲気。
ディス・イズ・イングランド!
クラッシックで、かなり落ち着いた雰囲気の街、という印象です。
サッカー選手の表情と言葉に触れると、大人に見えてくるから不思議ですー。