「三少爺的劍」② | kiyokiyo world Ⅱ

kiyokiyo world Ⅱ

昔の功夫映画ばかりです。

爾冬陞さんはとある茶樓「望雲居小食」へ入ります。店主の娘 燕南希さんが食べ物を持って行くと、いきなり高額のお金を支払います。死ぬ運命だからいいと言ってお金を置くので、びっくり。余計な分は他の客にお酒を振舞ってほしいと言います。

 

それを聞いていた客の1人 羅烈さんは爾冬陞さんにどういうことなのか尋ねます。爾冬陞さんは自分の命が幾ばくもないことを嘆きます。

 

近くのテーブルにいた学者がかっこつけたことを言うので、爾冬陞さんは「もし、明日、自分が死ぬことになったら何をするか?」と尋ねます。最初はかっこいいことを言っていた学者ですが、爾冬陞さんに本心はどうなんだと詰め寄られると、「遊郭に行ったり、賭け事をして楽しむ。」と本音を吐露して、逃げます。店主は彼を尊敬していたので、ドン引きします。

 

婚約者が亡くなった後、10年も貞操を守り続けていた燕南希さんに尋ねると、彼女は一度は男性と一晩を過ごしてみたいと言い、父の店主を仰天させます。

 

そこに若い女性が逃げてきます。王憾塵さんが一方的に想いを寄せてしつこくしているようです。爾冬陞さんは彼女を守ろうとしますが、王憾塵さんと手下たちにやられてしまいます。弱った体では厳しい。手下の1人が元彪さん。おぉ~。

 

羅烈さんが間に入ってきます。酒を奢られたお礼ということで彼は王憾塵さんたちを倒し、爾冬陞さんを救います。

 

彼は手についた血を顔に塗り込むと、名を名乗ることなく爾冬陞さんの幸運を祈って立ち去ります。名を名乗らないと長生きできるからという言葉が面白いなと思いました。

 

生き残っていた手下が爾冬陞さんを襲おうとしますが、今度は狄龍さんが登場し、助けてくれます。狄龍さんは「莫愁湖」の近くにいる男性が助けてくれると言います。しかし、その男性はあなたに殺されるとも・・・。驚く爾冬陞さん。

 

狄龍さんはかつてすばらしい剣士でした。家族をもったので木こりになったのでした。あまりに有名になり過ぎない方がいいと言う言葉を残して立ち去ります。

 

「莫愁湖」に到着した爾冬陞さん。そこには凌雲さんがおりました。前半と違って、ボロボロな感じ。爾冬陞さんを救ってくれるであろう男性はもう亡くなったと答え、煎じていた漢方薬を彼に渡します。

 

爾冬陞さんが探していた男性は妻と娘を実験台にするほど漢方薬を極めた後、池に身を投げて亡くなったとのこと。凌雲さんは彼から漢方薬のレシピなどをゲットしていたので、爾冬陞さんの腕の治療をしてあげます。薬の影響か、手術の影響か彼は意識を失います。

 

3日間の昏睡状態から目覚めると、彼は元気になっていました。凌雲さんは頑なに名を名乗らず。お礼に何でもすると言っても何もいらないとそっけない。禅問答のような不思議な会話が続きます。

 

さて、徐少強さんは陳萍さんに爾冬陞さんが生きていることを知らせます。岳華さんの攻撃で死んだものと思っていた彼女は激しく動揺。

 

部屋の奥にちょっとヤバそうな男性が拘束されています。

 

陳萍さんは凌雲さんを呼び出し、彼の剣を渡します。彼は爾冬陞さんが亡くなったと知った際、失意のため、「綠水湖」で剣を棄てたのでした。彼の剣を保管していた彼女は爾冬陞さんは生きているから、戦うようにとけしかけます。来月の15日、「楓葉林」に彼は来るだろうと言います。

 

谷峰さん、余安安さんのところにノブさんたちが押しかけます。抵抗する彼らに襲いかかります。

 

爾冬陞さんは余安安さんに似合うであろう美しい布を買って帰ります。数少ない幸せそうなシーン・・・。

 

ちゃんと灯りが点いていて、嬉しいな。と、思って家に入るとヤバい状態に陥っている谷峰さんが。余安安さんは殺されていました。谷峰さんは「凌雲さんが殺した。」と言います。それを聞いて、近隣の人々がびっくりするレベルの叫び声を挙げる爾冬陞さん。速攻で井淼さんが部下と共に参上します。

 

彼は余安安さんの葬式の準備、戦う用意、凌雲さん探しを命じます。

 

余安安さんは爾冬陞さんが選んだであろう布地の服を着て、弔われます。爾冬陞さんは戦闘スタイルになって、その場を振り返ることなく立ち去ります。

 

陳萍さんは凌雲さんが爾冬陞さんを助けたことを知り、拘束していた弟 姜大衛さんを爾冬陞さん殺害に送り出す決断をします。姜大衛さんは精神状態が危ないのですが「楓葉林」へ。

 

爾冬陞さんは武器セットを携え、凌雲さんを殺す気満々で待っていました。戦いを始めた彼らはようやくお互いを認識します。そして、2人は陳萍さんに嵌められたことに気づきます。余安安さんを殺したのは陳萍さんでした。

 

彼女はこれまでのしつこい行為を自慢げに語り、無表情の姜大衛さんを彼らに差し向けます。修行のし過ぎで精神を病んでしまった姜大衛さん。爾冬陞さん&凌雲さんでも対応できません。追い詰められます。

 

陳萍さんは2人を殺すようけしかけます。が、急に笑い出した姜大衛さん。いきなり陳萍さんたちを襲います。みんな、亡くなってしまいます。逃げ出した手下を追いかける姜大衛さん。

 

再び、静寂が訪れます。別に戦いたくない爾冬陞さんですが、凌雲さんは絶対に確実に最強になりたいので、戦いを仕掛けてきます。もうこれに人生を賭けてますって感じ。

 

自分の名前(立場)を嫌って、放浪した2人ですが、着地点は別々でした。助けてもらった恩もあるし、放浪した結果、本当にかつての地位にうんざりしている爾冬陞さんは戦いを止めようとしますが・・・。命を助けたお礼に何でもすると言った爾冬陞さんは凌雲さんから真剣勝負をしてくれと頼まれ、応じることになります。

 

覚悟を決めて、戦います。激しい戦いの末、凌雲さんは彼の喉元に剣先を当てます。爾冬陞さんは剣を落とします。

 

勝ちを確信した凌雲さん。爾冬陞さんは武器セットを棄てて、静かに立ち去ります。凌雲さんはふと爾冬陞さんが先ほどまで使っていた剣を見ます。あれ?剣先がない?あれ?

 

自分の胸に刺さっていました。やはり最も強い剣士は爾冬陞さんだったと呟くと、ばたりと倒れ込みます。終わり。

 

楚原監督の映画は人生の矛盾をうまく描く方だなと思いました。凌雲さんも人生を賭けた戦いをすることができて、幸せだったと思うけど、爾冬陞さんは・・・。この先を想像できない泣くうさぎ切ないお話でした。

 

2024年最後の功夫映画となりました。今年もいい映画を観られました。やった~!!

 

Presented by kazzpさん(ありがとうございました!!)