1983年の香港映画。監督は唐佳さん。武術指導は唐佳さん、黃培基さん、元華さん、元彬さん、江全さん、李海生さん。
OPは僧たちが修行している様子です。リーダー的存在の高飛さん、かっこいい。
「金虎鏢局」の人たちが野道を歩いています。潜んでいた盗賊に襲われ、全員殺されます。
さて、「鴻運賭坊」。白彪さんは賭け事大好き男。今日もサイコロ転がしてます楽しそう。うまい具合に勝って大喜びしていると、それを妨げる動きが。
「天風莊」の艾飛さんが彼を探しにやってきたのです。そして、「爾冬陞さんは帰ってこない。」ということで賭けをしようと持ち掛けてきます。白彪さんの勝ちでした。
実は爾冬陞さんは賭博場の隣の部屋で劉玉璞さんと食事をしていたのです。
白彪さんに声をかけられた爾冬陞さんは逃げます。白彪さんも逃げ、劉玉璞さんも短刀を投げ付けて逃げます。
山中に逃げた爾冬陞さんを捕まえ、艾飛さんに差し出そうとする白彪さん。大金をゲットしたいのです。
艾飛さんは「金虎鏢局」が全滅した事件を恐れていました。あの盗賊が自分を襲ってくるのではないかと心配し、護衛として爾冬陞さんを雇いたいと考えていたのです。流れ者の爾冬陞さんは面倒なことに関わりたくないと逃げたのでした。
お金が気になる白彪さんは「天風莊」に彼を連れていきますが、大変なことになっていました。みんな、殺されていたのです。
お金がほしかったと騒いでいると、奥から足音が。隙を突いて、出てきた盗賊4人を攻撃します。彼らの繰り出した技は少林金剛拳でした。4人はあっという間に消えます。
タイミングが悪いことに「白雲莊」の谷峰さんがやってきます。艾飛さんの背中に刺さっている特徴のある金色の短刀は劉玉璞さんのものでした。谷峰さんは爾冬陞さんと劉玉璞さんは深い仲であり、劉玉璞さんを犯人と疑っていました。
爾冬陞さんはそれを否定し、遺体の傷跡を見せて少林金剛拳の使い手が犯人だと説明します。少林寺の僧が犯人ということになります。ありえない・・・。困惑する谷峰さん。劉玉璞さんを犯人だと決め付けて、捕まえようとします。
蛇スープ屋さんでも客と賭け事に興じる白彪さん。爾冬陞さんがご飯を食べろと声をかけても無視です。爾冬陞さんはしばらく劉玉璞さんが姿を見せないことを心配していました。金刀を探しに行ったのではないかと2人で彼女を探しに行きます。
金刀を見ている「黑龍莊」の關鋒さん。谷峰さんと話をしていました。彼らは昔、盗賊「関東六魔」を追いかけた過去がありました。その残党が自分たちに仕返しをしているのではないかと考えていました。劉玉璞さんは「関東六魔」の娘なので、彼らは彼女を疑っていたのでした。
そこに劉玉璞さん登場。金刀の返還を要求します。谷峰さんたちは彼女を捕まえようとします。短気な谷峰さんは見ていられず、自ら戦います。
關鋒さんは火のついた矢を放とうとします。しかし、上からたくさんの蛇が降って来て、ビビります谷峰さんにも蛇が。白彪さんは蛇スープ屋から蛇をゲットしてきていたのです。
みんながビビっている隙に爾冬陞さんが劉玉璞さんを連れて逃げます。劉玉璞さんは爾冬陞さんが戦いもせずに逃げ出したことに怒ります。爾冬陞さんはできるだけ無益な戦いを避けるようにしていました。
爾冬陞さんは彼女に白彪さんと一緒に行動し、大人しくしているようにと言います。そして、事件を解決すべく、少林寺に行きます。
「戒律院」では戒律を破った僧たちが修行をしていました。李海生さんが彼らを厳しく監視していました。
爾冬陞さんは高飛さんと面会。使われていたと思われる少林金剛拳の話をすると、李海生さんがやってきて、他の流派でも似たような技があるから、決めつけないでほしいと激怒します。
爾冬陞さんは少林金剛拳だと断言。高僧の詹森さんは取り乱すことなく、「うちはみんな真面目にやっているからありえないです。お帰りください。」と対応します。
爾冬陞さんは食い下がります。李海生さんは襲いかかってきます。爾冬陞さんはかっこいい技を決めて、彼を圧倒します。流れ者の爾冬陞さんは太極門の使い手でした。
詹森さんに証拠はあるのかと尋ねられた爾冬陞さんは証拠を探して来ると言い、帰ります。詹森さんは彼の言うことは信じられないが的を得ていると感じます。激昂する李海生さん、詹森さんと似た立場の高飛さん。
白彪さんは劉玉璞さんと「白雲莊」の上の蔵に隠れていました。ナイスアイディア。谷峰さんは必死に劉玉璞さんを探していました。自分の蔵にいるとは知らずに。
上に怪しい男を発見。谷峰さんが倒そうとしますが、攻撃をかわされます。下にも男たちが。僧のようです。4人で谷峰さんと部下たちをあっという間に倒してしまいます。
物音に気付いた白彪さんが降りるのと入れ替わりで4人が蔵に上がっていきます。爾冬陞さんがやってきます。
劉玉璞さんは隠れ、4人が財宝を盗み去るのを目撃します。谷峰さんは犯人は僧だと告げ、力尽きます。劉玉璞さんが降りてきて、4人の顔を見たと言います。
3人で少林寺に行きます。後ろに魚頭雲さんが。劉玉璞さんを目撃者として、僧たちの面通しをさせてほしいと言います。詹森さんは勝負に勝ったら、要求を受け入れると告げます。
戦う気満々の劉玉璞さんを押さえ、白彪さんはサイコロを振ります。偶数が出たら、彼が行くことに。偶数です。
第1関門は高飛さんと4人の弟子たち。「練功房」と書かれた看板の下を通過できたら勝ちなのですが、なかなか通してもらえません。まともに戦っては通過できないと考えた白彪さんは梁を登って通過しようとします。
それも厳しい。伸び縮みする剣をしまうと、大きなサイコロが2つ付いた縄で攻撃を再開します。しかし、これもあまり効果がない。サイコロから縄を外すと、火花が出てきます。爆弾だったのです慌てて隠れる高飛さんたち。その隙に白彪さんは看板の下を通過。よく見ると火花が出るだけの偽の爆弾でした。卑怯な手で勝った白彪さんなのでした。
第2関門は爾冬陞さんが挑戦。「佛法無邊」と書かれた看板通過が条件です。十二金剛こと12人の僧と戦います。完璧なチームワーク。どう崩すのか。彼らの棍棒が途中から三節棍になるというのがすごい。どうにか門の下に行きタッチ!通過ということにしてもらいます。潔い僧たちです。
第3関門は詹森さんとの対決です。ですが、夜になったし、2人も疲れただろうということで、明日になります。
「泰来客棧」に着くと、關鋒さんがおりました。劉玉璞さんを倒すために来ていたのです。彼女が真犯人を目撃したと言っても、信じない關鋒さん。「犯人の一味だろう。」と言って、彼女を怒らせます。戦いが勃発します。
2人は戦いを止め、明日の結果を待ってほしいと關鋒さんに頼みます。そして、4人で飲むことにします。
翌日~、少林寺の僧たちが彼らを迎えます。たくさんの椅子を並べ、椅子から落ちた方が負けという勝負を詹森さんとします。やはり高僧。強い。なかなか落ちない。むしろ、自分たちが落ちそうになる
椅子を高く積み上げての戦いにチェンジ。椅子が崩れ、3人とも落下。白彪さんと詹森さんは落ちますが、爾冬陞さんはセーフ。詹森さんは潔く負けを認めます。
たくさんの僧から犯人を捜すのは難しい。元々、ルールを破る傾向があるのだから、「戒律院」の僧から探し出せばいいのではないかと考える劉玉璞さん。主である李海生さんは激怒しますが、約束は約束だと言われ、渋々従います。
たくさんの僧たちがやって来ます。チェックをする劉玉璞さん。監督する側の4人の僧が犯人だと告げます。否定する4人。ありえないと怒る李海生さん。キレまくって、どこに財宝があるんだとあちこちを開けまくります。ところが、机を蹴ったら、そこから財宝がザクザク出てきたのです
申し訳なさ過ぎて、変になってしまった彼は4人の部下の僧を殺すと、自分も殺めてしまいます。なんという結末・・・。
これで全てが解決したと判断した爾冬陞さんは帰ります。
しかし、詹森さんは李海生さんがどれだけ責任が強い人だったかを理解していたので、裏切り者がいると考えていました。
高飛さんたちに慰められますが、罪悪感に苛まれる詹森さんは自分の頭を攻撃して、達磨祖師の像の前で自ら命を絶ちます。49日間は自分を安置しておくようにと頼み、公表を控えるようにと告げ、息絶えます。
客棧で爾冬陞さんたちは楽しそうに酒を酌み交わしていますが、爾冬陞さんの表情は冴えません。劉玉璞さんは自分と離れたがっていると思い、彼に気持ちをぶつけます。爾冬陞さんは「じゃあ、別れよう。」と言って、立ち去ってしまいます。白彪さんが劉玉璞さんを慰めますが、彼女の怒りは収まりません。白彪さんも逃げ出します。
隠れていた爾冬陞さんは白彪さんをこっそり呼び出し、考えていることを話します。盗賊が露骨に証拠を残していることでした。剃った頭を見せたり、少林金剛拳を見せたり。それでいて「白雲莊」での4人は覆面でした。なぜ劉玉璞さんは犯人の顔を見たと言ったのでしょうか。
爾冬陞さんは關鋒さんを心配します。4人が1体の白いお化けに扮して、寝ている彼を襲います。4人は「関東六魔」の残党でした。手下たちは皆殺され、連れ去られます。
爾冬陞さんたちが駆け付けたときはもう全てが終わっていました。
廃屋で吊るされている關鋒さん。高飛さんがやってきます。彼は少林寺の住職になり、武林界を制覇することを考えていたのです。そして、「関東六魔」のボスだったのです!!
「関東六魔」が倒される場面。1人が元華さんです。「金虎鏢局」の主、艾飛さん、谷峰さん、關鋒さんが彼らと戦います。4人は倒され、高飛さんの妻で金刀を使う女性も殺されます。高飛さんは崖から落ちます。あれ?この金刀?
妻は關鋒さんの炎の矢で殺されたため、かなり惨たらしい亡くなり方をしました。実は崖から落ちていなかった高飛さん。この様子を見て、最も關鋒さんに恨みを抱いていたのです。そして、腕がもげるくらい錫杖で体を叩いて、殺します。
高笑いをしていると、劉玉璞さんが入ってきます。高飛さんは利用価値の無くなった爾冬陞さんと白彪さんの殺害を命じます。彼女は手下4人を連れて客棧に向かいます。
2人は彼らと戦います。深夜の騒ぎにクレームをつけてきた経営者を殺す劉玉璞さん。本性丸出しで彼らに襲ってきます。
黒幕が高飛さんだと知り、2人がマジモードで戦います。激しい戦いが続きます。劉玉璞さんが放った金刀を爾冬陞さんが跳ね退けたところ、彼女の腹部に刺さります。その勢いで、手下たちも倒します。
白彪さんは付き合いのあった劉玉璞さんは棺に入れて葬ってあげようとします。爾冬陞さんはやりたきゃやれと冷たい態度。腹部に刺さった金刀を抜いてあげたら、劉玉璞さんはいきなり彼の腹部を刺したのです!まだ亡くなってはいなかったのです。
びっくり!白彪さんはショックを受けながら、爾冬陞さんに抱えられ、亡くなります。劉玉璞さんは本当に力尽きていました。
49日が経ちました。李海生さんが次の住職になる予定でしたが、高飛さんの計略にハマり自殺をしたので、高飛さんが住職になることが決まります。
爾冬陞さんは白彪さんを丁寧に葬り、サイコロを供えます。彼の形見の剣を手に、復讐を誓います。少林寺へ。
詹森さんと李海生さんを送るための読経をしている高飛さんを呼び出し、爾冬陞さんは劉玉璞さんの遺体を彼に見せます。激しく動揺する高飛さん。「誰が殺したのか!?」と激昂する彼に爾冬陞さんは「お前だ!」と厳しい指摘。「彼女は気立てのいい優しい人だった。親の恨みを子どもに託すな!!」その通りなご指摘にこれまた動揺する高飛さん。
高飛さんが仏教を非難することを言っていると、後ろから怒声が。詹森さんでした。彼は自殺をしたふりをしていたのでした。詹森さんに怒られ、一瞬反省したかのように見えた高飛さんでしたが、詹森さんの隙を突いて、錫杖でアタックしてきます。
爾冬陞さんは彼を助け、そのままラストバトルになだれ込みます。白彪さんの形見の剣を使って、戦います。
寺の中に逃げ込む高飛さん。そこには彼を信じている十二金剛が。彼らと戦わねばなりません。1人で奮闘する爾冬陞さん。大きな燭台を12人向かって押して、高飛さんに近付きます。彼をぶん投げ、キックをしますが、12人がしつこい。挫けそうになったとき、詹森さんが来て、戦いを止めます。高飛さんは十二金剛によって倒されます。
詹森さんにお礼を言われ、あいさつをして寺を去る爾冬陞さん。心の中は白彪さんでいっぱい。終わり。
テンションが下がっていた時期に観て、元気になれた作品です。
劉玉璞さんに対してはそっけなかったけど、白彪さんに対しては丁寧な対応をしていた爾冬陞さんにドキッとしました
意外な展開にびっくりでした。ミスリードに見事にひっかかりました。谷峰さん、關鋒さんの疑いは合っていました。李海生さんはただ真面目過ぎるだけだった。劉玉璞さんはかわいいだけの存在だと思っていた。高飛さん、前半目立たな過ぎだったもんね~。サスペンス映画としても素晴らしい作品だと思います。
そして、アクション。見事最初から最後までみっちり。個人の技の美しさも集団としての美しさも感じられました
ワイヤーも効果的に使われており、よかったです。
できれば、爾冬陞さんと白彪さんのコンビで続編を作ってほしかったな。それくらい魅力的なコンビでした
オススメです
presented by kazzpさん(ありがとうございました!!)