「刺客列傳」 | kiyokiyo world Ⅱ

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昔の功夫映画ばかりです。

1981年の台湾映画。鮑學禮監督作品です。

 

高強さんと葛長生さん兄弟は宮廷から父が彼らを待っていると呼び出しを受けます。が、これは彼らを暗殺しようとする計画でした。察知した兄弟は抵抗しますが、葛長生さんは兵士たちの攻撃を受け、亡くなります。

 

これまでも家族に危害を加えられていた高強さんは宮廷に復讐を誓い、その場を去ります。

 

指名手配犯となった高強さん。首都に向かう際、入口で妊婦と夫が兵士に絡まれているのを助けようとします。しかし、見知らぬ老人 盧葦さんに止められます。

 

彼らのことが気になりつつも盧葦さんの後をついていきます。彼は父の知り合い?弟子?でした。緊張が解けた高強さんは彼と親しくなります。復讐に燃える彼を盧葦さんは宥め、全力で彼をサポートすることを約束します。盧葦さんは高強さんに背格好が似ている男性を紹介し、入れ替わってはどうかと提案します。

 

夜になると悲しさと悔しさで涙がこぼれる高強さん。早く入れ替わって復讐したい気持ちが抑えられません。

 

高強さんはいろいろなことを信じることができなくなり、入れ替わりの男性が到着した夜、心労で一気に白髪になってしまいます。

 

嘆く高強さんに盧葦さんはこれであなたは変装した状態になったから、よかったのではないかと励まします。

 

首都に再び向かいますが、自分の隣にいた男性が自分だと疑われて連行されてしまいます。必死に彼を庇おうとしますが、無理でした。家族の復讐が大切・・・。我慢をして、門をくぐります。

 

李修賢さんは横暴な宮廷の中で真面目に勤めている役人でした。常に戦争をし、豪華な生活を求める王 王青さんにもっと民のことを考えるように進言します。新しい宮殿の建設の中止と減税を提案しますが、あっさり却下されます。

 

王青さんは李修賢さんを嫌っていましたが、彼は民からの信頼が厚い役人だったため、殺すのを躊躇していました。我慢できなくなってきたので、側近に暗殺を命じます。

 

豪華な飲食店の前で物乞いが最近の出来事をラップ調で話をしていました。経営者の女性がそれを嫌い、彼を追い出そうとします。

 

飲食店には売れっ子の芸者である施思さんと護衛の姜大衛さんが働いていました。彼らは両片思い状態のようですラブラブ

 

客の前で施思さんが箏を弾いていると、しつこい客が酒を勧めてきます。姜大衛さんは彼に金を渡して、それ以上しつこくしないよう警告します。他の客の前で恥をかかされた客は彼に襲いかかりますが、あっという間にやっつけられてしまいます。

 

客とその手下たちが剣を出して、暴れ始めます。なので、姜大衛さんは仕方なく4人をボコボコにして追い出します。

 

店内が壊れ、上客を失った経営者は姜大衛さんに文句を言います。姜大衛さんはうるさい経営者にお金を渡して黙らせます。決してリッチではないはずの姜大衛さん。施思さんのためなら、有り金全部出しても構わない。本当に彼女を想っているのですラブラブ

 

高強さんは李修賢さんが兵士を連れて移動をしているのを見かけます。そして、着ぐるみの虎が李修賢さんのいるゲル近くを歩き回っているのを発見します。

 

護衛たちは驚いて逃げ出し、李修賢さんは2人の刺客に襲われます。高強さんは着ぐるみ虎を倒し、刺客退治にも加勢します。

 

全てが終わった後、高強さんは立場を考えて、笠を外そうとしませんでしたが、李修賢さんに言われ、顔を見せます。

 

李修賢さんは彼が善人であると考えていたので、助けてくれたことを深く感謝します。

 

高強さんは李修賢さんが信頼のおける人物だと判断し、自分の復讐計画を打ち明けます。彼は綿密な計画を立てていましたが、それには地位の高い人物が必要でした。李修賢さんは彼の手伝いをすることを決心します。高強さんはその代りに彼に仕えることにします。

 

高強さんも李修賢さんも次期王と噂される王青さんを憎んでいました。王青さんは自分が放った刺客が失敗したと知り、怒ります。

 

李修賢さんは高強さんの素性を隠した状態で宮廷に連れていきます。王青さんの側近たちは高強さんを本当のお年寄りだと勘違いし、バカにします。

 

王青さんがやってきます。李修賢さんは高強さんが優秀な人物なので登用してほしいと薦めます。正体がバレることはなく、申し出は受け入れられました。

 

屋外の飲食店で李修賢さんが笛を吹こうとしていると、遠くから施思さんの箏の音が聞こえてきます。給仕にお金を渡し、演奏を止めさせるように言います。

 

施思さんが姜大衛さんのために演奏しているのでした。給仕はどちらのことも知っていたので、嫌がりますが、李修賢さんが怖いので、渋々、交渉しに行きます。

 

静かになったので、笛を演奏し始めると、笛を切られます。姜大衛さんでした。実は高強さんは彼の武力がほしかったようです。真意が読めない姜大衛さんは高強さんを襲います。2人とも剣の腕前はすばらしいので、激しい戦いとなります。

 

姜大衛さんは高強さんの手の甲に傷をつけたので、勝ったと思いましたが、自身の腹部の服が切られていました。姜大衛さんは負けを認め、剣を折って、去ります。

 

李修賢さんは王青さんの暴君ぶりがもう許せなくなっていました。高強さんと共に王青さんを倒そうと話し合います。実行するには姜大衛さんの力が必要だと高強さんは考えていました。李修賢さんに彼を推します。

 

彼を思い通りにするには施思さんを利用するのが一番だと考えます。

 

そのころ、王青さんの護衛 許文銳さんが施思さんを無理やり連れ出そうとしていました。王青さんの側近からの要望でした。姜大衛さんが止めに入り、大きな騒ぎになります。李修賢さんが登場。許文銳さんが困っている隙に彼女を連れ去ります。そして、1人で護衛と戦っていた姜大衛さんを高強さんが安全な場所に移動させます。

 

高強さんは姜大衛さんに素性を明かします。彼が真面目な役人であることを知り、姜大衛さんは笑顔を見せます。このまま、逃げる必要がありますが、姜大衛さんは母のことが気がかりでした。

 

案の定、母は許文銳さんに脅されていました。姜大衛さんは高強さんの助けを借りて、母を救出。李修賢さんのところに逃げます。

 

姜大衛さんは施思さんもいることを知り、安心します。そして、李修賢さんに仕えることを誓います。

 

施思さんと母が別室に移動した後、3人は本題に入ります。王青さんの暗殺計画です。姜大衛さんは全力を尽くすことを誓います。

 

姜大衛さんは施思さんに自分の意思を伝えます。悲しみつつも彼の意思を尊重する施思さん。

 

宮廷で側近から李修賢さんについての報告を受ける王青さん。でも、まだ余裕そう。

 

時は経ち、姜大衛さんと施思さんには幼い息子がいました。姜大衛さんの修行を見て、息子は功夫を習いたいと言いますが、姜大衛さんは本を読んで勉強するように言い聞かせます。

 

決戦のときが近づいてきていました。二度と帰ってこれないことを想定して、いろいろ考えているようです。姜大衛さんも施思さんも心の中は苦しんでいました。

 

李修賢さんがやってきたので、彼に施思さんと息子のことをお願いします。

 

中途半端な状況に耐えられなくなったのか、姜大衛さんは王青さんの暗殺にいきなり取り掛かります。王青さんの寝台は厳重な警備がされており、警護をかいくぐって、王青さんを攻撃するも、失敗に終わります。

 

李修賢さんたちが助けに駆けつけてくれたお蔭で姜大衛さんはどうにか逃げることができました。

 

彼らの仕業だと疑った護衛たちが高強さんのところに向かいます。2人はずっと家にいたふりをして彼らの追及をかわします。膠着状態のところに李修賢さんがやってきて、自分の友達だから大丈夫と押し切ります。どうにか誤魔化せた~アセアセ

 

3人だけになってから、急いた行動を反省する姜大衛さん。李修賢さんと高強さんはもうこの件に関わることができません。今度、関わったら、真っ先に疑われて、殺されてしまうからです。姜大衛さん1人で王青さんを倒すということになりました。がんばれ、姜大衛さん。

 

王青さんは李修賢さんを疑っていました。姜大衛さんを住まわせていたことも怪しいと感じます。王青さんは姜大衛さんを宮廷に呼び出します。

 

腕前を知りたい王青さんの側近はマジモードで彼を攻撃します。姜大衛さんは強くないふりをして、この状況を乗り切ります。

 

ある日、突然、王が亡くなったという知らせが入ります。李修賢さんは喜びますが、高強さんはこの王を自分で彼を倒したかったので、悔しがります。

 

王青さんだけは自分で倒したい。2人は彼を倒すために行動を起こします。李修賢さんは王青さんに呼び出されます。

 

李修賢さんは王青さんが国を統一するために誰を将軍にしたらいいか考えを述べます。王青さんは美しい愛人を手に入れたので、機嫌がいい状態でした。李修賢さんは彼を自宅に招くことにします。

 

李修賢さんは手下たちと集まり、王青さんを倒すために気合いを入れます。そして、姜大衛さんにいい剣をプレゼントします。

 

姜大衛さんは母に別れを告げます。姜大衛さんが息子の寝顔を見ているときに母は足手まといになってはいけないと判断し、自害してしまいます。箏を弾いていた施思さんは姜大衛さんから別れを告げられ、ショックを受けます。失敗したら、王青さんの愛人にされるかもしれない。危険な立場です。

 

黙って運命を受け入れるだけなんて嫌だと思った施思さんは一緒に活動に加わり、姜大衛さんを助けようとします。いきなり決まった話ですが、うまくいくのでしょうか。

 

王青さん訪問の直前、部下の蔡弘さんが李修賢さんの屋敷に怪しいところがないかチェックします。王青さん、到着。愛人と施思さんが箏の演奏を競います。

 

この会食がどう仕組まれているのかがわからないのでドキドキですラブラブ

 

李修賢さんは着替えついでに姜大衛さんに指示を出そうとしますが、着替えに行く必要はないと王青さんに止められます。が、愛人が「行った方がいい。」と口添えしてくれたので、行くことができました。

 

姜大衛さんは王青さんに料理を運ぶ役になって彼に近付く計画です。しかし、計画がうまくいかない感じがした施思さんは箏の弦を切って、周りの目を引き付けた後、自害します。みんな、パニックにガーン

 

姜大衛さんは料理に隠していた剣を取り出し、王青さんを襲います。せっかく刺すことができたのに、間に愛人が入ってきて、失敗。なかなか倒すことができません。逆に刺されてしまいます。

 

安心した王青さんは蔡弘さんに姜大衛さんの遺体をひっくり返すように命じます。ひっくり返すと実はまだ生きていました。死力を振り絞って、正面から彼に斬りかかります。そして、首まで斬り落とします。すごい・・・。

 

姜大衛さんは施思さんの元に駆けつけ、2人で抱き合いながら、亡くなります。息子が両親を探す声が響きます。李修賢さんたちははっとします。泣きじゃくる息子。

 

李修賢さんが抱き締めますが、彼は両親の元に行き、号泣します。申し訳なさそうな李修賢さんと高強さん・・・。終わり。

 

この時期の鮑學禮監督作品はいい感じで安っぽいので好きです。舞台とBGMにもっとお金をかけていれば、もっと評価が高くなったと思うのですが。もったいないです。

 

今回は武術指導として参加している李龍吟さん。葛長生さんと許文銳さんとかなり一緒なので、これからもトリオで出ているか、確かめたいところです。

 

鮑學禮監督の作品は必ずと言っていいほど、盧葦さんが出演しています。味のあるいい役をいつもしているな~と思いますOK