1976年の台湾映画。
崖の上に覆面を被った男が。ミニ扇風機が内蔵された妙な刀「鬼吼段魂刀」を構えています。下を通りかかった邵羅輝さんと息子の張繼龍さんともう1人。邵羅輝さんは息子2人を逃がすと、1人でその刀に向かっていきます。しかし、斬られ、逃げた息子たちも斬られてしまいます。
張繼龍さんじゃない方は死力を振り絞って、屋敷に戻り、側近たちに事情を説明すると力尽きます。
側近たちはもう1人の息子 譚道良さんに事件を知らせます。父と兄が殺されたと知り、激怒。師匠の元へ行き、武力アップを目指します。
その間も複数の男性が「鬼吼段魂刀」によって殺されます。譚道良さんは復讐を誓います。
董力さんがある人物の墓前に立っていると、背後から譚道良さんが襲ってきます。龍君兒さん一行もやってきたので、董力さんは逃げます。
残され、囲まれる譚道良さん。譚道良さんはドリスに攻撃されます。楓葉鏢を投げてきたドリス。譚道良さんはそれをキャッチすると、名乗ります。敵ではないとわかった2人は笑顔に。
この墓は2ヶ月前に病で亡くなったドリスの父のものでした。ドリスは譚道良さんを「楓葉莊」へ招きます。墓の横から覆面の男性がこっそり様子を窺っていました。
迎えてくれたドリスの師叔が邵羅輝さんたちが殺された理由を教えてくれます。(師叔は邵羅輝さんの親友でもありました。)
「鬼吼段魂刀」は20年前、狂暴なことばかりしていました。ある高僧と殺された人たちとドリス父は彼を倒すことにしたのです。しぶとい覆面男でしたが、高僧に腹部を刺されると倒れ、淵を転がり落ちていったのでした。
20年後の今、本人もしくは関係者が復讐をしようとしているようです。
羅烈さんが腹心2人を連れて、ドリスの自宅前にやってきて、暴れます。ドリスは羅烈さんと戦います。途中から譚道良さんと羅烈さんになります。激しい戦いが続き、師叔が止めに入ります。
羅烈さんの師父はドリス父から楓葉令をもらい、移動する途中で殺されたのでした。そのため、羅烈さんは激怒していたのでした。しかし、ドリス父は既に亡くなっています。誰かが羅烈さん、ドリスを仲違いさせようとしたに違いありません。多分、覆面男。
楓葉令を見せてほしいと言いますが、失くしてしまったとのこと。でも、確かに見たと譲らない羅烈さん。譚道良さんが自分の父も羅烈さんの師父も同じ敵に殺されたのだと思うと言うと、態度を少し変えます。嘘だったら許さないと言いながら、撤退します。
譚道良さんは客棧へ帰り、寝ようとします。その瞬間、隠れていた覆面男に襲われます。「鬼吼段魂刀」が光る。素早く対応したので、覆面男は逃げます。
翌日、彼はドリスと師叔に報告します。無理をしない方がいいとドリスは言いますが、譚道良さんはがんばると言います。ドリスは他の師匠を集めて、話をするので、そのときに来てほしいと譚道良さんにお願いをします。
話を終えて、林を歩いていると、手紙付きの短剣が飛んできます。
手紙を読んだ譚道良さん。客棧の横にいた9本指の道士さんに漢字占いをしませんかと言われ、「仇」と書きます。彼は助言をしようとする道士に「指を1本にドリス父によって、奪われただろう。」と冷たい言葉を残して、客棧に戻っていきます。
そして、ある崖への行き先を給仕に聞きます。そこはお化けがいて、忌まわしい場所だとして、給仕は行くのを止めるように言います。
崖近くの小屋に行くと、目の不自由な弟子がいました。譚道良さんはある師匠の居場所を尋ねます。師匠は外出中であり、道長のところによく滞在しているということでした。譚道良さんは道長を訪ねることにします。
彼が立ち去った後、覆面男が奥から出てきます。弟子は覆面男の正体を知っていたので、強めの態度で彼に接します。覆面男は彼を殺します。
譚道良さんは道長に会いに行きます。全く動きません。肩に触れようとした瞬間、董力さんが間に入ってきて、妨害します。
実は道長は「百毒」によって殺されており、董力さんは譚道良さんが毒に触れないよう守ってくれたのです。董力さんは詳しいことを話すことなく、すぐに消えてしまいます。
道士が萬重山さんと飲食店で食事をしていました。譚道良さんが来店し、近くの席に座ります。汚い身なりの歐陽鐘さんが入ってきて、がつがつ食べ始めます。
萬重山さんたちが給仕に多めの代金を支払って出て行ったのを見て、歐陽鐘さんは食べ物に虫が入っていたと大騒ぎ。騒ぎを押さえようとする給仕からお金をこっそり奪います。そして、それを自分の食事代だと置いて、立ち去ります。給仕は経営者にこのからくりを言い出すことができず・・・。
静かに見ていた譚道良さんは代金を置くと、歐陽鐘さんを追います。が、姿を見失います。探していると、覆面男がいきなり襲ってきます。苦戦する譚道良さん。董力さんが助けに来てくれ、覆面男は消えます。
譚道良さんは董力さんが何度も助けてくれることに驚きます。謎多き男ですが、害はなさそうです。
後ろから歐陽鐘さんが出てきます。董力さんとの会話から、譚道良さんは歐陽鐘さんが頼れる武芸者だと知ります。
「楓葉莊」に多くのマスターが集まります。「鬼吼段魂刀」が復活した話をすると、道士はドリス父が絡んでいるのではないかと言い出し、ドリスを怒らせます。道士の味方をする萬重山さん。「鬼吼段魂刀」のせいでお互いの関係がこじれてしまっています。
道士と萬重山さんはドリス父は亡くなっておらず、「鬼吼段魂刀」と繋がって、何かを企んでいるとずっと思っていました。証拠を得ようと考えていました。
「楓葉莊」では不安に耐えるドリスが。師叔はドリス父が数ヶ月で体調を崩して亡くなったことに疑問を抱いていました。ドリスはどこまで真相を知っているのか。落ち込んでいるドリスを見て、師叔は尋ねるのを止めます。
夜、譚道良さんは道士と萬重山さんが客棧からこっそり出ていくのを目撃。尾行します。2人はドリス父の墓にやってきます。あら、覆面男が。道士は鎖攻撃をします。
が、鎖をつかまれ、2人はぐるぐる巻きにされてしまいます。殺されそうになった瞬間、ドリスが助けにきてくれます。譚道良さんが駆けつけたところで覆面男は姿を消します。ヘコヘコして助けてもらう2人。
翌朝、道士は羅烈さんに「鬼吼段魂刀」はドリス父に関係があると話をします。話を信じた羅烈さんは近くを通りかかったドリスに文句を言い、また激しい戦いになります。歐陽鐘さんが止めに入ります。
譚道良さんが客棧に帰ると、部屋に訪問者がいると経営者に言われます。大急ぎで部屋に入ると、手紙が短剣によって留められていました。「百毒」について知りたければ、「萬花樓」の人気娼婦に会いに行けという内容でした。
「萬花樓」の経営者は娼婦にすぐに会わせようしません。強く出ると、護衛たちが出てきて、襲ってきます。護衛を倒し終わった直後、娼婦が登場。彼に薬のようなものを投げつけます。薬によって気を失う譚道良さん。
「百毒」について知りたがる譚道良さんを脅す娼婦。しかし、彼は屈しません。反抗的な態度に怒った娼婦が彼の目を潰そうとすると、ドリスが登場し、阻止します。そして、2人で娼婦を脅して、「百毒」を作る人の元へ連れて行くように命じます。
「百毒洞府」へ入っていくと、周明さんがおりました。彼の毒によって、道長は亡くなっていたので、いろいろ質問しますが、思うような話は全く聞けず。本当に心当たりがないので、周明さんは娼婦に命じて、百毒の入った箱を持ってくるように命じます。
箱を開けると、「百毒」の毒針セットがありませんでした。驚く周明さんに向けて、娼婦は奪っていた毒針セットを発射します。娼婦は周明さんを裏切り、「鬼吼段魂刀」側についていたのです。周明さんは持っていた毒針セットで娼婦を倒して、力尽きます。情報が得られなかった2人は立ち去ります。
廃屋で休む2人。これからのことを考えると気持ちが暗くなるドリス。譚道良さんが励ましていると、廃屋の雨戸が外れます。怪しい・・・。
「鬼王堡」の手下たちが幽霊に扮して、彼らを襲ってきます。2人で手下を倒した直後、門派の2番手が出てきます。彼のマスターもやはり楓葉令をもらってトラブルに巻き込まれたようです。ドリスは楓葉令を見せてもらいます。そして、叩き割って偽物であると証明します。本物は銅でできており、簡単に割れません。譚道良さんは2番手に、罠が仕掛けられていることを説明します。
場面が変わり、覆面男と羅烈さんが戦うシーンになります。いい戦いをするのですが、「鬼吼段魂刀」は相手の集中力を乱す効果があるようで、羅烈さんは斬られてしまいます。
羅烈さんが負けた話を聞いて、ショックを受けるドリス。途方に暮れていると、歐陽鐘さんが「鬼吼段魂刀」に匹敵する刀を使えばいいと提案します。「紫陽劍」は借りるのも扱う技術を得るのも簡単ではありません。しかし、他に手はない。ということで、譚道良さんは持ち主のいる寺に交渉に行きます。
深夜、ドリスは父の墓を訪れます。墓の一部分を押して、中に入ってきます。中は1000倍くらい広くて、亡くなったはずの父 魯平さんが修行をしていました。ドリスはずっとこのことを隠していたのでした。
「鬼吼段魂刀」が復活したことに気づいた魯平さんは死を偽装して、隠し部屋でツラい修行を行い、今度こそ「鬼吼段魂刀」を倒そうとしていたのでした。ドリスが「譚道良さんが何とかしてくれるはず。」と言って止めますが、聞きません。修行を続ける父を残し、墓を出ます。
師叔と譚道良さんは「紫陽劍」を借りに寺を訪ねますが、拒否られます。譚道良さんはキレて暴れます。そして、高僧 李影さんのところまで乗り込んでいきます。態度の悪さに怒った李影さんは師叔に譚道良さんをボコるように命じます。師叔よりは強い譚道良さん。師叔をぶっ飛ばしてしまいます。直後、偉い僧にチョップされ、気絶します。
介抱されて、目覚めた譚道良さんはなぜか李影さんに優しくしてもらいます。10日以内に「紫陽劍」の扱いを覚えれば、貸してやるというのです。ワンチャンあるかも!!修行、開始。
ドリスと師叔は彼の成功を待っていました。すると、また「鬼王堡」の2番手がやってきます。偉い人 史仲田さんが来るという知らせを伝えに来たのでした。
譚道良さんの修行も佳境に入っていました。たくさんの金属棒の中から、お金がついたものを選び出し、お金の穴を剣で刺すという難しいチャレンジに取り組みます。目隠しをして、音に集中。法螺貝チックな音を出され、邪魔をされます。がんばれ!
全てのお金を刺すことができたので、「紫陽劍」を貸してもらうことができました。「鬼吼段魂刀」は①戦うとき以外は決して、鞘から出してはいけない。②人に貸してはならない。これらの約束を守る必要があります。
ちょっといい衣装にチェンジ。歩いていると、覆面男と手下たちに襲われます。譚道良さんが戦っていると、董力さんが助けに来てくれたので、その勢いで覆面男を倒します。覆面を外すと、萬重山さんでした。「鬼吼段魂刀」に「紫陽劍」を奪うように命じられたようです。すぐに亡くなります。
ドリスと師叔は譚道良さんと再会して、喜びます。そこに史仲田さんの到着が告げられます。輿に乗って登場。史仲田さんは譚道良さんとドリス父の友達でした。「鬼吼段魂刀」によって脚を斬られ、脚が不自由でした。そのような状況でも「鬼吼段魂刀」の復活に心を痛めており、みんなに彼を倒す計画を提案します。
「鬼吼段魂刀」が来やすい雰囲気をつくって、待ちます。奥では譚道良さんと史仲田さんが「紫陽劍」を間に置いて、座っていました。
何者かの侵入を史仲田さんがダーツで止めます。様子を見に行くと、道士でした。ろうそくの灯が消え、真っ暗になります。覆面男が譚道良さんを襲います。激しい戦い。騒ぎを聞きつけたドリスも参戦。そして、魯平さんも参戦。2番手が覆面男の覆面をはぎ取ります。なんと歐陽鐘さんでした。みんな、びっくり
歐陽鐘さんは逃げ、譚道良さんは追います。董力さんが歐陽鐘さんを通せんぼします。歐陽鐘さんが必死に戦っていると、史仲田さんの輿が。助けを求める歐陽鐘さんに対して、史仲田さんはダーツを発射。殺します。
史仲田さんは「鬼吼段魂刀」と「紫陽劍」を手に入れ、大満足。しかし、譚道良さんは本物の「紫陽劍」を隠し持っていたのです。偽物だと知り、輿ごと暴れ出す史仲田さん。笑
翻弄される2人。輿から出てきた史仲田さんは健康体でした。ラストバトルが始まります。
そこにドリスと師叔が登場。師叔はいきなり董力さんに斬りかかったのです。董力さんはドリスの兄弟子でした。いろいろあって、1人で行動をしていたようです。魯平さんから秘密の指令を出されていたのかな。
師叔は実は裏切者でした。董力さんは師叔にやり返して、倒れます。
史仲田さんは遂に「鬼吼段魂刀」を使います。ミニ扇風機が回転し、ふらつくドリス。譚道良さんが速攻でミニ扇風機の回転を止めてしまいます。修行がここで役立ちました。
董力さんが戦いで命を落とします。譚道良さんが史仲田さんの腹部を「紫陽劍」で刺します。ドリスが譚道良さんを踏み台にしてジャンプして、史仲田さんの背中を刺します。そして、容赦なく譚道良さんが頭部をキック。史仲田さん、動かなくなります。
譚道良さんは「紫陽劍」を史仲田さんから引き抜くと、ドリスと一緒にその場を後にします。終わり。
譚道良さんはキックがウリですが、剣を使ったアクションも上手でした。どれもよくて、抜群にキックがすばらしいってことですね。そして、ドリス、董力さん、史仲田さんのがんばりが譚道良さんのアクションをよりよいものにしていたように感じます。
HKMDBには史亭根さんと蔣金さんのお名前もありましたが、画像が粗いため、発見することができませんでした。幽霊に扮した手下の1人だったのかなぁ~。