1972年の香港映画。吳思遠さん導演。袁和平さんと袁祥仁さんが武術指導。
ある車を陳星さんが襲います。車内にいた男性を引きずり出して、鞄を奪いますが、お金と見せかけた紙だけしかありませんでした。陳星さんをずっと追っていた警察の罠でした。警察官の成龍さんに押さえられますが、振りほどいた後、多数の警察官の攻撃をかわして逃げます。汪禹さんも警察官役をしていました。
指名手配犯になった陳星さんは必死に逃げます。
海岸で修行する于洋さん。見守るGF。結婚の話も出ていて、とっても仲良しそこに口が不自由な韓國材さんがやってきます。彼のジェスチャーから、言いたいことを読み取ります。
村で孫嵐さんが若者に自慢げに話をしていました。孫嵐さんはこの村出身の悪人で日本に逃げていたようです。柔道と空手を合わせた武術をマスターし、それを若者にアピールします。汪禹さん、岑潛波さんたちの前でデモンストレーションをしてみせます。
そして、孫嵐さんはこの村にしかない特別な薬草で儲けようとしていました。日本人は高く買ってくれると言う孫嵐さんに若者たちは嫌悪感を示します。強い抵抗を示した汪禹さんを孫嵐さんが殴ったことがきっかけで、争いになります。
于洋さんが駆けつけて、争いを収めます。于洋さんは「忠義武舘」で一番強く、みんなからの信頼も厚い男性でした。孫嵐さんはすぐに大人しくなりますが、裏では今に見てろ~と怒りモード。
そこに逃走中の陳星さんがやってきます。韓國材さんに泊まる場所がなくて困っていると話をすると、彼は陳星さんを家に案内します。
「忠義武舘」に戻ってきた于洋さんを兄弟子の劉大川さんが攻撃します。彼が強くなったことを褒めます。
劉大川さんは10月に街から帰ってくるはずでしたが、ある病が流行り出したため、その病に効く特別な薬草を取りに戻ってきたのでした。彼らの声が聞こえたのか、于洋さんの兄が出てきます。
劉大川さんは2年前に追い出されるような形で出ていった孫嵐さんが戻ってきたことを知ります。日本人が強盗などをしているという話を街でも聞いていた彼は話を重ね合わせて、孫嵐さんが戻ってきたことに強い不安を覚えます。
3人はこの村にも危険が迫っていると判断。村を支える大切な薬草を守るために動き出そうとした瞬間、緊急事態であることを知ります。
日本人、早い!陳觀泰さん、山怪さん、方野さんたちがもう上陸して、孫嵐さんの案内を受けていました。(陳觀泰さんはマスクをした状態で前半は主だった行動はしません。契約の関係もあったらしく、明らかに別人が陳觀泰さんを演じている場面も!)
村のもう1つの道場「威遠武舘」は山怪さん&方野さん&白沙力さんたちによって潰されます。弟子役の袁日初さんと袁振洋さんが山怪さんにやっつけられていました。
次は「忠義武舘」へ。並んで待っていた于洋さんたち。睨み合いが続きます。陳觀泰さんは薬草を高値で買うと交渉をもちかけますが、于洋さん兄は儲けが少なくても、日本人には売らないときっぱり断ります。
于洋さんと山怪さんによるバトルが始まりますが、陳觀泰さんが止め、余裕な態度で去ります。
その後、薬草の独占買取と「合山道場」の開設という酷い告知が岡村武夫(陳觀泰さん)によって一方的に出されます。告知を見るシーンに袁和平さんがいました。「文句があるなら、明日、戦うよ。」ということでした。
孫嵐さんと陳觀泰さんたちが食事をしています。5人は成功を信じて、余裕な様子。
于洋さんたちは凹みながら、お茶。このままでは村は彼らに支配されてしまいます。すぐにでも戦いたい于洋さんを兄と劉大川さんは我慢させ、彼らの卑怯な手口に引っ掛からないようにしようと慎重に行動します。劉大川さんはこの村に陳星さんが逃げてきている情報をゲットしていました。大泥棒だけど、めっちゃ強いという陳星さん。さて、この件にどう絡んでくるのでしょうか。
韓國材さんと彼の祖父によくしてもらって嬉しそうな陳星さん。
翌日、試合会場ができていました。告知を見て、気にしていた陳星さんが見に行くと、大勢の人がおり、于洋さんが戦う準備をしていました。
落ち着きのない腕白坊主のような山怪さんがリングに入ります。于洋さんが向かおうとした瞬間、袁和平さんが先にリングに入ってきます。おぉ!孫嵐さんの弟役でした。一瞬、気まずい雰囲気が流れますが、孫嵐さんは山怪さんに戦うように言います。袁和平さんは兄の行動に激怒していました。
山怪さんはあっという間に彼をやっつけてしまいます。怒る陳星さん。しかし、出ていけば指名手配犯だとバレてしまいます。
于洋さんが飛び込みます。山怪さんが劣勢だと見るや、方野さんが飛び込んで于洋さんを攻撃します。2対1。卑怯。劉大川さんも入って、2対2で戦うことにします。更に白沙力さんが入ろうとします。陳星さんは耐え切れず、隠し持っていた銀貨で彼の足を攻撃します。そして、方野さんの足も攻撃します。
陳觀泰さんは試合をストップさせます。納得がいかない山怪さんたち。陳觀泰さんは于洋さんたちが意外と強かったこと、銀貨でファイターを倒せる恐ろしい存在がいることを重く見て、もっと手堅くことを進めることにします。本気の印として、マスクを外します。
陳星さんは韓國材さんの家から立ち去ります。途中で陳觀泰さんたちと遭遇します。陳星さんは知らないふりをして避けようとしますが、髪が短くなった山怪さんに止められます。陳星さんは孫嵐さん、山怪さん、方野さんを圧倒します。その強さに驚いた陳觀泰さんは彼が何者なのかを知るためにそのままにします。
さて、白沙力さんは手下を連れて、劉大川さんを狙っていました。劉大川さんは手下を倒します。袁信義さんが思い切りキックされていました。隣は汪禹さんかな。(自信ない。)白沙力さんが襲いかかってきます。隠し武器を使う卑怯な白沙力さんを倒しますが、直後に山怪さんと方野さんに襲われます。さすがの劉大川さんも苦戦。これまた卑怯な孫嵐さんによって彼は倒されてしまいます。
逃亡の旅を続けていた陳星さんは体調不良になってしまいます。韓國材さんが倒れている彼を発見。再びお世話になることに。
自信を喪失した于洋さんは海岸で凹んでいました。薬草が村の未来の鍵を握っています。どうしたらいいのか・・・。諦めないでがんばろうとGFと誓います。
陳星さんは薬草が必要な病に罹っていました。韓國材さんと祖父は必死に彼の看病をします。
村では薬草に詳しい人たちが拷問されていました。彼らは耐えています。孫嵐さんのお母さんが訪ねてきて、息子の所業に嘆き悲しみます。めんどくさそうな顔をする孫嵐さん。事態は悪くなる一方です。
陳星さんは快方に向かっていました。韓國材さんたちの優しさに感激し、涙がチラ見えの陳星さん。今まで親切されたことがなかったのかもしれません。祖父から薬草で回復できたこと、薬草が日本人に狙われていることなどを聞き、心を痛めます。
孫嵐さんは薬草がどこにあるのかわからず、イライラ。陳觀泰さんたちにかなり虐げられていました。彼はGFを誘拐することにします。
「忠義武舘」にGFを誘拐したという手紙が届いて、取り乱す于洋さん。兄に止められ、一時的に我慢しましたが、GFのことが心配でたまりません。夜、「合山道場」に侵入を試みます。やはり山怪さんたちが隠れていました。于洋さんは戦います。が、数の多さには対応できず。捕まってしまいます。
于洋さんがいないのを心配した兄は探し回り、韓國材さんと話をします。2人のやり取りを見ていた孫嵐さんは韓國材さんが薬草の場所を知っていると知り、尾行します。
尾行に気づいた韓國材さんは逃げようとしますが、孫嵐さんに襲われ、命を落とします。そして、兄も陳觀泰さんたちに襲われ、亡くなります。
復活した陳星さんは韓國材さんの家を去ります。祖父は彼に釵を渡します。失くしたと思っていましたが、祖父がしまっておいてくれたのでした。そして、祖父は彼が犯罪者であることも知っていました。祖父はそれでも大切にもてなしてくれたのです。早く逃げなさいという言葉に押され、陳星さんは逃げます。
しかし、途中で韓國材さんの遺体を発見します。そのショックは計り知れず。彼を姫抱っこすると荷物を置いて、戻っていきます。
山怪さんは孫嵐さんに母の体調不良を知らせに来た妹を乱暴するという暴挙にも出ます。平気な様子の孫嵐さんが怖いです。
祖父は孫嵐さんに薬草の在りかを教えるように脅されていました。抵抗する祖父を孫嵐さんたちは攻撃します。陳星さんはその場面を目撃。彼らを追い、孫嵐さん以外を倒します。
祖父の負ったけがは大きく、陳星さんに復讐を願い、薬草の在りかを伝えると息を引き取ります。
村のリーダーである于洋さんは捕まり、兄と劉大川さんは殺されてしまい、村はもう滅亡の危機です。陳觀泰さんは于洋さんと若者たちを海岸に引っ張り出して縛り付け、30秒以内に薬草の在りかを言わないとどんどん殺すと脅します。
1人目が実行されます。2人目が実行されそうになったとき、陳星さんがやってきます。
自分が指名手配犯であることを陳觀泰さんに告げます。薬草の在りかを教えるから、于洋さんたちを解放するように交渉します。解放された于洋さんたちは誰も陳星さんに感謝しません。唾を吐きかけたり、石を投げたりします。犯罪者だし、薬草を日本人に渡そうとしているからです。
陳觀泰さんはわざわざ残って于洋さんたちを助けた陳星さんの考えが理解できません。不穏なムードになり、山怪さんが陳星さんを攻撃します。メリケンサックを着けて攻撃してきます。方野さんは于洋さんたちを結んでいた縄を鞭代わりにして攻撃してきます。方野さんってやはり鞭っぽい武器の扱いが得意なのかな。
2人がかりで襲いかかってきます。陳星さんは櫛で髪を整えた後、櫛を折ります。その儀式が終わった瞬間の彼が怖い。猛烈な勢いで2人を倒します。
ラストバトル!陳觀泰さんが凶暴さをむき出しにして襲いかかってきます。どちらも濃い・・・。隠し持っていたヌンチャクで彼の手首を締め付けます。陳星さんも釵を取り出して、応じます。
激しい攻防が続きます。隠れていた孫嵐さんが遠くから武器で陳星さんを攻撃しようとしたとき、于洋さんが出てきて、やっつけます。
激闘の末、陳星さんと陳觀泰さんは相討ちとなります。于洋さんは陳星さんを抱きかかえます。于洋さんは全てを理解していました。それだけで陳星さんは十分だったのでしょう。言葉を交わした後、息絶えます。
彼の遺体をそっと寝かせ、立ち尽くす于洋さんの姿で終わります。
英字幕がなかったので、いろいろなブログを参考にしました。
陳觀泰さんは別撮りが多めだったのでしょうか。山怪さんたちと一緒にいるんだけど、実際に絡むシーンが少なく、ラストバトル以外は不自然な感じでした。ポスターに大きく名前が載っていますが、7割くらいは別な人が演じていたのかな。不思議な映画でした。
悪者だった陳星さんが大切な人のために一生懸命がんばる役を熱演していて、泣けました。生い立ちがきっと不幸だったんだろうな~。弟のような韓國材さん、父のような祖父の存在が涙を誘いました。