1974年の香港映画。
馬車に乗って、うたた寝している孫越さん。御者が急停止したので、目覚めます。道の真ん中に譚道良さんが座り込んでいました。
御者は彼が邪魔で馬車を動かせません。譚道良さんは孫越さんを水溜りに倒し、御者を脅して、馬車に乗り込みます。孫越さんは泥だらけで置き去りに。
国が荒廃していてました。まともな生活ができず、譚道良さんは功夫と賭けで生き抜いているという感じです。
客棧に入ってサービスを受けようとしますが、給仕は彼を冷たく見つめるばかり。上から経営者の貝蒂さんがこれまた冷たく声をかけます。身なりが貧しかったので警戒されていたようです。お金を見せると急に愛想がよくなります。
部屋に入り、水浴びをし、背広を着ると別人のよう。きれいな身なりで賭博場へ向かいます。
胴元がサイコロを振ると脚で台を揺らし、賭けの邪魔をします
2回目に邪魔をした際、大きな賭けをしたいと胴元に言いますが、取り合ってもらえませんでした。
譚道良さんは変な客扱いされ、奥に連れて行かれます。李強さんたちにボコられそうになりますが、やり返します。他のチンピラも出てきて騒ぎが大きくなります。美しいフラッシュレッグが炸裂します。騒ぎを発見した部下が経営者に知らせに行きます。
経営者は実弟の譚道恭さん。様子を見にやってきます。手下たちの話を聞き、譚道良さんを丁寧にもてなさなかったことを叱ります。そして、彼を丁寧にもてなします。
とんでもなく大きな賭けを始めます。彼が賭けたのは自分の命でした。背広は借りたもので、金持ちではなかったのです。譚道恭さんは譚道良さんの希望を受け入れ、賭けが始まります。
最初は部下が相手です。譚道恭さんは彼の功夫の腕前を評価し、わざと負けるよう部下に指示します。しかし、譚道良さんの狙いとは?
勝ち続ける譚道良さんに譚道恭さんは質問しますが、笑顔でかわされます。譚道良さんは満足するまで賭け続けると言います。
譚道恭さんは昨年あった出来事について話し始めます。4月、この賭博場を始めたころに1人の男性がやってきました。いきなり刃物を台に突き刺します。客は逃げます。
彼も命を賭けました。譚道恭さんは無謀なことはしないよう止めますが、彼の決心は変わりません。勝負が始まります。
勝ち続けます。胴元が止めましょうと言っても聞きません。最後の勝負で彼は負け、全財産を失います。刃物を持って感情的になる彼を見て、譚道恭さんはお金を持たせて帰らせようとしますが拒否。彼は刃物で自分の腹部を刺して命を絶ってしまいます。
その話を聞いても笑顔のままの譚道良さん。決心は変わりません。負けるまでやり続け、負けたら潔く止めるという約束をします。
やり手の胴元 王若平さんと勝負です。が、ものすごいチート力。巧みないかさまで勝ち続けます。譚道良さん、ドミノの扱いが超一流。もうドミノがピザ生地状態。笑
勝負は高額になり、賭博場は一般のお客さんを帰します。追い詰められる王若平さん。それに対して笑顔の譚道良さん。金の延べ棒もできたので、今日の勝負はラストになります。最後の勝負を始めようとしたとき、孫越さんがやってきます。彼は2番目に偉い人でした。
戦う相手は孫越さんにチェンジ。そして、サイコロで勝負することになります。2人の手元しか映らないシーンがあります。プロのサイコロの扱いはすごいな~と思いました。バーテンダーさんみたい。譚道良さんは負けて、潔く引き下がります。
譚道良さんは譚道恭さんがお金を出すのを固辞して、帰ろうとします。が、いきなり戻ってきます。
そして、先ほどの話の真実バージョンと称して譚道良さんは語り始めます。男性は経営者に会いに来ていましたが、譚道恭さんはトラブルになると考え、手下たちと共に彼を殺害しました。賭けをする以前に男性は殺されていたのです。しかし、とぼける譚道恭さん。
命と賭博場を賭けることになります。今度も光るバーテンダーテクニック!譚道良さんが勝ちます。これで賭博場は彼のもの。襲いかかる手下たちをやっつけます。
譚道良さんは賭けも強いし、戦いも強い。譚道恭さんと孫越さんは仕切り直しをすることに。翌日の正午に再開です。
未だ譚道良さんの目的はわかりません。殺された男性のリベンジか?
客棧に帰ると貝蒂さんが待っていました。
翌日、譚道良さんを殺す気で手下たちを控えさせ、譚道恭さんは待ちます。が、彼は約束の時間を過ぎても来ません。
やり手の胴元に来てもらったのですが・・・。譚道良さんは来ないと判断し、譚道恭さんは自室に戻ります。なんと勝手に譚道恭さんの部屋にいました。狙われていることを察知して、時間と場所を変えて来たようです。
譚道良さんはある話を始めます。昨年の9月、2人の男が賭博場にやってきました。譚道恭さんと孫越さん。2人は当時の経営者に面会を求め、大きな賭けを始めます。孫越さんがチートして勝ち続けます。押しの強くない経営者は焦りますが、2人は賭けを止めようとしません。そして、遂に賭博場を要求します。賭けは孫越さん、戦いは譚道恭さんが担当。そして、手下たちもなだれ込んできます。
白を切る譚道恭さん。話を続けます。
経営者の男性は乗っ取られた上に殺されます。街の人たちは賭博場を失ったから自殺したと思っていました。
自分の悪事がバレていると知り、激昂する譚道恭さん。兄弟対決が始まります。途中、強い手下が絡んできます。彼のナイフで殺されそうになりますが、譚道恭さんがそれを止め、手を組もうともちかけます。譚道良さんは応じます。
孫越さんが実は裏切っているので、2人で協力しないかということでした。それに乗ります。譚道恭さんは孫越さんに儲けをあまりシェアしていなかったので、孫越さんは不満が溜まっていたようです。
一方、孫越さんは貝蒂さんのところで怒っていました。彼は彼でねばりそうです。
客棧から出てきた孫越さんを手下たちが取り囲みます。拘束された孫越さんは譚道良さん情報を仕入れていました。彼は前経営者の息子とのこと。再度、譚道恭さんに手を組もうと訴えます。
譚道良さんは貝蒂さんと酒を飲んでいます。これまでの人生を悲観する貝蒂さんに「幸せにする。」と誓う譚道良さん。
孫越さんは既に罠をかけたそうです。譚道良さんはそれに気づいているのでしょうか。心配です![]()
別な部屋に行くと鷹揚な態度で煙草を吸う貝蒂さんと柱に縛り付けられている譚道良さんがいました。酒に薬を入れて、譚道良さんを捕まえたようです。
譚道良さんは死を観念し、譚道恭さんに父の死の真相を教えてほしいと言うと譚道恭さんは譚道良さんの話が正しいことを認めます。殺すために弱っている譚道良さんを移動させようとしたところ、いきなり機敏になり、逃げます。
どう考えても脚を押さえなきゃダメですよね、譚道良さんの場合は。脚力だけで壁の間を登るシーンがすごいなと思いました。
廃墟が連なる場所へ逃げ込み、譚道恭さんとナイフ男と対決します。よくわからない白い粉を手にして、待ち構える譚道恭さん。しかし、間違ってナイフ男にかけてしまいます。痛がるナイフ男。
譚道恭さんのキックもやっぱりきれいだな~。激しい戦いとなります。そこに孫越さんたちが縄をかけられて、ずらずらと歩いてきます。貝蒂さんは一番最後に。警官は譚道良さんに敬礼します。
譚道良さんは前経営者の息子ではなく、潜入捜査官だったのです。譚道良さんが孫越さんに嘘を吹き込んでいたのでした。
賭博場を閉め、学校にするという警官の話を聞いて、納得する譚道良さん。先頭で歩き出す姿で終わりです。
どんでん返しが続く、良質のサスペンス映画でした。テンポもよかったです。譚道良さんはあまり感情を見せないクールな役が多いと思います。笑顔なんだけど、目が笑ってない・・・みたいなことも。なので、今回の役は譚道良さんにぴったりでした。
ところで、4月に来た男性は譚道良さんとはどういう関係だったのかな。単なる挑戦者だったのかな。潜入捜査官だったのかな。そこだけ理解できなかったです。
譚道良さんのキックはストレスも蹴り飛ばしてくれます。本当に見応えがある![]()
オススメで~す![]()
