1980年の香港映画。邦題は「カンフー仁義~復讐の刃~」です。
一緒に仕事をすることが多かった張森さんと唐偉成さんが2人で監督をしています。
OPは孟元文さんと陳會毅さんが戦っている様子です。
孟元文さんは功夫が大好き。勉強は嫌い。使用人の黃一飛さんに我儘なことを言って困らせます。
祖父の張森監督はとてもタフな人物。ビッグになるためには勉強が必要と言って、自分の価値観を孟元文さんに押し付けます。詩の暗唱がさっぱりできない孫を容赦なくビンタします。
そこに大変な知らせが飛び込んできます。功夫好きの兄が殺されてしまったのです。張森監督は感情がコントロールできず、孟元文さんをグーパン
「お前もこうなるかもしれないんだ
」と激怒。功夫を習うことを固く禁じます。彼を倉庫に閉じ込め、槍などを全て処分してしまいます。
孟元文さんは功夫が自分を高めてくれると確信しており、自分の人生のために家を去り、師匠を求める旅に出ます。
麺屋に鄭康業さんと手下2人がやってきます。孟元文さんも。誕生日なので「LONG LIFE NOODLE」を注文します。普通の麺より長い麺。面白いメニューですね![]()
長過ぎるので立ちながら食べていると、それを見ていた女性客がニコニコします。自分に微笑んだと勘違いした鄭康業さんは女性にしつこく絡みます。抱き着かれて大騒ぎ。孟元文さんが助けます。
麺屋の店主 陳龍さんは3人にやられ気味の孟元文さんを菜箸で庇ってくれます。麺が入った籠に顔を押し付けられた鄭康業さんは手下に助けられて、消えます。
孟元文さんは感動!逃げてしまった従業員の代わりに働くことを申し出ます。賃金の代わりに功夫の指導をお願いします。お金を出さずに済むので陳龍さんはOKを出します。
麺の生地作りが指と掌を鍛えていると知り、張り切る孟元文さん。陳龍さん、合理的~。空気椅子で長時間麻雀をしてました。
長髪の唐偉成さん、登場。かっこいい
本屋に行き、ほしい本の場所を店主に教えてもらいます。本に依頼文とお金が挟まれていました。
孟元文さんが配達に出かけた後、すぐに唐偉成さんが店にやってきます。陳龍さんを殺す依頼を受けたようです。陳龍さん、ある世界からすっかり足を洗ったけれど、身逃してくれない人がいるようです。営業中にもかかわらず、襲いかかる唐偉成さん。激しい戦いの末、陳龍さんは刺し殺されてしまいます。
新しい生活の場所を求めて移動します。孟元文さんは荷物を持って竹林を通ると京劇風に脅してくる泥棒と遭遇します。荷物から麺の生地を出して、彼らの顔にくっつけて武器にしちゃいます。
徐忠信さんがバク転して助けに来てくれます。彼のステキなアクションがいっぱい見られて幸せでした。わ~い![]()
犯人たちは劇団が破産して、やむなく犯行に及んだと告白。アランは「今回だけ。」と釘を刺して、身逃してあげます。
また感動した孟元文さん。勝手に師匠と呼んで、殴られます。蹴られます。それでも師匠と呼び続ける孟元文さん。バク転を超厳しいスタイルで教えてもらうことにします。腰にロープをつけられて「これじゃ、犬みたい。」と言うと「いや、猿だ。」と答えるドSなアラン。なかなかいいですね。
同じような流れで唐偉成さんはアランを襲います。嬉しいシーン。どっちもかっこいいぃ~
短剣を刺され、瀕死の状態で孟元文さんのところへ帰ってきます。また師匠を亡くしてしまいました。
麺屋で助けた陳玉薇さんのところに滞在させてもらいます。
通りでバク転をして1人で騒いでいると李麗麗さんが彼を注意します。李麗麗さんは強かった!やられてしまいます。次の日に再チャレンジし。が、またやられてしまいます。李麗麗さんの弟子になります。
彼女の使う拳法は「WOMAN'S FIST」。針に糸を通したり、糸を紡いだりして力をつけていきます。李麗麗さんは大きい動きで刺繍をしていました。濡れた服を強く振って乾かすようにと言われ、ひたすら服を振ることに。終わった後、ご飯をよそえないくらい腕がガクガクになっていました。
ようやく型を教えてもらえるようになりました。「WOMAN'S FIST」は女っぽい動きをするのではなく、柔らかさが特徴の美しい拳法でした。
また同じ流れで唐偉成さんが李麗麗さんのところへやってきます。李麗麗さんは身に覚えがありませんが、戦うしかありません。かなりがんばりましたが、やはり短剣で刺されてしまいます。
瀕死の李麗麗さんは孟元文さんに「殺し屋に襲われたこと。何者かが背後にいること。短剣も使うから気を付けて戦うように。」と伝えて、亡くなります。
陳玉薇さんが妊娠2ヶ月だと知らせてきます。そして、黃一飛さんは張森監督が病気だと知らせてきます。すぐにでも唐偉成さんを倒したい孟元文さんですが、大きな出来事が2つも起きてしまいます。まずは帰省します。
しかし、張森監督は元気そうに過ごしています。黃一飛さんに嘘を言わせたようです。
唐偉成さんがやってきます。師匠3人を殺させたのは張森監督でした。そこまでは予想がついていたのですが、別な人物が張森監督の殺害を依頼していたのです。張森監督は刺し殺されます。「誰なのかは地獄でゆっくり考えろ。」と唐偉成さんが言っていたので、昔のトラブルに起因したものでしょう。
入れ違いで帰宅した孟元文さんは真相を知ります。亡くなる間際に張森監督は自分の過ちを認め、孟元文さんに会えてよかったと話します。大急ぎで唐偉成さんを追いかけます。
「お前の葬式代だ!」とお金をばらまき、彼に戦いを挑みます。唐偉成さんは上着を脱いで短剣を装着した状態で応じます。これもかっこい~。孟元文さんは刃物が体に刺さるのを避けるためのループがたくさんついた防護服を下に着ていました。陳玉薇さんに短剣で襲われたときにヒントを得て、作ってもらったものです。
唐偉成さんの攻撃を巧みにかわし、最後は自分の防護服に刺さっていた短剣で唐偉成さんを刺して、終わりです。
しかし、孟元文さんも脇腹を刺されていました。彼は助かったのでしょうか・・・。気になる終わり方でした。
明るいようでいて、闇深い映画だと感じました。唐偉成さんは表向きのラスボスだけど、本当のラスボスは張森監督だったような。最後、狂ったように唐偉成さんを刺す孟元文さんが怖かったです。
登場人物が少ない分、1人1人のアクションをじっくり楽しむことができました。ドSな唐偉成さんとドSなアランさんはもちろんのこと、李麗麗さんのアクションも大変すばらしかったです。日々の鍛錬を感じました。
孟元文さんの髪がつやつやしていて、羨ましかったです。ちょいちょいうねりがあるときと長めのときが混ざっていて、結構断片的に撮影したのがよくわかりました。
話にひねりがあり、アクションもすばらしいので、もっと多くの人に観ていただきたい作品です。
