４月２５日８時２０分。
黒味岳への分岐を越えて歩いていると、ふと開けた場所にたどり着いた。ここが投石平のようだ。
空は予報通りの晴天で、今歩いてきた道が黒味岳の廻りを沿うように歩いてきたというのが分かった。
上の写真で右端に写っている場所が…
これが黒味岳の頂上だ。岩の上が頂上だ。
なんだぁ～こんなに綺麗に見えるのなら、先に登ってくれば良かったなぁ～。でもまぁ今日の予報は晴れだし、帰りに寄っても綺麗に見えるだろう！
ちょうど目の前に歩いている登山客に追いついたので、ちょっと確認で…
きよ：「あれが黒味岳で間違いないっすよね？」
登山客：「う～ん分からないけど…」
オレ以上に事前調査しないで来てる人も居るんだな。オレの持ってきた地図を一緒に確認し、この写真が黒味岳頂上で間違いないと判明し、二人でその絶景に感動していると…
きよ：「あれ？？なんかガスが移動してきたけど…」
今歩いてきた黒味岳の分岐のある方向の空がガスで真っ白になって迫ってきた。
でもこの時のオレはかなり楽観的♪なにせ予報では晴れなんだもん！ガスなんて一時的だろうし、ましてや雨なんて今日は絶対降らないだろう。
先行して歩いていった登山客の後を地図をしまってからゆっくり進むことにした。すると…
山の向こう側に差し掛かると、既にそこはガスで覆われていた。さっきまで広がっていた青空も次第に元気がなくなってきている…
そんな中。
ありゃ、「もののけ姫」でモロとアシタカが話した洞窟じゃない？？
って感じで、少しは展望の開ける時間もあったんだけど…
更にガスは厚さを増してくる。そして雨…
ポツポツ降り出した雨もまとまって降ったり、また止んだりを繰り返している。もう完全に予報は当てにならなくなっている。まぁ屋久島でも深部に当たる宮之浦岳だから、予報なんてあってないようなもんなんだろう…ここにきてやっとそれが分かった。
辺りは真っ白。
足元の登山道だけが唯一自分が登山をしているんだと分かるくらい、何の為に歩いてるのかさえ分からなくなってきた。
こんなんじゃ宮之浦岳の頂上は…