真夜中のランナーは5度振り返る |   希夙の絵本とイラストと☆彡

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宮沢賢治の童話の世界  
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お盆 8月の13日 いや 14日 深夜1時 

 

ぼくは思いつきで走り出した

 

 

朝から暑い一日で 今日も35度を越えた

 

午前は TVで甲子園を観戦し

 

お昼に 実家に顔をだし 昼 夕と ご馳走になってきた

 

もう 若い頃と違うのに 祖母は あれもこれもと そして自分の分まで食べろとすすめる

 

どんなに おいしいご馳走でも もうお腹いっぱいなのに食べろと言われると 腹が立つ

 

ビールがのど元まできてるのに ぼくは食べる 

 

それを 祖母が愛情と思っていることを 感じているからだ

 

 

家に帰って来て 深夜のスポーツニュースを見終わった頃 

 

走ろうかなと 思った 

 

立っているだけで 熱中症になりそうなのに と

 

7月の中旬ころから 日課の夕方のランニングをやめていたのだ

 

1時 はちきれそううだった お腹も落ち着いて 

 

明日も休みだし 今日は食べ過ぎたし

 

真夜中のジョギングなんて おもしろいかもしれない

 

ぼくは 走りだした

 

 

田んぼを抜けてくる風が 少しだけ 涼しく感じる

 

月は沈んでしまったのか まだ昇らないのか 見当たらない

 

星は 薄雲がかかっているが 所々見えている

 

と言っても 数えられるほどだ

 

京都の田舎は 都会だな と 星の少なさを嘆く

 

 

途中から 土手に上がる 街灯は無い

 

それでも 遠くの街の明かりで ぼうっと土手の道が見える

 

大きな橋の幹線道路を 横断しなくても行けるように トンネルがある

 

 

1時半をまわったかな 丑三つ時って何時からを言うんだっけ

 

トンネルに 入る時に ふと思った

 

2018年でも 暗闇には 足がすくむ

 

下り坂の助けを借りて スピードをあげ 通り抜けた

 

再び 土手に上がる 上り坂

 

橋の明かりと 土手に面して立つマンションの明かりに ほっとする

 

上りきったその瞬間 目の前の

 

土手の薄暗い道に 人の上半身が立っている

 

びくんと はじかれたように ぼくは回れ右をして 下る

 

いったいなんだ 見てはいけないものか?

 

見たくないと思いながらも

 

ぼくは 振り向いた 確かにそこにある

 

幽霊じゃない いたずらか・・?

 

足は下る 

 

ぼくは もう一度振り返った マネキン?

 

違う 人だ 

 

足は下る 

 

まさか 死体

 

見たくない 

 

なのに ぼくは 振り返る

 

足がよろめき 目線は足元に

 

帰ろう

 

なのに ぼくは振り返る

 

女だ

 

足はくだる 警察に電話か?

 

最後に もう一度

 

こ こっちを見ている 

 

ひ~ 

 

目の前には トンネルの暗闇

 

ひ~

 

 

 

 

 

 

すみませんでした

 

それ 私です

 

ペルセウス座流星群 見る為に

 

車来ないしと 土手にシートしいて 寝て待ってたんです

 

ランニングの足音が 聞こえてきたから

 

邪魔かしら と 上半身を起こしました

 

そんなに 驚かれるとは 思わず

 

大丈夫でしたでしょうか

 

おかげで 私は 流れ星見れました ハート星

 

 

 

 

 

 

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