『何のためのヴィーガン？』

わたしは子供の頃から動物たちに対してとても思い入れの強い人で、

肉はもちろんのこと、
卵や乳製品などを食べることにも違和感を感じていた子供だった。

ハチミツでさえも！

たとえ命を奪っていなかったとしても、
他の生き物が必要で集めたものを取るってことも変だなと思っていた。

けれどもわたしの子供時代の日本では
わたしのようなことを言う人は子どもも大人もほとんどいなかった。

今なら「動物を殺して食べるなんて可愛そうだからイヤ！」

・・・・・そう小さな子供が言えば、

大人たちは「この子は天使だ！

」と、感動するだろうけど、

わたしの子供時代の日本ではそんな子供は
クレージーで変わったおかしな子供だとしか思われない時代だった。

何でも食べるのがいい子だと、
誰もが信じて疑わなかった時代だったからね・・・・・

けれども今ではわたしと同じように感じる人たちが日本にもたくさん現れ始め、
それぞれにいろいろな思いや情報などを発信していくようになって、

なんかちょっとホッとしたわたしだった＾＾

しかし・・・・・・・・

正直言うと、最近はそんな人たちの一部のエネルギーに

とても大きな違和感と不快感を感じることがある。

動物たちを尊重し、愛するからこそ起こるアクションのはずなのに、

そういう人たちから、大きな暴力性と攻撃性しか感じられないことがあるのだ。

（みんなではないし、いつもではないけどね・・・・・・）

肉を食べる人たちなどをまるで悪のかたまりのように扱い攻撃する人たち。

時には名指しでひどい言葉を使って人をこき下ろしたりとか・・・・・・

・・・・・・・そういうのを見ていると、

なんか逆にどっちが愛のない人間なのか、よくわからなくなってくる。

確かに殺されるべき命など、この地球上にはなにもないとわたしも思う。

今まで数え切れないくらいのと殺のビデオなどを見てきたけれど、
ああいうことにはわたしも参加したくない。

人は皆、ああいうビデオを見て、何が起こっているのかをちゃんと知ってから
自分の食べるものを選ぶべきだとわたしも思う。

けれども自分以外の人間たち、その他の存在と関わり、
そういうすべての存在を愛しながら生きていこうとするなかでは、

ある程度妥協すべき状況というのも出てくる。

肉食をやめたくても、
すべてやめることで身体や精神に病気が起こってしまう人たちを
わたしは今まで数え切れないくらい見てきているし、

あと、猫のごはんのことだとか、
その他、例を挙げればきりがないけれど、

「動物を殺さない、動物たちの権利を犯さない」
・・・・・・ということはかなり深いし、

ヴィーガンの食事にしたって
たとえ自分にはそれが簡単にできたとしても、

現在の地球上すべての人間に簡単にそれができるわけではないっていうことも
わかっておいたほうがいいんじゃないだろうか。

情報としてと殺に関するビデオなどをシェアすることなどは
事実をシェアしているだけで、そこにジャッジメントはないからいいのではないかと思う。

自分の考えを自分の考えとして（すべてにとって絶対的なものとしてではなく！）
まっすぐにシェアすることもいいと思う。

でも、他者を攻撃して、コントロールしようとするっていうのはどうなんだろう？

肉を食べる人をひどく暴力的な言葉で攻撃する人たちなどを見ていると、

その人の美しいはずの考え方や行為は、
実はその人の愛から起こっているものではなくて、

自分の暴力性と攻撃性を
吐き出すためにやってるんじゃないかとしか思えなくなることすらある。

そういう人たちにはいろんなことを聞いてみたくなる。

「あなたは自分のペットの猫に何を食べさせているんですか？」とか、

「その猫にノミがついた時はどうしてますか？」とか、

「ゴキブリが出た時は？」とか、

「あなたの家族、親戚、友達は
全員一人残らずヴィーガンなんですか？」とか・・・・・・

もちろんわたしも最終的には
人はみんなヴィーガンになっていくべきだと思う。

殺される必要のない命を奪うことなどあるべきではないと・・・・・・

山ほどのステーキ用の肉を週末のファミリー・バカンスのために購入し、
そして食べきれずに捨てる人や、

毛皮を着て、ちゃらちゃらと気取って喜んでる人の姿なんか見れば
悲しくなるし、腹も立ってくる。

けれども「ヴィーガンになる！」と口で言うのは簡単でも、
それに人間の体が適応するためには、かなりの時間がかかることも多い。

昔から肉など食べないし、乳製品や卵も好きでなかったわたしでさえも、
最初は心身に異常をきたしたり、病気になったりして、

最終的に、健康なベジタリアンになるまでに１５年近くかかった！

ゆっくり取り組まなければ体をこわすことも多いと思う。

それに肉を食べる人を暴力的に攻撃している人を見ることよりも

実際に動物たちに愛とエネルギーを注いでいる人たちの姿を見る方が
大きなインスピレーションと感動になるよね(^_-)☆