ただイケ(ただしイケメンに限る)補正には勝てない | 三遊亭朝橘のどぶろぐ

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ドロッと濁った酸っぱいブログ(密造)

3月23日。



敬愛する柳家初花兄さんのお誘いでお芝居を観て来た。



日生劇場にて通し狂言



『染模様恩愛御書(そめもようちゅうぎのごしゅいん)』



主演・市川染五郎。



ご存知のあの方ですな。



どういう話かと言うと、こんな感じ↓



 



【あらすじ】
 



大川友右衛門は細川家の小姓・印南数馬を恋慕うあまり、



武士の位を捨て、細川邸に中間として奉公するようになります。



二人は衆道の契りを交わし、



数馬の父の仇である横山図書を討つべく、



兄弟の義を結びます。 



やがて友右衛門と数馬は、見事図書を討ち果たしますが、



争いの末に起こった火事により細川家の宝である



御朱印状を入れた宝蔵へ火が移ってしまいます。



友右衛門は御朱印状を守るため、火の中に飛び込み...。



 



以上コピペ。



うん。これだけじゃよくわからないかもね。



 



横山図書ってのがすっごい悪い奴なのよ。



剣術指南役してるくらいだから腕は立つんだけど、



贅沢三昧なのよ。家中きってのいい女を妻にしてるし。



で、印南数馬って後から出てくる男の父親が



良い刀買ったのよ。



それが欲しいから譲ってくれ言うても印南さん拒否るのね。



それで腹立てて夜討ち→刀強奪。



挙句に良い女の妻も「お前不倫してるだろ!」とか



言って斬るのよ。DVどころの騒ぎじゃないのよ。



「結婚してから一度もさせてくれねえのは



他に良い男がいるからだろぉ!」みたいな。



いやこんな台詞回しじゃないよ。



それで国を出奔して。



で、殺された印南さんの息子の数馬(美男子)と



大川友右衛門(染五郎さんの役)が



浅草で出会って、大川さんが数馬に惚れるのよ。



そっからストーカーしまくって、身分も捨てて



数馬の仕える細川家に召抱えられるのよ。



数馬も実は大川さんに一目会った時から惚れてたとか



なんとかで、遂に友右衛門と数馬が「アッーーー!!!」ってなるのよ。



そっから義兄弟って事になって、まあ色々あって



数馬は敵討ちするんだけど、



細川家の大事なご朱印状がそのドサクサで焼けそうに



なっちゃったのを、義兄弟の多分掘る方が



自分の腹掻っ捌いて腹の中に書状入れて護りました、とさ。



みたいな話。



 



ご興味ある方はちゃんと観てね。



↑の表記は違う事は書いてないつもりだけど色々アレだから。



随分端折ったし。



 



面白かったです。すごく。



初花兄さんが



「この芝居には確かに緊張と緩和があった。



普通のドラマとかだと、役者が真面目にやると



こっちも緊張するんだけど、



今日のお芝居は、役者が真剣であるほど



何かおかしい。」



確かにそうなんだよね。



 



まさか男同士のシーンを観る事になるとは思ってなかった。



友右衛門も数馬も良い男だからねえ。



どうも客席に若い女性が多いような気がしていたが



あれか!腐った女子か!腐女子大歓喜だろこれ。



ガチホモに歴史まで足したらもうそういう嗜好の女子



大洪水だろ。ジュンジュワーだろうなあ。



友右衛門が帯引っ張られて「あ~れ~」っていう



例のアレ見せたりとか、コミカルなところも随所にあったし。



 



他にも細川の殿様の馬鹿裁き(いや良い意味でねw)とか



色んな複線とか因縁絡んで面白かったけど



不覚にもラストのとこで泣きそうになった自分が



今思い出しても情けないやら恥ずかしいやら。



まんまと術中にはまった。



隣りの初花兄さんは鼻で笑ってたのに。



 



いやあガチホモ偉大だわ。ガチホモぱねえっすわ。



多分演者側も意識してると思うんだ。



だってチラシに書いてあるコピーが



「禁断の歌舞伎が目を醒ます」



だもんwwwどう考えても腐女子市場開拓だろこれwww



商売として正しい戦略だと思うですよ。



落語も負けてらんないなあ。



こっちもそういうガチホモ落語やろうか。



 



「こんちはぁ!隠居さんいますか!」



「おや八っつぁん、どうしたい、そんなに慌てて」



「お、いたいた隠居さん!さあタダの酒飲ませろ!」



「酒?ふん。まあ飲ませてやってもいいが、その前に、



こいつを見てくれ。こいつを、どう思う?」



「凄く…大きいです」



 



こんなんでいいのか?



 



『芝浜』とかも



「さあ兄者、機嫌直しに、してもいいんですよ」



「そうかぃ、じゃあ遠慮なく…よそう、またクセになるといけねえ」



とか?



『饅頭怖い』のパロディーでオチを



「ここらで太いのが一本怖い」ってのも考えたけど



これは酷すぎるので自重。



…そして落語の神様、申し訳ございませんorz



 



でもこれやったら腐ったレディース来てくれるのかな。



でもなあ…。



どうせ芝居も染五郎さんと片岡愛之助さんだからいいんだろ。



大河も福山さんだからいいんでしょどうせ。



はいはいただイケただイケ…。