奔放な女性たちを描いた 映画『セクシーヒーロー★ピョン・ガンセ』
「威風堂々」と言えば、映画 『オケ老人』(2016年)・・・じゃなくて、映画 『セクシーヒーロー★ピョン・ガンセ』 (原題:가루지기
2008年)。
この原題の意味がなかなか分からなかったのですが、どうもパンソリの中に「カルジギ打令」
という、絶倫男ピョン・ガンセの演題があるようで、つまり原作の名称をそのまま原題としたのではないか、と思います。
それにしても邦題はヒドイです。
相当なイロモノ扱い。
でもこの作品、そんなんで構わんのです。
話を 「威風堂々」に戻しまして、ラストシーン。
巨大な男根からの立小便、そのBGMが「威風堂々」。
そのほとばしりは宇宙空間まで突き抜け、太陽を消火させるほどの勢いです。
と、これだけ語っただけで、もう怪しい映画の臭いが漂いそう。
本作は、陰陽師から授かったパワーで絶倫男となった主人公のドタバタを描いた、エロティックコメディ時代劇です。
タイトルに負けない、相当猥雑なC級映画・・・
と言ってしまえばそれまでですが、『色即是空』シ リーズのような男の下品さとは、ちょっと違います。
これはもっと、日本の戦国時代の頃に聞く 甲斐の国の夜這い放題の山村・・・そんな開放的な雰囲気の作品です。
首都から遠く隔てた南方の山村に生きる、奔放な女性たちの生態・・・というか性態というか、とにかく陽るいエネルギーを謳歌している映画だと思います。
思いますけど、淫猥なセリフやシーンが満載で、決してカップルで観に行ってはいけません。
ついでに言うと、『色即是空』シリーズが男友達だけで見る作品なのに対して、こちらは女友達だけで観に行く作品と言えるのではないでしょうか。
お馴染みユン・ヨジョン婆ちゃんのヌードは観たくないけど(観させられる)、なんかこの作品に登場する女性たちは、露出度が高いです。
チョゴリは肩無し。
チマもすそ上げされて、みんな膝近くまで脚を露出させています。
酒母( 女将)役のチョン・スギョンおばさんもカンバる (;^_^A
チュモばかりでなく、村中の女たちが全員 主人公の餅売りピョン・ガンセ(ポン・テギュ)に、しきりに色仕掛けを試みます。
というのも、映画の前半で戦争が始まり、村中の男たちは兵役に駆り出されてしまったのです。
しかもガンセは、陽気を放つ木像の鼻(男性器そっくり)を漬けた100年物の酒を飲んでしまったので、精力絶倫
村にたった一人残された男、ガンセ。
その陽物の逞しさを知った女たちが彼に群がり、挙 って膳物( 贈り物)を送るのでした。
そんな絶倫男の存在が役人に知られ、雨乞いのために熊の生贄にされてしまいます。
雨乞いに参列したのは、役人たちと村の女たち。
役人の男たちは上層部の命令で、言われたままに儀式を監視しているだけ。
でも生を宿し性を育む女性たちは、命の尊さを唄にのせて訴えるのです。
「男も女もない。人が死ぬというのに、放っておけないよ。みんなで祈ろう 」
そして始まる、女たちの歌と踊り。
感動さえこみ上げてきます。
この土俗的な舞踊の響きからは、生への強いエネルギーを感じます。
そして、傍観するばかりの男たちに、男性として情けなさも感じます。
やがて、雨が降り出すのです。
これが、この映画で制作陣がやりたかったことなのでしょうか。
朝鮮・・・というイメージに留まらない、南方系の群舞のシーンは圧巻です。
本作には、こういう、ミュージカルのような女性たちの合唱シーンが、何度も出てきます。
なので、この映画がただの猥雑なC級作品だとも思えないのです。
視聴して、必ずしも損はしない、おかしなおかしな映画でした。
ただ、最後にまた出てくる「威風堂々」と、くだらないギャグシーンは、やめてほしいです。
本作ではいくつものフルヌードシーンが出てきますが、本作がデビュー作の『ロマンスタウン』(로맨스 타운 2011年) でベトナム娘役を演じたキム・イェウォンも、大胆な肢体を魅せてくれます。
このブログではこの程度にしておきますが、もともとこの人はダンスの素養があって、本作の中でも見応えある舞踊を観せてくれます。
2008年)。
この原題の意味がなかなか分からなかったのですが、どうもパンソリの中に「カルジ
それにしても邦題はヒドイです。
相当なイロモノ扱い。
でもこの作品、そんなんで構わんのです。
話を 「威風堂々」に戻しまして、ラストシーン。
巨大な男根からの立小便、そのBGMが「威風堂々」。
そのほとばしりは宇宙空間まで突き抜け、太陽を消火させるほどの勢いです。
と、これだけ語っただけで、もう怪しい映画の臭いが漂いそう。
本作は、陰陽師から授かったパワーで絶倫男となった主人公のドタバタを描いた、エロティックコメディ時代劇です。
タイトルに負けない、相当猥雑なC級映画・・・
と言ってしまえばそれまでですが、
これはもっと、日本の戦国時代の頃に聞く 甲斐の国の夜這い放題の山村・・・そんな開放的な雰囲気の作品です。
首都から遠く隔てた南方の山村に生きる、奔放な女性たちの生態・・・というか性態というか、とにかく陽るいエネルギーを謳歌している映画だと思います。
思いますけど、淫猥なセリフやシーンが満載で、決してカップルで観に行ってはいけません。
ついでに言うと、『色即是空』シリーズが男友達だけで見る作品なのに対して、こちらは女友達だけで観に行く作品と言えるのではないでしょうか。
お馴染みユン・ヨジョン婆ちゃんのヌードは観たくないけど(観させられる)、なんかこの作品に登場する女性たちは、露出度が高いです。
チョゴリは肩無し。
チマもすそ上げされて、みんな膝近くまで脚を露出させています。
チュモばかりでなく、村中の女たちが全員 主人公の餅売りピョン・ガンセ(ポン・テギュ)に、しきりに色仕掛けを試みます。
というのも、映画の前半で戦争が始まり、村中の男たちは兵役に駆り出されてしまったのです。
しかもガンセは、陽気を放つ木像の鼻(男性器そっくり)を漬けた100年物の酒を飲んでしまったので、精力絶倫
村にたった一人残された男、ガンセ。
その陽物の逞しさを知った女たちが彼に群がり
そんな絶倫男の存在が役人に知られ、雨乞いのために熊の生贄にされてしまいます。
雨乞いに参列したのは、役人たちと村の女たち。
役人の男たちは上層部の命令で、言われたままに儀式を監視しているだけ。
でも生を宿し性を育む女性たちは、命の尊さを唄にのせて訴えるのです。
「男も女もない。人が死ぬというのに、放っておけないよ。みんなで祈ろう 」
そして始まる、女たちの歌と踊り。
感動さえこみ上げてきます。
この土俗的な舞踊の響きからは、生への強いエネルギーを感じます。
そして、傍観するばかりの男たちに、男性として情けなさも感じます。
やがて、雨が降り出すのです。
これが、この映画で制作陣がやりたかったことなのでしょうか。
朝鮮・・・というイメージに留まらない、南方系の群舞のシーンは圧巻です。
本作には、こういう、ミュージカルのような女性たちの合唱シーンが、何度も出てきます。
なので、この映画がただの猥雑なC級作品だとも思えないのです。
視聴して、必ずしも損はしない、おかしなおかしな映画でした。
ただ、最後にまた出てくる「威風堂々」と、くだらないギャグシーンは、やめてほしいです。
本作ではいくつものフルヌードシーンが出てきますが、本作がデビュー作の『ロマンスタウン』(
このブログではこの程度にしておきますが、もともとこの人はダンスの素養があって、本作の中でも見応えある舞踊を観せてくれます。