ドラマの半分が少女期というバランス? 『12年ぶりの再会』 | コワれるまで ALLORA

ドラマの半分が少女期というバランス? 『12年ぶりの再会』

前々項で 『なんでウチに来たの(原題:我が家に
( ウリヂベ )
なぜ(ウェ )来たの(ワンニ)
2008年)に触れたら、イ・ソヨンを観たくなりました。

そこで選んだのが、『12年(ニョン)ぶりの(マヌィ)再開 ~(チェフェ)ダルレになったチャングク~』(原題: タルレ ツェン チャン・グク 2014年)。

で、第1話からいきなりのイ・ソヨンラブラブ

やっぱりキュートです。

ところが、開始10分後、舞台はいきなり2002年の釜山へ。

女子高生のチャン・グクは父親を亡くし、そしてソウルへ。

このチャン・グク役はユン・ソヒ、放映時21歳。

相手役の高校生ユ・ジュンスを演じるのはイ・ウォングン(放映時22歳)。

グクはジュンスと当時のワールドカップ韓国戦に興じているうちに、一夜を明かし、その結果妊娠してしまうんです。

こんな設定は、まるで 『恋せよシングルママ』(原題:私の愛(ネ サラン)私のそばに(ネ ギョテ) 2011年)のようです。

『シングルママ』でも女子学生のイ・ソヨンは妊娠してしまいましたよね。
その子を弟として育てていたドラマが『シングルママ』です。

『シングルママ』ではイ・ソヨンは、自ら高校生役も演じました。

3年経った今回の『12年ぶり』では、イ・ソヨンもさすがに高校生役はムリみたい (;^_^A

今回、グク役は若いユン・ソヒということです。



               



さて本作を観る前に、雑音のような情報を得てしまいました。

本作は、開始早々1%台の低調な視聴率で、その結果全50話を予定していたのが、約半分の26話になってしまったのですね。
これは知りたくなかったなぁ。

『シングルママ』が全50話だったし、イ・ソヨンも期待したことでしょうに。

どうなっちゃっているんだろう、と観てみました。

全体を通じて言うと、けっこういいバランスのドラマでした。

バランスってどういうことかというと、本作の少女期は第13話まで続きます。
長いんです。

これはもうイントロではなく、この少女期の妊娠発覚から流産、そして美国(ミグク)への出国まで、ややテンポは遅いけど それなりのドラマなんですね。

で第13話のラストシーンから、第1話冒頭の10分間のシーンがまた繰り返されます。
「つまりこうだったんだよ」と言いたげに。

第14話からは、第2部とでもいうのでしょうか。

ダルレとなったグクがユ・ジュンス(ナムグン・ミン)と再開します。
ジュンスは、再開したとは気づきません。

彼が、目の前のダルレがグクだとだんだん気付いていって、最終回にまで行き着くわけです。

こんなにバランス的に少女期が長くて、あと端折ったのかというと、そうでもない。

これが本作のすごいことろです。

12年目の再開って、家族同士の再開でもあるのであって、そこには数組もの男女カップルの姿が描かれ、そのカップルたちも12年目にして、良くも悪くもいろいろと関係が進展するのです。

第2部も端折った感はあるかもしれませんが、そうではなく、各々のカップルたちのその後の展開を、なんとバッサリ切り捨てていきなりの最終回としているのですビックリマーク

なんて大胆な脚本。

視聴者は、なんだかんだで登場人物らがどういうところに落ち着くか、分かってはいて想像もできる。

そこで、次の展開を全部そのイマジネーションに委ねて、いきなり未解決のまま最終回としてしまっているのでした。

これが、頭に来るかというとそうでもなく、全50話観なくても、まぁいいかな~という感が残るばかりです。


グクとジュンスは2人で指輪を交換しますが、両家の母親たちは怒りをヒートアップさせるばかり。

ジュンスの恋路を邪魔しきれなかったチュ・ダヘ(イ・テイム)は、家出してジュンスの弟ユ・ジュンソン(キム・シフ)が引越しの手伝い。
ダヘに片思いするジュンスンの愛は成就するのか。

ダヘが家を出る原因になった、浮気者の父親チュ・チョルス(イ・ハヌィ)は、新たな子供とともに自宅に出現。
ダヘの母親キム・ヨンヒ(チ・スウォン)は、夫と連れ子を受け入れるのでしょうか。

グクの弟は、家政婦同然に虐げていたカン・ハムチョ(チョン・インソン)をいつの間にか好きになってしまうのでしょうか。

ジュンスの叔父ユ・スハン(デニー・アン)はハムチョを後見したのち、不良娘のパク・ムヒ(アヨン)と歳の差カップルになるのでしょうか。


あーっ、だいたいわかるけど、これらの人物のその後の展開も、ドラマとして観たい気がします。

でも、それをダラダラやってると、すぐに50話60話といっちゃうんでしょうね。



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本作、ラブコメでホームドラマで、展開にのんびり感はないんだけど、なんか尺が長くて、第1部の展開は遅いです。

泣かせそうなエピソードもあるんだけど、第1話で最初にイ・ソヨン観ちゃっているでしょう。

なので、つい「いつイ・ソヨンなのか」と気がせいてしまい、感動に至らないのです。

ワクワク観てると、あれよあれよという間に尺が稼がれて第13話。

わーん、イ・ソヨンが観られないじゃん!!

と嘆きましたが、その後は目いっぱいイ・ソヨンで堪能できました。

同伊(トンイ)(2010年)もよかったですが、やっぱりイ・ソヨンは『シングルママ』とか『なんでウチに』の笑顔がいいです。

今思うと、 天使の羽根『天使(チョンサ)()誘惑』(ユホク)(2009年)のアラン役のほうが、イ・ソヨンのプロフィールの中では異色なのかもしれません。



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ところで、放浪の旅に出たジュンスの叔父スハンが田舎で出会ったのは、子役のイ・ヨンウンちゃんが演じるハムチョ(の幼女時代)。

健気で可愛らしいです。

で、このハムチョは成人してチョン・インソンが演じるのですが。

この人、いい容貌してますねぇ。

鼻や頬がキム・ソヨンを彷彿とさせます。

そう観てるのはきっと私だけかもしれませんけど。