人生って面白い
春浅いオーストラリア・タスマニアに旅したのは、10月の初めでした。我が家にホームステイしていたベンとサラのカップルがいよいよ結婚するというので、取材の仕事も兼ねてはるばる日本からお祝いに行くことになったのです。ベンが22歳、サラが23歳という若いカップルは、日本滞在中も二人仲良く朝早くからジョギングしたり、二つや三つの駅は電車を利用するより、町の影や人の暮らしが見えて楽しいからと、いつもテクテク歩いたりしていました。そんな二人の結婚式は、優しい春の雨が煙る小高い丘の森の中。鳥のさえずりと雨上がりのやわらかい木の匂いが、三々五々集まってくる人たちを出迎えていました。 緊張気味のベンは、ブラックスーツにホワイトタイ。花婿の介添人、友人たちも同じ衣装。花嫁のサラは、お母さんが何カ月もかかって縫ったウェディングドレス、そしてブライド・メイドのお友だちは、真紅のドレス、これもお母さんの手作り。サラの品のいい顔立ちが一層輝いて幸せに満ちていました。まるでおとぎの国のウェディング。 式の後のレセプションパーティーは、町のレストランです。彼らのウエディングのテーマカラーは、「赤と白」なので、各テーブルも赤いキャンドルとリボン、赤いバラの花とセンスよくテーブルコーディネイトされ、拾って集めた小石に名前を書いてネームプレートにしているのも、素朴で彼ららしく、可愛らしい。 バンドが入って、サラのおばあちゃんも、隣のパン屋さんも、りんご農場のおじさんも、みんなみんなで大騒ぎダンスパーティー。私もワインの手伝いもちょっぴりあって、久しぶりにダンスの輪に。笑って、飲んで、心の底から祝福する宴は、深夜まで続きました。 これからの彼らは、ペンは学校に戻り、サラはカウンセリングの仕事を見つけて働くそうです。お金も仕事もこれからだけど、ニ人には「若さ」と「純な心」がいっぱい詰まっているから、人生の波もこのパワーで乗り越えていくのでしょうね。 私は21歳の時、お見合いで結婚しました。30過ぎても腰の落ち着かない主人を思う母と、夢ばかり見ているのんきな娘を持つ母が意気投合してこぎつけた結婚でした。「知恵」も「経験」もない若いだけの私でした。そんな私にも通常通り、山あり谷あり、絶叫マシーン級の人生のジャンクションがいくつかあり、心も体も鍛錬されました。「若さ」の代わりに、「鍛錬された心と体」から頂いた「心の自由」みたいなものが、私の今の機動力です。 友人が教えてくれた詩に、「Yesterday is history. Tomorrow is mystery.Today is gift.」(昨日の事は、過去のヒストリーに、明日の事はミステリー、今日一日は神様からの贈り物)があります。若い時には感じなかった「今日」という一日が犬切に思えます。「一寸先は闇」といいますが、一寸先は光」ともいえます。ミステリーな明日を信じて歩こう。人生は面白いのだから・・・。 「人生万歳!」「ベンとサラおめでとう!!」滞在中のサラに教えてもらったサーモン・パテは、我が家のパーテイー定番メニュー。タスマニアのサーモンは世界一美味しいけれど、我が家では鮭缶を使います。新婚カップルをお招きになる時、どうぞお試しください。
【サーモンハーブパテ】
材料(4~6人分)
〔A〕鮭缶 ・・・ 小1缶(缶汁ごと)
生クリーム ・・・ 150ml
マヨネーズー ・・・ 大さじ3
レモン汁 ・・・ 大さじ1
粉ゼラチン ・・・ 5g(水大さじ2)
スープの素 ・・・ 小さじ1
〔B〕玉ねぎ ・・・ 1/2個(みじん切り)
ディル ・・・ 大さじ1(みじん切り)
バジル ・・・ 大さじ1(みじん切り)
ケイパー ・・・ 少々
マスタード ・・・ 大さじ1
塩、コショー ・・・ 各少々
ディル ・・・ 少々
●作り方
1.水でふやかしたゼラチンを湯せんで溶かし、そこに大さじ3の 湯で溶かしたスープの素を合わせておく。
2.Aをフードプロセッサーにかけ、きれいに混ざったら1を入れ て、もう一度フードプロセッサーにかける。
3.容器にBを入れ、軽く混ぜる。
4.3の中に2を入れ、全体を混ぜて冷やし固める。
5.食卓に出すときに、ちぎったディルを混ぜ合わせる。
※サンドイッチパンを花型で抜いて、ミニサンドイッチにするとおしゃれ。
aiko
ケータリング at 自由が丘リスタスタジオ
大手ワイン会社さんのキャンペーンのお仕事。東京、自由が丘のリスタスタジオにゲストを招いて、ワインとともにお食事を楽しんでいただくという企画でした。
ワインがオーストラリア産であることにちなんで、コンセプトは、
「オーガニック&ヘルシーフードの国オーストラリアからの料理でおもてなし。フレッシュなハーブや野菜、フルーツをたっぷり使ったからだにやさしい料理で旅行気分の休日ブランチをお楽しみください。」
ということにし、海外のお宅に招かれたようなイメージでテーブルも作ってみました。
メニューは、ミモザ、前菜3種、ニンジンのポタージュ、
エビのハーブマヨネーズ和え、ヤリイカとアボカドのサラダ、
ラムの香草焼き ローストベジタブル添え、和牛ステーキ 赤ワインソース、フレッシュバジルのスパゲッティ、
フルーツコンポート、ベリーとハーブのタルト、オリジナルブレンドハーブティー。
ゲストにもご満足いただけたようでよかったです。
研究家コース卒業生 hara、kazu
タスマニアに恋して
初めてタスマニアを訪れたのは、1989年の10月のことでした。最初に目に入ったのは、どこまでも続くタスマニアンブルーの空、海を渡る透き通った風、なだらかな丘陵が続く牧草地に草を食む羊、何とゆるやかな時の流れだろうと思ったものでした。当時の日本は忙しく、物量第一王義で「IJapanAs No1」といわれる時代でしたので一層印象が強く残りました。
ホテルの心遺いで部屋にたっぷりのベリーの盛り合わせが届けられていました。深いルビー色のラズベリーを口にした途端、そのフレッシュな甘さと香りが私の心を提えました。この瞬間、私はタスマニアに恋したのかもしれません。
その頃、ケーキ教室に熱心に通っていたのですが、ラズベリーといえばフランボワーズといってフランス製缶詰を購入するのがせいぜいで、とてもフレッシュなものなど目にすることはなかったのです。目の前に広がるラズベリー畑からもぎたてのかごいっぱいのラズベリーと、隣の牧場からのフレッシュなクリーム、川のそばの粉ひき所から風味豊かな小麦粉を合わせて、薪のオーブンで焼くホーミイケーキは、私が探していた優しく心にも体にも響く味でした。
タスマニアの北に住設するエバンデールという村の「イングルサイドベーカリー」を訪ねた時のこと。元気なおばさんが大きな鍋でジャムを煮て、その隣の1800年代に作られた釜では、パンがボートのオールのような大きなへらで出し入れされて、焼かれていました。ボタッとした素朴なパンの美味しさと入植当時から変わらぬ製法に一種の感動を覚えました。早速お願いをして、夜中の12時から老練なニ人の職人さんについて、手ごねパンの弟子入りです。イーストの匂いの中、食パンやデーニッシュ、クロワッサンなど次から次へと焼き上がり、朝の小鳥のさえずりの頃には、ホテルや町のパン屋さん、あるいは一般の家庭までの配達準備完丁という手慣れた作業にまた驚きました。
久しぶりに訪れた「イングルサイド」は、あの当時のままの変わらぬ製法でパンを焼き、今ではオーストラリアでも懐かしくなった味を求めて、本土からもたくさんの観光客が訪れるとのことです。オーナーのジェーンさんは、英国出身。23歳という若さでこの店を引き継いだ、品のよい美しい人です。時の流れが止まったようで、この時の私が急に思い出され、胸がいっぱいになりました。この16年間、不思議な縁に導かれて交流を深くしてきたタスマニア。いつもいつも温かいホスピタリティーで迎えてくれるのは本当に幸せです。
巷では、「無添加、、無調整、無農薬」と食の安全が取沙汰され、異常気象や生態系異変などで心落ち着かない日々を暮らしています。しかし、タスマニアには、国連に認められたクリーンな空気、pristine waterといわれる超純粋な海、そこに育つ食物や魚介など、癒しのエッセンスが詰まったライフスタイルが見事に息づいています。 タスマニアはチーズの生産でも有名。ベリーとリッコッタチーズのデザートをご紹介しましょう。
【マーガレットさんのチーズデザート】
材料(4人分)
リコッタチーズ:450g
生クリーム:100g
砂糖:1カップ
ココアパウダー:大さじ3
オレンジリキュール:適量
プルーベリー(冷凍):1/2カップ
ミント:少々(飾り用)
●作り方
1.リコッタチーズ、生クリーム、砂糖をフードプロセッサーにかける。
2.1の半分をボウルにとり、残りのクリームにココアとオレンジリキュールを加 え、ココアがよくなじむまでもう一度フードブロセッサーで混ぜ合わせる。
3.器に2色のチーズクリームを盛り、上にブルーベリーとミントを飾る。
※冷凍のブルーベリーを使わなくても家にあるフルーツなら何でも合います。
aiko














