鍾馗さん(2023.11.30) | 京翁の独り言

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  観光ガイドをしていると、古い町屋の屋根に奇妙な像が置かれているのをよく見かける。これは鍾馗さんと言われる像で、特に東山界隈によく見かける。東山五条にある若宮八幡宮には鍾馗さんを祀っている鐘馗神社がある。
  鍾馗さんは、2〜30cmくらいの高さの瓦でつくられた人形だ。いかつい表情で太刀を持ち、たいていは藍袍(くるちょう)を着て、カッと両目を剝いて正面を睨んだ姿で表現される。体は小さくても雨の日も風の日も、連日連夜、一日も欠かさずその家へ侵入しようとする悪鬼たちを退散させてくれる頼れる存在だ。
  鍾馗さんの由来は中国で、唐の時代に遡る。実在の人物だという鍾馗さんは、病の床に伏す玄宗(げんそう)皇帝の夢に登場し、楊貴妃の宝を盗もうとした鬼を退治した。以来、玄宗皇帝は鍾馗さんの姿を描かせて、邪気を払ってくれると広めたと伝えられる。その故事から、鍾馗さんは疫病や魔を払ってくれると信じられるようになった。日本では疫病や魔を払うだけでなく、火災除けとしての役割も担っているとのこと。
  実は鍾馗さんは、高祖の時代に科挙の試験に失敗し、それを恥じて自ら命を絶ってしまったと言われる。あまりに容貌が魁偉だ、というのが不合格の理由だったらしい。だが、その魁偉な容貌こそが、後生、魔を払うお守りとしての存在感を多いに発揮することになった。
     文化文政期の文献のなかに、次のようなエピソードが残っている。三条の薬屋が屋根に大きな鬼瓦を取り付けたところ、向かいの家の女房がそれを見て寝込んでしまった。取り外してくれと頼んだが断られ、対抗策として、鬼に勝つ鍾馗さんを瓦屋に作らせて屋根に乗せたところ、女房の病気が全快した。これが庶民の間で広まっていったそうだ。


钟馗Zhōngkuí
​      作为一名导游,我经常看到古老商家的屋顶上放置着奇怪的雕像。 这是一座名为“钟馗先生”的雕像,尤其是在东山区经常可以看到它。 在东山五条的若宫八幡宫,有一座供奉着“钟馗先生”的钟馗神社。
     钟馗先生是一个用屋顶瓦制成的人偶,高度约为2至30厘米。 他手持剑,表情严肃,通常穿着靛蓝色长袍,睁着眼睛直视前方。 尽管它的体积很小,但它是一个不可缺少的存在,可以驱赶日复一日、日复一日、风雨无阻的邪灵。 
      钟馗的起源在中国,可以追溯到唐朝。 据说真人钟馗出现在病床上的唐玄宗的梦中,它消灭了试图偷走杨贵妃宝藏的恶魔。 从此,相传唐玄宗命人画钟馗,并流传钟馗可以辟邪。 从这一历史事件,人们开始相信钟馗先生能够辟邪、祛疫。 在日本,据说它不仅可以祛疫、辟邪,还可以起到防火的作用。 
      事实上,据说钟馗先生在高宗时期科举失利并为此感到羞愧后自杀了。 看来拒绝他的原因是因为他不太帅了。然而,正是这种大胆的外表,让它成为了辟邪的护身符。
      以下轶闻趣事保留在文化文政时期的文学作品中。 三条的一家药店在屋顶上安装了大脊瓦时,对面房子的妻子看到了,卧床不起了。 她让那个药店把它拆掉,药店不肯,作为对策,她让瓦匠做了一个胜魔的钟馗先生,放在屋顶上,妻子的病就彻底好了。 这似乎已经在民间流传开来。