サウナの効果について友人相手に話していた際、

「猫とサウナはよく眠れるんだよ!」と

伝えながらこちらの解説を紹介しました



冒頭の維新の会はともかく、一読した私は言いたいことを非常によく伝えてくれてる!と思ったのですが

どうやらこの友人(サウナ未経験)には伝わらなかった模様

サウナですっきりするのはわかるけど、癒しなのか?と宣う








私なりに解説してみることにします!

(ほぼ言い尽くされていることのつぎはぎで、且つ長文ですが、よろしければお付き合いください)







(1)癒しとは何か


ヒーリングなどとも言い換えられます

普段お仕事などの時に働いている交感神経が弱まって、副交感神経が優位になった状態を指します


諸説ありますがよく幸せホルモンと言われるのは

ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、βーエンドルフィン

の4種類


リラックスして副交感神経優位になるとこれらの分泌が促されます




(2)猫に癒されるのはなぜか


動物による癒し効果は主にオキシトシンホルモンの働きであるそうです

オキシトシンは動物じゃなくても良いのですが、パートナー、子どもなどとの交流を通じて

「愛しい」と感じるその感覚で分泌されるホルモン



ああかわいい。こういうことですね


愛しいと感じることにより、心身が緩んでリラックスするのです

私は猫と一緒だと(体は動かせず辛いのですが、その割には)変な夢をみることもなく、比較的良質な睡眠が得られる気がします

これはきっとオキシトシンが出て脳がリラックスするからでしょう




(3)サウナの効用とは


大量の汗をかくからすっきりする、というのは自明ですが、それなら例えばホットヨガでも一緒です

なんでサウナがこんなに巷で流行して愛好家が激増しているのか

そこには温冷交代浴、つまり、サウナと水風呂をセットで繰り返す点に鍵があります

血管の収縮と拡張が交互に起こることで血行を促し

交感神経と副交感神経のバランスを整えることにより

心身がリラックスした状態、いわゆる「ととのう」感覚へと導かれていきます

このとき、前述の四種類のホルモンのいずれもが分泌される可能性があります

個人的にこれは「いろんな意味で幸せな感覚」です

またヒートショックプロテインというタンパク質の生成も促され、疲労回復効果の向上も期待されます

ということでいいことづくめなわけです



(私の大好きなサウナでぱしゃり

色々な場所でサ活も楽しいんでしょうが、私はここだけ行けたら満足!

黙浴のポリシーが徹底されていて感動の域です)




(4) サウナの後よく眠れるのはなぜか


諸説ありますが、ここでは三点列挙していきます


まずは、身体の深部体温がしっかり上がった後しっかり下がることにより、体に勝手に眠るスイッチが入りやすくなる効果があります


続いてはホルモンの効果

当然リラックスしている状態というのは眠りやすいですし、セロトニンは睡眠を誘発するメラトニンに形を変えるホルモンでもあるので、セロトニンの増加はメラトニンの増加にも繋がります


三点目は、単純にサウナで体力を消耗することにより、疲れから眠気を感じるケースです


慣れないうちはサウナという非日常体験がリラックスとは逆のホルモン分泌を促したりしてしまい

かえって眠れなくなる方もいるそう

私はそのケースには当てはまりませんでしたが、

ここらへんの体感の違いは必ずあるので

向き不向きと関連するようにも思われます




(サウナ後のお酒は美味しいけれど、当然睡眠のためには飲み過ぎは禁物

脱水の観点からも身体は実はそんなに欲してないはずで、脳が欲しがってるだけなのだと思います)




(5)猫とサウナの共通点は何か


既にお分かりいただけてると思いますが

猫の癒しは相手ありき

サウナはほぼ自己完結型の癒し

であるというのが明確な違いだと思います


「ほぼ」と書いたのは、サウナにおける人との交流を通じてリラックスを促される局面もゼロではないから

私は原則一人で楽しむ派ですが

仲間同士でアツイアツイとワイワイしたり

また、アウフグースは熱波師さんとのコミュニケーションの機会でもあり

小劇場でのパフォーマンス的な要素も強いので

サウナ体験でオキシトシンが分泌される要素ももちろんあると考えます


他者との繋がりを通した幸福感

それが両者に共通する癒しでしょう



(最近どハマりしている本

全世界の猫好きさんにおすすめしたい)




(6)サウナの特異性とは何か


そもそも私がすっとサウナの世界に入り込めたのは

「ととのう」がヨガでいうところの「至福感(サマーディ)」と≒な感覚がしたからです

今日の記事は熱量込めて書いてますが、私はいわゆる「サウナー」と自称するほどサウナに行きつけなわけではありませんし

したがって「サ活」をしてると自称できるほどでもありません

ただ、一つ大変素晴らしいサウナ施設に出会えて

そこでの体験とこれまでの経験が相まって

良さを語れるくらいのサウナ好きではあるだけです


ヨガはほぼ私のライフワークでして(その割には練習をサボってしまうことは多々ありますが)

シャバアーサナの恍惚とした感覚はとても気持ちが良いものなのですが

反面長年やっていると、慣れもあるし体力もつきますし、毎回練習後に至福の境地に入れるわけでもなくなります

一方サウナは、急激な温度変化により強制的に自律神経に働きかけます

80度超えの世界と20度前後の水風呂と行き来したら身体的には当然非常事態ですから

何とか生命を存続させようと体内機能がフル回転

自律神経が動き、血行が上がり、ドバドバと各種ホルモンが分泌され

至福状態に誘導されやすくなるわけです


もう一つ付け加えると、このように総動員で体内改革するプロセスというのは

ファスティングと類似するところがあるようにも思われ

それでまた私は好きなんだろうなと思います

私にとって、ファスティング3日目のすっきり爽快な感覚、根拠のない自信と自己肯定感は「ととのう」感覚とほぼ同じ


また、脳科学の領域にもう一歩踏み込むと

報酬系回路でドーパミンが放出されるので快感に繋がり、またこの快感を得たい!と思わせます

これが、繰り返しその体感を得たいというサウナーに起きている現象(かくいう私もその一端かも)だろうと推察しています


…と色々書いていますが、サウナで無理は絶対禁物

高血圧の方、眼圧の高い方などにはお勧めできませんし

自己管理が非常に重要なので小学生、中学生くらいのお子さんもまだ難しいと思います

また、あまみといって血行促進の印が皮膚に出やすい方もいらっしゃいます

これ自体は決して悪い効果ではなく、私もたまに出てすぐ退くのですが

短期間であってもそのような肌状況に抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません

心身に負荷がかかりすぎないよう、自己観察をしっかりしながら楽しむことが大切です




(7)βーエンドルフィンにみる瞑想の効果との関連


いわゆるランナーズハイで分泌されるホルモンです

ストレス軽減のための幸せホルモンで、善し悪しは別として脳内麻薬なんて呼ばれることもあります

温冷浴によるストレスから身を守ろうとする目的で、サウナで生成が促されやすいと言われます

一説によるとβーエンドルフィンによって脳の神経回路が作り変わり、脳の活動を活性化するのだとか

リラックス状態の時に良いアイディアが浮かぶ、とかいうのはこの作用と思われます


脳内改革は、瞑想の熟達者に起こる作用であると聞いたことがあります

瞑想の訓練を長年積んだチベット仏教の僧侶は、顕在意識で操作することができないはずの脳の領域に明らかな発達の跡が見られた、という研究結果を読みました

(詳細は私からは説明できませんが、興味ある方は検索されると良いかと!)

1日何時間も、瞑想訓練を何年にもわたって継続するということは我々一般人には難しい話ですが

サウナを通じた体験で脳内改革が少しずづでも行われるなら、大変興味深いと思いませんか?




(8)終わりに


…とまあ長々とサウナ推しの文章になってしまいましたが

猫の癒しを卑下するつもりは全くありません

お猫様は素晴らしすぎる生き物です

柔らかすぎる身体のそれぞれのパーツの作り、美しい一挙手一投足は我々人間のオキシトシンを誘発させる魅力に満ちていて

おそらく報酬系に働きかけてドーパミンもたくさん分泌されるからこそ

私のような猫中毒者が生まれたり

猫カフェ文化が日本には根付いたのでしょう

ああ、日本に生まれて良かったラブ


声を大にして言いたいのは、猫もサウナも素晴らしいリラックス効果をもたらすものであり

そこで得られる癒しの感覚に細かい違いはあれど

どちらも大切にしていかなければならないということです

倫理観やマナーを守り、猫との触れ合いもサ活も楽しんでいきましょう