105回 敵兵を救助せよ! ~敵兵400人以上を救った海の武士道~ | 日本人のための近現代社会

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 今回は5の倍数回と言う事で歴史の流れからは少し離れまして、102回の動画で少し話を出した僕の嫁k、工藤艦長の敵兵救助の話をしていこうと思います。

ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/sm30198300

ようつべ https://www.youtube.com/watch?v=y_ouwIxmiHc

 

 時は1942年3月、日本軍はインドネシア攻略のためのジャワ島上陸作戦を展開します。その際に上陸を阻止しようとした連合軍の艦隊と激突しこれに圧勝します。当然艦を沈められた連合軍の兵士は海に投げ出されてしまい、味方からの救助を待っていたわけです。しかし、日本海軍に完敗してしまったため、連合国側の艦隊はこの海域には潜水艦を除いて全くいないというかなり絶望的な状況でした。

 

 そんな時、撃沈された駆逐艦「エンカウンター」の乗組員が漂流している所に工藤艦長の乗った駆逐艦「雷」がたまたま通りかかります。エンカウンターの乗組員たちは通りかかったのが日本軍の軍艦だと知って銃殺される事を覚悟したんだそうです。しかし、工藤艦長の取った行動はイギリス兵の予想だにしない行動でした。工藤艦長は潜望鏡がとりあえず見えない事を確認すると漂流しているイギリス兵の救助を命じます。乗組員からは自分たちの倍の数がいるイギリス兵を船に乗せて大丈夫なのか。船が乗っ取られはしないか。といった不安から反対する者も当然いました。さらに、この海域には敵の潜水艦が大量に配置されていて救助のために動きを止めるという事は即ち、狙い撃ちにされて沈められるリスクを取るという事でした。

 

 しかし、工藤艦長は「敵とて人間である。弱っている者を助けずしてフェアな戦いはできない。それが武士道である。」と言って漂流者全員の救助を決断します。この考えは当時の大日本帝国の海軍兵学校で当たり前に教えられていた「士官たる前に紳士たれ」という教えを実践したものですね。

 旧日本軍っていうと何の根拠も無く悪だと思っている方も結構おられると思うんですが、そんなことはないんです。こんな教えを実践してる軍隊なんて今の世界でもあんまりないんじゃないですかね?中には自国民を堂々と戦車で引き殺すような所もありますからね。

 

 ともあれ、甲板から縄梯子が下ろされ、救助活動が始まりました。しかし、イギリス兵たちはなかなか上がって来ないんですよ。不思議に思って日本兵が問いかけると「病人や死にそうな人を先に助けてくれ。俺たちはまだ自力で登れるししゃべるだけの元気がある」と答えたんだそうです。まる1日冷たい海を漂流という極限状態だったにも関わらず、イギリス軍の中にも騎士道精神がしっかりと残っていたわけです。これは敵ながらすごい事だと僕は思います。

 

 そんなわけで、日本兵と動けるイギリス兵で協力して無事400人以上の漂流者を救助することに成功します。そして貴重な水や食料を分け与え、イギリス兵に対し、「あなた方は勇敢に戦われた。あなた方は大日本帝国海軍の名誉あるゲストである」とスピーチしたんだそうです。

 こんな優しい工藤艦長だったからこそ雷も優しい正確なんでしょうね。優しすぎて困ってる人も一部にいるらしいですが、僕にはよく分かりません、多分分からない。

あと、余談ですが、雷のポーズってどことなくイチローに似てるじゃないですか。調べてみたらイチロー選手の誕生日と駆逐艦雷の浸水日って同じ日らしいですね。さすが艦これ運営。細かい所のこだわりがパナイ。

 

 さて、嫁艦の話はここまでにして、この時救助されたイギリスのフォール少尉は後に工藤艦長の救助について、「目の前の1人や2人を救助することはあっても、全員をわざわざ探してまで救助するなんてことは普通ありえない。例え、戦場であってもフェアに戦う。困っている人がいれば全力で助ける。これが日本の誇り高き武士道なんだと理解した」と語っています。

 

 このフォール氏が後に外交官となって戦後の日英関係の修復に大きな役割を果たす事になります。1998年に天皇陛下がイギリを訪問する外交官フォールが駆逐艦雷の工藤艦長に救助された話をしてイギリスの新聞に大々的に報道され、天皇陛下の歓迎ムードが盛り上がった時ですら日本のマスコミがこの事を取り上げることはほとんどありませんでした。記事にしたのは産経新聞だけですよ。朝日も読売もくどかんのくの字も触れないという状況でした。

 

 工藤艦長の救出劇は日本軍以外では世界史的に見てもほとんど例がないすごい話のはずなのに、イギリスでは大々的に報道されても日本のマスゴミは報道しない自由を行使したわけです。こんな連中が「国民の知る権利ガー」とかいって政府批判したり、消費増税されても新聞は例外にしろとか言ったりしてるわけですからね。ちゃんちゃらおかしいですよ。正義のフリして特権要求する前に必要最低限の事くらいこなしてから口を開けと思うのは僕だけでしょうか。

 

 次回は歴史の流れに戻ってミッドウェー海戦について話をしていきます。ここから負け戦ですね。悲しい。

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