北陸新幹線の小浜ルートに京都が反対する理由 | 渓声山色(けいせいさんしょく)

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【北陸新幹線の小浜ルートに京都が反対する理由】

写真は南禅寺境内にある琵琶湖疎水の水路閣です。琵琶湖疎水ができるまで京都の人は地下水に頼っていましたし、今でも地下水を利用しています。京都の地下には大量の地下水が眠っているのです。

北陸新幹線が小浜ルートになる場合、京都府内の多くの部分が地下トンネルになり、工事によって京都の地下水脈に変化が起きる可能性があります。

また、茅葺きの里、京都市の北にある南丹市の美山には芦生(あしう)研究林があり、宮津と舞鶴に流れる由良川の源流になります。新幹線のトンネルができると研究林の生態系が変わる可能性があります。美山の土壌には毒性のあるヒ素が含まれていることが知られていて、トンネルによってヒ素が井戸水や由良川に流れ出すことが懸念されます。

北陸新幹線は米原ルートを復活させることになるかもしれませんが、敦賀ー米原間だけの建設ですむとはいえ、東海道新幹線がさらに過密になるので、難しいのです。そもそも、九州新幹線が新大阪までで鹿児島中央ー東京間の直通便がないのは東海道新幹線は過密なので16両編成が原則であるためです。

北陸新幹線の敦賀から新大阪までの延伸はとても困難なのです。