北野農場便り
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訃報

我が恩師、相馬暁先生が、今日亡なりました。心よりご冥福を祈ります。

思えば、農家の長男と言う事情で職業選択の自由もなく今の職業を継いでいるのだが、先生に出会って農業を夢ある未来産業にするのは、若い情熱にあふれる君たち農業青年だと励まされがんばる勇気をもらった。けっして日本の農業を背負ってなんて考えるわけではなかったが、先生の言葉にはげまされたものである。

晩年、すい臓ガンに侵されていても、講演など精力的に続け多くの言葉を私たちに残してくれました。先生の恩に報いるためにも農業に精一杯がんばっていこうと思ったところである。

最近先生が書いていた新聞のコラムをリンクしておきます。
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seikatsu/souma/

農作業開始

東京でも大雪が降ったそうな。
ここ北海道も今年に入り、連日の降雪で近年にない大雪となってしまった。
私の住んでいるところでも積雪は163cmもあり、このまま黙っていると根雪消息日は4月20日ごろとなってしまう。

また、高さ2mもあるハウスの骨組みも雪のすっぽり埋まり、このまま雪解けを待っていると、表面から徐々に解けては行かない雪の重みをまともに受けてつぶれてしまう。よって、スコップ隊の出動となる。

さてさて、農地の雪はどうしようか?このまま黙っていると来月20日まで農作業ができない。平年どおりに秋の収穫を迎えるには、融雪材散布作業が始まる。

今年初めて

北海道の農家は冬の間は、何もすることがない(みんなではない)
豪雪地帯の我が地域では無理してハウス栽培なんかしようものなら
経費倒れとなってしまう。よって、ほとんどの農村青年は除雪の
バイトへいってしまう。

私は、そのバイトからもあぶれてしまったので長期休暇、自宅で
パソコンとにらめっこで簿記、経営診断、営農計画、とやっている
のである。

うううう、昨年の純利益がとうとう赤字になった。産地作り交付金などの
助成金でどうにか次年度営農もできるが、構造改革で補助金も削減される
ことが決まっているし、生き残り策がなかなか見つからない。

みんなで我慢比べしている状態で、一人抜け二人抜けしていき、残った人
間がまともに経営できるならいいのだが、難しい時代になったものだ。

こんなこと書いていると他の業界から「だから農業者はだめなんだ」と
いわれるんだろうな。

しめ飾り

 正月を迎えるために、9のつく日は縁起が悪いので28日にお供え用の鏡餅をついて、一夜飾りはいけないので30日には神様がやってくる入り口を門松としめ縄で飾り付けして、神棚に宝船を飾り準備万端。
 
 昔は、町に出ていった親父の兄弟達が帰省する事などから、正月は賑やかなお祭りであった。子供心にお年玉の数と正月にしか食べられないごちそうのかずかすにうきうきしていた。今は、私が飾り付けを準備する年になり、兄弟どころか子供達でさえ、何が忙しいのか町の暮らしから帰ってはこなくなってしまう。
 
 人とお金と刺激に満ちた都会に人々はあこがれ誘惑され田舎から逃げていってしまう。過疎問題は今に始まったことではないが淋しい正月準備をしながらふと思う。

納豆が好きな方へ家庭で納豆が簡単に作れる

おもしろいものを発見
http://www.jacom.or.jp/agrbis00/seihin04/shin101s04122002.html
家庭で納豆が簡単に作れる機械だそうだ

ご飯には炊飯器、パンにはホームベーカリー、納豆にはこれと言うところだろうか。
食の豊かさを支える加工食品。日本人は、その加工をする時間も技術も一般家庭からは無くなりつつある。スローフードなる運動が叫ばれてきているが、厳選した食材を生産する人とそれをこだわりで加工する人とそれを喜ぶグルメ族という運動にしかなっていない。
基本は家庭での食生活のあり方であり、大多数の家庭が選択する食生活のあり方だろうかと思う。
心の豊かさの原点は食にあり、年末、今年一年自分の食べてきたものの有り様を反省する時を持ってはいかがだろうか。

<牛肉履歴偽装>耳標で個体番号を操作 北海道の町議逮捕

不正をやるやつは、どこでも、いつでもいるものです。しかし、これじゃー信用すべきものが何もなくなる。 さてさて、人間様の場合は死んだ人になりすまし人生を大逆転することなんて、なかなか出来ないものである。人間では「太陽が一杯」(ジェームズデー主演)など映画の題材になるが、牛の世界では耳についたタッグ2個を付け替えるだけで血統書付きのスーパーカウに簡単に出来るようである。今回は、買った人が最初に見たときと毛並みが違ったためDNA鑑定で発覚したわけだが、この牛にしてみればあと一歩のところだった。またこれは、バックなどの高級ブランド品偽装とちょっと違うのは、牛のこの番号札は日本国内で生きている牛一頭に1個しかなく、それも左右同じ番号でなければだめというもの。よって、同じ番号の牛が何頭も存在することにはならないので、複製品(複製牛)が大量に出回ることではない。ただし、牛が肉となったら話は別もの。流通段階で切り分けられた肉に最初についた耳の番号がついていくはずなのだが、しっかりそこまで管理しているかはお肉屋さんにゆだねられている。牛とて生き物、生きている間はしっかりとした戸籍管理が必要である。

十勝の農家が遺伝子組み替え大豆栽培

先月は空知の農家であったが、今度は十勝の農家が遺伝子組み替え大豆(特定の除草剤に抵抗性をもつ遺伝子が組み込まれた大豆)の栽培を始めると新聞に載っていた。
なんだかんだ言って、大規模畑作農家からのコスト低減対策としての導入検討が理由のよう。
過度の自由競争を強いられ、消費者が安い農産物を求めれば、必然的にコスト低減へ何でも取り組まなければならなくなり、今回のようにGM大豆栽培の検討なんてことが出てくるのだろうと思う。
さーどうしたものか?このままでは内緒で作付けする農家がわんさか出てきそうである。

男女共同参画

おもしろいところがあったのでのっけます
しかし、農村社会にはもっとも難しいテーマなのだろうな

http://www.maff.go.jp/danjo/16ikenkoukankai2.htm

農業の著作権?

北海道新聞に「キタノオトメ」と「シュマリ」 道開発の小豆2種、中国産に混入  http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20041105&j=0044&k=200411051394という記事があった。
生産者の間では当然あるだろうと思われていたことが証明されたわけだ。
工業製品の特許と同じく、研究開発にお金と労力をかけ、出来た種をただ取りされるのは困ったものである。
「キタノオトメ」はだいぶ古い品種になり、作付けしている農場は少なくなったが、「シュマリ」は開発されたばかりで風味がよく輸入ものには絶対に負けない品質と言われていた。それだけにこのようなことがまかり通るのであれば残念としか言いようがない。CDの海賊版を扱う業者の摘発同様、輸入業者のモラルも問いただしたい。

被災地へ野菜の支援

不平不満仕事日記http://www.diary.ne.jp/user/38507/を書いている富良野の有機野菜栽培農家が10トンの野菜を送ったそうな。北海道新聞にもその記事が出ていたhttp://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20041029&j=0072&k=200410297783
本格的な冬を目の前にして、本当に大変なことと思う。速く以前のような生活ができることを願うばかりです。
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