今朝は和田秀樹さんの著書よりご紹介します。
実験心理学の有名な研究に「ピグマリオン効果」と呼ばれるものがあります。
簡単に言いますと、「期待されていると、その期待通りの結果が出る」というものです。
たとえば50人の生徒をランダムに選んで二つのグループに分け、一つのグループは「能力的に期待されている子どもたちのグループ」と説明して教師に指導させます。もう一つのグループはとくに何も説明しません。
すると、期待されている子どもたちのグループは成績が上がっていきます。もう一つのグループとはっきり差がついてしまうのです。
この実験はどんな国や社会でもできますから、幅広く実証されている効果です。教師が子どもたちの能力を信じて期待すれば、その通りの結果が出るのです。つまり教育の場でも「いいこと」を考えると「いいこと」が起ります。
自分についての期待も同じです。
「わたしには能力がある」
「私は運がいい」
「私は成功する」
「私はピンチに強い」
「私は逆転できる」・・・・・・・。
ともかくどんな形でも、自分に期待できる人は最後まで諦めません。そして諦めないことでチャンスが生まれてくるのです。
「ピグマリオン効果」の面白さは、教える立場の教師が暗示にかかることで、その暗示が
生徒にもいい影響を与える点にあります。
「この子たちの能力は優れている」と思えば、教師はその能力を伸ばしてやるのが自分の仕事だと思いますし、「きみたちは、やればできるんだよ」と諦めずに教えることができます。それが生徒の頑張りや、あるいは自信を引き出すのです。
「なぜ、いいことを考えると『いいことが起る』のか」
和田秀樹さん
新講社より。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます
今朝は上村光弼さんの著書よりご紹介します。
社会では成功者と呼ばれる方が随分いらっしゃいますが、
この成功者に次の二つのタイプがあるようです。
・功をなすことに熱中している人
・幸せになることを大切にしている人
前者を成功者、後者を成幸者と名づけました。
1.成功者はブランド物が好きで、成幸者は自分がブランドである。
成幸者は何かを使って、自分を主張したり誇示したりすることはしません。
なぜならば「それは自分ではない」という当たり前の真実を知っているからです。そしてそんなことより「自分らしい生き方」を追求しています。
そして、こういう人たちは現代社会ではとても少なく、しかもかっこいいものですから、いつの間にか「その人自身がブランドになっている」ようです。
自分がこの世でたった一つのブランド品と信じていますか?
2.成功者は結果だけが大切で、成幸者はプロセスを大切にする。
成幸者は「人生のすべてに意味がある」「すべてのことから学べる」と考える人が多いようです。結果が出れば出たで喜び、出なくてもそこから何かに気づいたり、学んだりできますし、何かをすること、そのものを楽しんでしまうのです。
ひとたび山登りをしたら一目散に頂上をめざすのが成功者で、歩くことそのものを楽しみ、路傍の小さな花の美しさに感激するのが成幸者の生き方かもしれません。
あなたは途中を大切にしていますか?
3.成功者は得ることに興味があり、成幸者は与えることに興味がある。
成幸者が欲しいのは、「こころの充足」です。「こころの充足」に関する限り、いくらあげても減らないのです。たとえば、人に微笑みかけたり、優しい言葉をかけるなどということには1円も要りません。だからドンドンあげられるものをあげてしまいます。そうして相手が喜べば喜ぶほど、それは自分に返ってくるのです。そういう生き方をしているのが成幸者なのです。
今日あなたは人に何を与えましたか?
4.成功者は奪い合い、成幸者は分かち合う。
成幸者の基本スタンスはいつも「分かち合い」です。なぜなら他人のものまで取って何かを得ると、取られた人には必ず嫌な気分が残ることを知っているからです。
「自分も、他人も幸せ」が最大の願いである成幸者にとって、それは最も悲しむべきことなのです。逆に分かち合うことによって、お互いが笑顔でいられることの心地よさを彼らは知っているのです。
電車の座席の小さなスペースを譲り合って座った時の、二人の間にあふれる笑顔と空気、これこそが成幸者の大好きなことなのです。
分かちあおうとしていますか?
「成功者と成幸者」
上村光弼さん
PHP出版より。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます