祖父はまれにみるほめ上手であった | 北風家のおやじのブログ

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nanndakor
「なんだこれ?」

















今朝は斉藤茂太さんの著書よりご紹介します。




祖父はまれにみるほめ上手であった。

幼いころ、私はときどきピアノを弾いて遊んでいた。といっても、ポツンポツンと人さし指で弾く程度。そんなところに祖父が通りかかると、「おお、お前はピアノがうまいねぇ。大きくなったらピアニストにしてあげるよ」というのだった。

私がいたずら描きをしているのを見つけても同じ。「おお、うまいものだな。大きくなったら絵描きにしてあげるよ」と手放しでほめる。

ほんの数日前、ピアニストにしてあげるよといったばかりなのに、今度は絵描き。つまり。祖父のほめ言葉はほとんどその場かぎりの思いつきであった。もっといえば、口から出まかせに近い無責任なものだったというほうがよい。

だが、それを百も承知でも、私は決して悪い気持にはならなかった。少なくとも、小言ばかりいっている父よりも、はるかに祖父のほうが好きだった。

もし、あなたが部下をもつ身なら、100回叱るよりも、1回ほめるほうが部下を大きく育てるものだということを心に刻んでおこう。

いまはすっかり息子に任せてしまっているが、私は祖父の代から続く斉藤病院を継承し、多くのスタッフを使う立場にあったわけで、そうした経験から、人を動かすことのむずかしさをしみじみと痛感している。
だから、祖父のほめ上手はとてもよい手本になった。

だから、私も、病院ではできるだけスタッフをほめるように気をつけている。少なくとも、頭ごなしに怒鳴りつけることだけはしてこなかったつもりである。

そのせいもあってか、わが病院のスタッフはどのセクションでも非常に優秀で、のびやかに力を発揮してくれている。斉藤病院がいまも隆盛なのは、ひとえにこの優秀なスタッフのおかげだとほめておくことにします。

「いい言葉は、いい人生をつくる」
斉藤茂太さん

あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます❤