他者の心を読み取る | 北風家のおやじのブログ

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今朝は脳科学者の茂木健一郎さんの著書より抜粋しました。


あらゆる動物の中で鏡に興味を持ち続け、「常用」するのは人間だけだ。

鏡に映っている姿を見て、普段からわたしたちは何気なく「それはわたしである」と認識しているが、じつはこの鏡像を自分の姿だと認識すること自体、かなり高度な認知能力なのである。

現在、この地球上で人間を含めてチンパンジー、オランウータン、イルカ、シャチ、アジアゾウといった、限られた動物だけが鏡に映った自分の姿を自覚できるとされている。

これを「ミラーテスト」というが、被験者となる動物の前に鏡を置く。

最初はそれが鏡だとわからなず、鏡の中の像を他の個体がいると勘違いして、威嚇してみたり、鏡の裏側に回って相手を探しはじめたりするのだ。

しだいに自分の身体を動かすと、鏡の中のイメージも同じように動くいったフィードバックを繰り返しているうちに、その一致を計算する。

鏡の中のイメージは「自分だ!」とわかってくるのだ。

これはかなり高度な認知能力である。

「ミラーテスト」にパスする動物について、もう一つ興味深いことがわかっている。

「共感能力」が高いという点も共通してみられる。
アジアゾウは仲間が沼地に足を取られていたりすると、助けようとする行動がみられるなど動物の中でも共感能力が高い。

ミラーテストに合格する動物は、自己を認識する能力と、他者の心や考えを推量できる共感能力が発達していると考えられる。

他者の顔や表情を見ても、自分の心に、感情の幅や豊かな経験やさまざまな状況を想定するイマジネーションが備わっていなければ、「他者の心を読み取る」ことはできない。

人間の本質は、他者とコミュニケーションする社会的知性に表れる。

他者の心を読み取ることは、自身の心の奥行きを知ることに他ならない。

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人は、何かいいことがあったとき、誰かに共感してもらうと更に喜びが湧いてきます。

深く傷ついた時も、誰かが共感してくれると癒されます。

共感とは、他人の喜びを我が喜びとし、他人の悲しみを我が悲しみととらえられる感情を言います。
共感には、多くの人生経験が必要です。

親を失った深い悲しみは、自分の親を失くしてみてはじめてわかりますし、自らが病気になってみて、病人の辛さもわかるわけです。

「他者の心を読み取る」ことができる人は、共感力と、コミュニケーション能力に優れた人であり、多くの辛酸を嘗めた人でもあります。

ゾウは危機のときには、仲間を助けるといいます。
その点では、昨今は人の方がむしろ問題かもしれません。

もっと共感力を身につけ、他人の辛さや痛みのわかる人でありたいですね。


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