暦のうえでは最も寒い季節とされる大寒を迎えつつ、あたたかな日差しのなか梅の花の香りを感じられる日も増えてきました。
先日、日本の無人月面探査機SLIMが月面着陸に成功しましたが・・そこから話をつないで
植物と天体との関係…17世紀のイギリスで活躍した植物・薬草学者、医師であり占星術師でもあったニコラス・カルペパーという人がいます。
現代では少し考えずらいのですが、17世紀頃までは医学と、天文学をベースとした占星術は深い関係で成り立っていたそう。
人間も小さな宇宙であり天体の動きが気候を左右するように心身の健康もまた天体の動きに左右される…と考えられていたということです。
その名残として、たとえばインフルエンザの語源は星の感化力(influence)からきているとも。
カルペパーは占星術とハーブを使った処方箋で多くの患者さんを診察・治療したり、それまでラテン語で書かれていた処方箋集などを英訳・出版し、とくに300種以上の植物の使いかたが書かれた「カルペパー ハーブ辞典」は絶版になることなく今でも読み継がれている本です。
「ハリーポッター」シリーズを書いたJ.K. ローリングも薬草や魔法薬の名前を考える際、この本を参考にされたとのこと。
おもにイギリスの方が書かれたアロマテラピーの精油に関する本を見ると、各精油に「支配星」という項目をもうけているのを見かけるのですが、これはいろいろな薬用植物、ハーブにはそれぞれに支配される星があるとし、各植物の特質と結びつけている考え方です。
例えばバジルのように加温作用のあるものは火星、カモミールのように鎮静作用のあるものは月・・といった感じに。
この観点で薬草や精油を処方している人が今でもいらっしゃいます。
古代バビロニア時代からあったとされる星に由来する曜日の概念は「太陽=日曜日」「月=月曜日」というように対応関係にありますが、自分が生まれた日の曜日とその星を支配星とする植物を知って精油、ハーブティ選びのインスピレーションにしてみても楽しいかもしれません
自分の誕生曜日は、生年月日を入れると自動で計算してくれるサイトがインターネット上にありますよ。
以下、「カルペパー ハーブ辞典」に挙げられている使われやすい植物をピックアップしています。
太陽 日曜日 →カモミール、ローズマリー
月 月曜日 →クラリセージ、ウォーターリリー(水連)
火星 火曜日 →コモンワームウッド(ヨモギ)、ホップ
水星 水曜日 →ラベンダー、リリーオブザバレー(スズラン)
木星 木曜日 →ローズ、セージ
金星 金曜日 →ミント、フィーバーフュー(夏白菊)
土星 土曜日 →ヘンベイン(ヒヨス)、ウィンターグリーン
アロマテラピーの専門店で精油もしくはお茶としてほぼ扱われているものですのでお店で香りなどトライしてみるといいですね。
水仙の花が咲きました。
何年か前に里山の公園で小さな球根をいくつかいただき、植えてみたのですが花はおろかしばらく根付かず・・ながらも健気に耐えてくれて今年ようやくお花をつけてくれるまでに
甘いながら冷たいグリーンも感じる香りを漂わせてくれています。
先日近所の和菓子屋さんに行き、椿餅(つばきもち)という季節の和菓子を買ってみました
その名のとおり、青々とした2枚の椿の葉に桜色の道明寺粉のお餅が挟んであり、中はクルミを砕いたあんが入っていて美味しかったです。
もともと椿は縁起がいい植物で邪気払いの意味をもち、花が少ないこの季節美しく咲く椿の花に、春を待ちわびる気持ちを込めて葉でつつむのだそう。
常緑の椿の葉は寒風ふきすさぶこの時期にも、しっかりと強くしなやかな姿で元気をもらえます。
椿の種子からとれるカメリアオイルは椿油として、日本で古くからヘアオイルとして使用されてきました。
もちろん肌に塗るのもOKで、こっくりと適度に粘性もあり乾燥のすすむこの季節にぴったり、酸化もしにくく日持ちするので使い勝手が良いです
大寒の時期の最後には節分で、その次迎えるは立春…春はもう間もなくですね
最後に定休日のほか2月22日お休みとなります、どうぞ宜しくお願いいたします。
女性のための鍼灸・アロマ・エステ 北鎌倉サローネ薫楓庵
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