春分の日を迎えた今日は、このあたりは昼間は晴れて夕方には少しだけ嵐のような…ある意味春らしい天候の一日でした。
このところ和菓子屋さんをのぞくと、たいてい桜餅と並んで草餅がお目見えしていて桃色と草色のコントラストに思わず心躍らされます。
草餅といえば、その色と香りは蓬(ヨモギ)から
昨年植えたヨモギの苗もすくすくと育っています
(写真下段は去年の苗植え付け間もないときのもの)
ヨモギは学名をArtemisia princeps Pampaniniといい、ギリシャ神話で豊穣・多産のシンボルとされる月の女神アルテミスに由来する名前の植物で、古代より婦人科薬として使用されていました。
アルテミス…なにか最近聞いたような??で思い出しました、米国航空宇宙局(NASA)が主導している有人月面探査アルテミス計画…こちらも同じ月の女神にちなんで付けられた名前なのだそう
話がそれましたが…
ヨモギの効能は多岐にわたり
止血・造血作用→貧血にも
抗炎症作用→皮膚炎にも
利尿作用→老廃物排出・デトックス
血行促進
抗酸化作用→老化防止・美容
摘んだ生葉を少し手で揉んで嗅いでみると、すっきりとしたメントールを感じるグリーンの香り
そして何より思い浮かぶのが火をつける前のお灸(もぐさ)の香り、これは鍼灸師ならでは…の感覚かもしれません。
ゆでて料理にも使ってみたのですが、(この時期のものは葉もまだ若いので生のまま使ってもまま大丈夫だそう、念のためのアク抜きに)熱をいれている最中は菊の花のような香りがより強くたちのぼりました。
(ヨモギはキク科の植物です)
次は白玉粉と混ぜて草団子にチャレンジしてみます。
ヨモギ茶もいいですね。
生の葉を洗って水気を切って葉だけにし
蒸し器で30秒ほど蒸して、ざるや新聞紙の上に広げ
3、4日ほど風通しのよいところで干し
出来上がります。
ヨモギの利尿作用は、体内に蓄積した老廃物の排出を促します。
老廃物が排出されると血行が改善するため、美肌効果やダイエット効果、むくみの改善につながります。
アルコールで有効成分を抽出するチンキもおすすめです。
ジャムなどの空きビンにヨモギの葉の部分のみをいっぱいに詰め、果実酒づくりに使うホワイトリカーをビンの上ぎりぎりまで、ひたひたに注ぎ蓋をしてねかせ、あとは液体が緑色に変わったら使い始めることができます。
そのまま虫よけに、水で薄めて化粧水に、うがい薬として何滴かを水を入れたコップに入れて…
など肌に塗ってもよし、口から取り入れてもよし、様々な使い方ができます。
注意点としては、ヨモギには子宮収縮作用のある成分も少し含みますので、妊婦さんはあまりに大量にはお召し上がりにならないでください。
ヨモギの葉の裏側はこんなふうに白い綿毛でおおわれていて、これが、あのもふもふとしたお灸の材となります。
ヨモギと一緒に生えていた雑草、ヒメオドリコソウです。
姫踊子草…この名前がなんとも可愛らしくすぐ覚えてしまいました。
雑草といえども小さい茶器などにいけると、素朴ながら可憐で素敵。
わたくしごと、先日有り難く無事にまたひとつ年を重ねることが出来ましたが春生まれということもあるのか春に芽吹く雑草のたぐいの小さなお花はいいなと感じます。
あたりに強い香りを漂わせるヒヤシンス。
花の時期を過ぎると、うっかり存在を忘れてしまっている…のですが、いつも同じ時期、同じ場所に花を咲かせ香りまで届けてくれて、なぜ球根は土のなかで季節のうつろいが分かるのかしらと…自然のすごさを見せてもらっています。
冬野菜の水菜。
とうがたち、黄色いお花を咲かせています。
野菜のお花、普段意識はしないですが、これもまた可愛らしいですね。
最後に定休日のほか4月6日お休みとなります、どうぞ宜しくお願いいたします。
女性のための鍼灸・アロマ・エステ 北鎌倉サローネ薫楓庵
http://www.kitakamakura-salone.jp/