内定取消し
内定取消しとは、採用内定が取消しされることをいいます。
採用内定の取消は、法律的には、労働契約関係の解消、すなわち解雇としてとらえられます。
よって、労働契約法16条により、客観的に合理的な理由がなく、また社会通念上相当として是認されない場合には、取り消しは無効となります。
<労働者・従業員のみなさまへ>
内定を取消された!
新規学卒の方は、長い就職活動期間を経て、ようやく採用内定をもらったのに、入社直前に会社から内定取消しの連絡が来た。他社の内定も辞退してしまっているし、どうしよう。
中途採用(キャリア採用)の方も、内定が出たから、これで転職できると安心して現在勤めている会社に既に退職届を出してしまったのに、どうしよう。
今更、後戻りはできないし、無職になりながら、これから再び、ゼロから就職活動をやり直すしかないのだろうか。
採用内定の取消は、労働契約関係の解消、すなわち解雇としてとらえられますから、法的救済の方法としては、損害賠償を請求できることのみならず、従業員としての地位の確認を求めることができます。
また、会社に入社しても仕方がないと考えるときには、損害賠償の支払いと引換えに、採用内定の取消しに応じて退職することも考えられます。
私からのアドバイスは以下の通りです。
まず、①安易な返事をしないようにすること
②会社から交付された内定通知書を必ず保管しておくこと(メールでの通知の場合、消さずに残しておくこと)
(内定に至るまでのメールでのやり取りについても同様に残しておくこと!)
③会社に対して、内定取消しの事実及びその理由を書面で交付してもらうこと (メールでの通知の場合、消さずに残しておくこと)
そのうえで、内定取消しの理由が納得できない場合や、内定取消しにより被った精神的・経済的損害の賠償請求をしたい場合は、専門家の支援サポートを得ながら、内定取消しの有効性の判断についても相談し、交渉・あっせん・法的手続きなどを採ることになります。
事前に専門家に相談し、どのように対応したら良いかアドバイスを求めてください。
労働相談キタデオフィス[運営:北出茂社労士事務所、提携:片山法務事務所]
(http://www.sanpouyoshi-kitade.com/お問い合わせフォームよりご予約をしていただければ、平日夜、土日祝に対応可能です)
<内定取消し無効確認及び損害賠償請求書(例)>
〇〇株式会社
代表取締役 〇〇〇〇様
内定取消し確認及び損害賠償請求書
私は貴社より、令和〇〇年〇〇月〇〇日に採用内定を頂きましたが、令和〇〇年〇〇月〇〇日付の書面(以下「本件書面」といいます。)により、当該採用内定を取消す旨の通知を受けました。本件書面によりますと、採用内定取消しの理由は「経営不振」ということですが、当該理由には、客観的に合理的な理由がなく、また社会通念上相当として是認されないと思われるため、到底承服できません。
なぜなら、貴社は経営不振と主張しておられますが、それにも関わらず今月もハローワークにおいて求人募集を行っていて、そこには事業拡大のために募集する旨が記載されているからです。
つきましは、私は、貴社に対して、本件内定取消しを撤回を請求いたします。
万一、貴社が内定取消しの撤回に応じられない場合には、以下の請求をいたします。
労働契約の始期である令和〇〇年〇〇月〇〇日からの就労が貴社の責めに帰すべき事由により出来なくなるため、民法第536条2項(危険負担の債務者主義)に基づき、未払賃金全額の支払いを求めます。
さらに、貴社の一方的な内定取消しに対する慰謝料等の損害賠償請求を求めます。
そのための手段として、労働組合における団体交渉、あっせん、その他民事訴訟等の法的手段に訴えざるを得ませんのでご承知おき下さい。
なお、回答につきましては、本書面到達後、2週間以内に書面にて頂きますようお願い申し上げます。
以上、ご通知申し上げます。
令和〇年〇月〇日
大阪市〇区〇町〇丁目〇番〇号
氏名 〇〇 印
※郵送する場合は、配達証明郵便など記録の残る方法で送付すること