Netflix制作作品なので、ネット配信と劇場公開が同時という新作である。
エージェント同士の潰し合い。
世界の街並みをめちゃめちゃにしていく、アクション大作だ。
Netflix『グレイマン』
Netflix史上最高の製作費
製作費2億ドルである。
日本円にして274億円!(2022.7.26現在)
ということは、劇中に登場する世界各国のシーンは現地撮影されていたのかと気づいて、オロオロしております。
CGじゃないなんて、なんというセレブ撮影!
あらすじは、世界を股にかけるCIA工作員たちの内輪もめである。
アジアやヨーロッパで大暴れ。
規模がデカい。
工作員とは?スパイとは?と、疑問もよぎりまくる目立ち方だ。
ハリウッド大作アクション映画の例に漏れず、他人様の国の歴史的建造物だろうと問答無用。
CIA同士ならば、アメリカ本国でやったらいいのに。
しかしそれでは映画にならないので、予算をジャンジャン使います。
そのオカゲで、現地の雇用も生まれます。
夢があって良い。
主役は過去に傷のある優秀な殺し屋工作員、通称グレイマン。
ただ、そんなに「グレイマン」と呼ばれてはいなかった。
体は敏捷。
判断力の鬼。
人情に厚い。
子ども思い。
グレイマンを追うのは、人情ゼロの同僚。
手段は選ばず。
ピチピチのポロシャツ。
肉体派。
すぐにムキになるので、ルームシェアはしたくないタイプ。
CIA本部の思惑も介在して、あちこちで大乱闘。
ドシドシ、人を殺します。
大量殺人に躊躇がない人々だ。うむ。
キャスト&スタッフ
グレイマン役ライアン・ゴズリングがマッスル爆発。ただ、着痩せするので筋肉は目立たない。顔立ちも『ラ・ラ・ランド』と変わらない困り顔なので、アンバランスさが楽しい。
同僚役はクリス・エヴァンス! 長年、キャプテン・アメリカとして世界を守ってきた人が、今作では悪役である。おそらく、俳優としてのイメージ変更作戦だろう。ただ、ナゼだろうか、あのキャップがこんなにヒドイことを…!という驚きはない。
女性工作員役のアナ・デ・アルマスが良い! 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でも見事だったアクションを、本作でも拝める。
元上司役が、アンジェリーナ・ジョリーの元夫ビリー・ボブ・ソーントンだとは気づかなかった!
その娘役ジュリア・バターズが美少女。中学生にして、ザ・女優。
CIA本部職員役のジェシカ・ヘンウィックは中国系なこともあり、二階堂ふみに似ている。
監督は『アベンジャーズ』シリーズでお馴染み、アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ兄弟なので! いちいち大騒ぎ。何もかもがド派手。かと思うと突然、地味な戦いに突入するのでちょっと笑う。すでに続編とスピンオフも決定した模様だ。
全種類アクションぶち上げ
工作員にも事情がある。
その切なさが、もちろんある。
だが、そんな事情を吹っ飛ばす勢いの肉体労働だ。
誰も彼もがバンバン発砲するので、恐れ入る。
話し合いという概念は、彼らにはない。
世界まち歩きをしながら、ドシドシ爆破している状態。
特殊効果、CG処理、スタントマンの活躍が光る。
何より、映像が美しい!
劇場に行かずにNetflix配信で観てしまったのですけれども、目をみはる流麗さ!
互いに己の理由で、何かを守ろうとする者たちだ。
ある物をめぐる攻防なのだけれども。
それが、こんなに大事になるのだから大変だ。
構図はシンプルで、アクションに集中できる仕掛け。
実際はストーリーシーンも多いのだけれど、観終わった時にアクションしか記憶に残らないから、ストレスとは無縁。
これは助かる。
もしかしたら、反CIA映画なのかもしれない。
だとしたら、まずは話し合いをオススメしたいものです。
あ、それでは映画にならないか。
2022年製作/129分/G/アメリカ
原題:The Gray Man
監督・共同製作:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ、原作:マーク・グリーニー、脚本:ジョー・ルッソ、クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー、撮影:スティーブン・F・ウィンドン、美術:デニス・ガスナー、衣装:ジュディアナ・マコフスキー、編集:ジェフ・グロス、ピエトロ・スカリア、音楽:ヘンリー・ジャックマン、視覚効果監修:スウェン・ギルバーグ、出演:ライアン・ゴズリング、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェシカ・ヘンウィック、レジ=ジーン・ペイジ、ワグネル・モウラ、ジュリア・バターズ、ダヌーシュ、ビリー・ボブ・ソーントン
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