「俺たち私たち、入れ替わってる⁉」系に新顔が登場。
連続殺人鬼と女子高生という、かつてない組み合わせだ。
ザ・アホ設定である。喜ばしい!
(C)2020 UNIVERSAL STUDIOS
定番に新ネタを注入
体と中身が入れ替わってしまうアクシデントが映画界の定番となって、久しい。
主に男女間で入れ替わり、相手の気持ちや事情が分かったりして、恋が生まれるのが定石だ。
アイデアは思いついたもの勝ち、やったもの勝ち。
定番のシチュエーションに、意外な素材を配するから現れてくる新鮮さ。
本作の予告編で、これ絶対面白いやつ……!と確信した人は多いだろう。
結果、楽しい映画が完成。
連続殺人鬼は想像以上に獰猛。
女子高生は期待以上に可愛い。
その落差から面白エピソードが繰り出されるSFホラーコメディ。
ハリウッド流の演出も派手で、イベントワクワクである。
おっさんが女子高生になるのだから、大いに笑う。
それでいて、ハラハラやグロさも十分。
特にグロ耐性のない方は、ご注意を。
キャスト&スタッフ
女子高生役は、いまハリウッドで一番可愛い(独断)キャスリン・ニュートン。極東のババア(当方)でさえ、この人と入れ替わりたい。
『パラノーマル・アクティビティ4』の衝撃から『名探偵ピカチュウ』『スリービルボード』と幅広い仕事ぶりだ。殺人鬼になった時の睨みときたらゾクゾクが止まらないので、Mっ気のある方にご推奨である。
殺人鬼役のビンス・ボーンは見るたびに印象が違う。今回は思いっきり性別も違う。演技力で女子高生に見えるか、というと、見えない。終始、デカい男がアタフタしているように見える。だが、それがいい!
監督のクリストファー・ランドンが、あの大正義ファミリードラマ『大草原の小さな家』のパパ役マイケル・ランドンの息子だといま知って、震えています。
『パラノーマル・アクティビティ2』『パラノーマル・アクティビティ呪いの印』『ハッピー・デス・デイ』『ハッピー・デス・デイ2U』とお世話になりまくり。誰もが知るパターンを使い倒すユーモアがたまらない。
プロデューサーはホラー界の革命おじさんジェイソン・ブラムなので! 相変わらずハズレが無い。面白映画を作り続けていただきたい。どうか、性加害などしていませんように。
ホラーエンタメは市民権を得た
入れ替わりもCGでドバーン。
女系家族の関係性もアメリカらしく。
ハイスクールの日常、LGBTの友人とのツルみ方なども現代的。
若手美女優が口汚いセリフを連発するのも、笑いを誘う。
江原正士による吹き替え版も優秀だ。
しっちゃかめっちゃかやっているように見えて、実は登場人物の鬱憤を晴らしていたりと清々しい。
殺るか殺られるかのせめぎ合いもドキドキ。
いけすかない人間が痛い目に合うのは、爽快感がある。(ひどい
勢いあるホラー描写も上々。
しかし個人的にいちばん震えたのは、親の迎えを待つ女子高生の姿だった。
何かが来そうで来ない時間。
寒々しい場所に女子が1人という状態は、不安を増幅させる。
ホラーエンタメというジャンルは、垣根が低くなった。
このジャンルが盛況なのも、ジェイソン・ブラムPの功績が大きいかと思う。
クリストファー・ランドン監督によれば、「『ハッピー・デス・デイ』と『ザ・スイッチ』は同じDNAを共有しているので、ミリーとツリーが出会う日が来るかもしれない」とのこと!
ワクワクイベントはまだまだ、これからの予感。
Pick Item
2020年製作/102分/R15+/アメリカ
原題:Freaky
監督・脚本:クリストファー・ランドン、製作:ジェイソン・ブラム、脚本:マイケル・ケネディ、出演:ビンス・ボーン、キャスリン・ニュートン、アラン・ラック、ケイティ・フィナーラン、セレステ・オコナー
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※朝令暮改。うながっぱちゃんアイコンに戻しました。一生よろしくお願いします。
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