かつて、こんな続編があっただろうか。
最高な殺人鬼ホラーコメディ『ハッピー・デス・デイ』の2である。
(C)Universal Pictures
続編の華麗なる転身
前作を観ている人々しか2は観ないものなので、前作からの遺産を使い倒し。
そこまでは、わかる。
1は殺人+タイムループ+笑いであった。
2も同じだろうと思うじゃないですか。
違う。
2は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』になっている。
何を言っているのか未見の方には分からねーとは思いますが、ありのままを話しています。
殺人なのに、大人気SFコメディ状態。
というよりも、バック・トゥ・ザ・フューチャーの世界を殺人現場で繰り広げている。
これがまた最高。
開始早々から、爆笑の連続。
殺人+バック・トゥ的タイムループ+笑い+学園仲間なのだから。
もはや、殺しは添え物、といった時間もあったりする。
こう来るだろうという観客の予想を、はるか斜め上方向に超えていく。
記録更新である。
何って、笑いの記録更新だ。
ホラーコメディであった前作から、今作はSFコメディに変身。
時空の歪みによって、毎日同じ日を繰り返す女子大生。
そんな人生は嫌だ。抜け出したい。
そうして始まる、正統な時間に戻る挑戦。
こんな面白映画はもう、何度でも繰り返し食らいたい。
キャスト&スタッフ
主演のジェシカ・ロースがますます良い! 走って飛んで、『エイリアン』のシガニー・ウィーバー並みの大活躍。おそらく、スタントの女優さんもとても良い。
男子学生役のイズラエル・ブルサードが前作よりも、頼もしさ増量。
ファイ・ブ、ルビー・モディーン、レチェル・マシューズといった前作からの顔触れが、意味を違えて登場するから愉快の極み。
クリストファー・ランドン監督・脚本はパラノーマル・シリーズから垣間見えていたが、映画好きの側面が爆発しており、好感度ナンバーワン。壁のポスターさえ、楽しい。
製作のジェイソン・ブラムは、スピルバーグに並ぶ神プロデューサーと認定させて下さい。近年、アカデミー賞に3回ノミネートされている。そろそろ受賞間違いなし。
ホラーの多角化が顕著
ジェイソン・ブラムCEOによる製作会社ブラムハウスの数々の功績によって、ホラー界は活況を呈している。
これまでの王道や定型を崩しに崩してくれたオカゲで、ホラー映画はマニアだけの物ではなくなった。
生命の危険や、根源的な恐怖を描くだけではない。
時に笑いを加え、今日的な諸問題を注ぎ、単純なジャンル分けに収まらない作品が多く登場。
今作に至っては、万人にオススメしたいコメディである。
もう、ほんとに面白いんだから!(アホの感想
しかも、だ。
親子の情愛や、人との結びつきも描いてくれるから、うっかり涙も流れるというもの。
2作目が爆発した例としては、『ターミネーター』『エイリアン』『トイ・ストーリー』などがあるが、肩を並べた。
クリストファー・ランドン監督は、ロバート・ゼメキスに並んだ感がある。(中年による最大級の賛辞
ランドン監督の新作『ザ・スイッチ』では、女子高生キャスリン・ニュートン(『名探偵ピカチュウ』『パラノーマル・アクティビティ4』の美人ちゃん)と殺人鬼の中身が入れ替わるらしい。
だが、緊急事態宣言の発出で日本公開が延期されてしまった。
楽しみすぎて、時間を早回ししたい気持ちです。
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※当記事は個人の感想でございます。情報に誤りがございましたらご一報いただけますと幸いです。
こちらからも観られます↓
2019年/100分/アメリカ
Happy Death Day 2U
監督・脚本:クリストファー・ランドン、製作:ジェイソン・ブラム、出演キャスト:ジェシカ・ロース、イズラエル・ブルサード、ファイ・ブ、スラージ・シャルマ、スティーブ・ジシス、サラ・ヤーキン、ルビー・モディーン、レチェル・マシューズ
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