なんじゃろうかコレは?
誰じゃろうか、この人は?
と思いながら観ていて、おかしいなあと不審だったのだけれど、どうやら前作を観ていない。
ことに途中で気づいた。ち~ん。
まあ、それでも大問題はないから、凄い。
怪盗グルー・シリーズの3作目、『ミニオンズ』を加算したら4作目である。
グルーがいつの間にか家族形態を変えていたが、オッケーオッケー。
そのグルーに、実は双子の兄弟がいた。
というのが、今回の騒動の発端。
特に爆笑はないけれども、ちょいちょい笑う。
相変わらずブラック要素なので、バカだねえええつって笑う。
劇場内のお子様は数多あるギャグにもややウケだったが、オッケーオッケー。
この高次元クオリティのアニメーション映画を、バカだねえっつって笑う贅沢さは代え難い。
日本語吹き替え版は、大好き松山ケンイチが悪役。
相当にカッコ悪い役柄ながら、どうしても松ケンに見えてきてしまう不思議。
けれど、頑張って下さっているので嬉しい。贔屓です。
レギュラー陣はグルー役の笑福亭鶴瓶、娘役の芦田愛菜をはじめ、よい。
ちなみに、松ケンと芦田愛菜には『うさぎドロップ』で泣かせてもらったので、感慨深い。
中島美嘉の破壊力が怪盗グルーの活躍をも超えるので、ドキドキする。
福山潤と宮野真守が目当てだというのに、福山声に気づけなかった声優オタク初心者は誰だ。当方です。ち~ん。
山寺宏一が脇役の脇役という、贅沢さ。
生瀬勝久の上手さは何なのか!器用か!大いに器用か!
ピエール・コフィン監督はいつもながら、ミニオンズの声も兼業。
ハリウッドに恨みでもありそうなストーリーも、皮肉が効いていて楽しい。
何が売りって、ミニオンズがめっちゃ可愛いのだ。
何なら、豚も可愛いのだ。
ドカーンと来て、ワーとなって大騒ぎ。
となれば、それで満足だけれど、それだけじゃないからこそのシリーズだ。
映像がもう!
鼻血どころではない、目から血が流れるレベル!
現実よりも現実的である。
その中に、奇妙なフォルムの登場人間たちが右往左往するんである。
超だ。もはや、バーチャルアニメーションと言っていい!
懐かしの80年代ミュージックのあざとさも、オッケーオッケー。
あの人とあの人の関係性に戸惑ったので、前作も観ておくかという気持ちに。
惜しむらくは、ミニオンズの活躍をもう少し観たかった。
黄色い彼らはわんさか出てくるのだけれど、今回はサブキャラ状態。
けれど、ここには親子の情愛もあったから。
そして、子役成功者の辛さも描かれていたから。
というように、内容が思いっきり保護者向けだったりしたから。
これはこれで、よい。
スクリーン日本語吹替版
Despicable Me 3
2017年・アメリカ
監督: ピエール・コフィン、カイル・バルダ
製作: イルミネーション・エンターテイメント
声優キャスト: 笑福亭鶴瓶、松山ケンイチ、中島美嘉、芦田愛菜、須藤佑実、矢島晶子、生瀬勝久、宮野真守、福山潤、いとうあさこ、LISA
※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。