六道珍皇寺&みたらし祭 | キウイジュース

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幸せ者の日常…

京都市観光協会のキャンペーン「第33回京の夏の旅 」。(2008年7月~9月)

今年は『源氏物語』千年紀、「平安時代」をテーマに、物語が潜む京のまちを巡る夏の旅企画がいろいろと案内されています。「冬の旅(過去記事参照) 」同様、非公開文化財特別公開もあります。


先日、特別公開が行われている六道珍皇寺を訪れました。

ここは、昼は朝廷に務め、夜は閻魔庁の役人であったという小野篁が、冥土へ通う際に用いたという伝説の「冥土通いの井戸」が当時の姿のまま残っている、とってもミステリアスなお寺。

平安時代の作である本尊・薬師如来坐像(重文)、閻魔大王像や小野篁像、色鮮やかな地獄絵図や、心なしか涼しさを感じる幽霊画。価値あるものが戦乱の世にも失われず残ったのは、やはり不思議な力のはたらく土地だから?


これが、「冥土通いの井戸」

決して、入ってはいけません!

この六道珍皇寺は入口、この世に戻る時に使う井戸は、嵯峨野の福生寺にあったそうです。福生寺は、現在、廃寺になっていて、井戸も失われてしまったので、出口がないのです!

解説のおばさんが、カップルで来ていた若い男性に、力を込めて、入ってはいけませんよ!出口がないんですから!」と繰り返し言っていたのがおもしろかった。


廊下の天井近くから、井戸を見下ろす猿。

(後ろ姿)


(前から)

「真猿」=「魔、去る」の語呂合わせで、冥土の入り口を守っているんだそう。

「特別公開が終わったら、また蔵に収納しますから、このお猿さんが見られるのは今だけですよ~」

って、それじゃ、普段は見守ってなくていいんかい?


うーん、不思議がいっぱいだあ。


最後に、「迎え鐘」を撞きました。

ここの鐘は、建物の中に封印されています。しかも「押す」のではなく「引いて」音を鳴らします。梵鐘の下は深く地獄まで続いていると言われていますが、確かに、長く深く響く荘厳な余韻が心に残る鐘でした。


お寺の近くには、昔話「子育て幽霊」が夜な夜な買いに来ては赤ん坊に与えたという伝説の「子育飴」を売る店が!


不思議を満喫したあと、ふたたびバスに乗り、下鴨神社へ向かいました。

糺(ただす)の森に足を踏み入れると、ホッとする涼しさ。

人が多いでしょ?この日は、みたらし祭の最終日でした。


「足つけ神事」なるものを初体験しました!

境内を流れる御手洗川に足をひたしながら、御手洗社まで歩き、お灯明をあげ、無病息災を願います。

この御手洗川は湧き水のためか、ひんやりととても冷たくて気持ちが良いのですが、深さはけっこうあって、大人の膝下くらい。ロングスカートをたくし上げていたら、写真どころじゃありません!


途中で、大きなろうそくから、一人一本ずつ持っている小さいろうそくに灯をつけて、社まで進むのですが、風が吹いていて、うっかりしているとすぐに消えちゃう!

灯が消えないように、持っている荷物や身体で風よけをしながら、そーっとそーっと進むうちに、最初はびっくりした水の冷たさをほとんど感じなくなり、その代わり、全身とてもすっきり、涼しくなってリフレッシュしました。

最後に「神様のお水」をいただいて、身体の内側からも清められた感、倍増!


とってもすっきりして、神社を後にしました。


健康に夏を越せますように!