淀川長治や水野晴郎じゃないですが、
今の映画ではなく、
レトロ感満載の良き中身の伴う超大作は、
この歳になって、
「映画って本当にいいですよね~!」
さて今日の「レトロなBS映画」は、
【 敦 煌 】
1988年作品(143分)
143分というのは今の自分にとってはちと長すぎる。
もしこれが映画館だったら、最低1回はトイレに行ってるだろう。などということを気にしなければならない歳になった自分に「レトロ感」を隠せない。
さて、中国の戦乱の世、11世紀の頃シルクロードで、敦煌の文化遺産を守ろうとした青年の活躍を描く超大作。井上靖原作の同名小説を映画化したものである。
- 朱王礼:西田敏行
- 趙行徳:佐藤浩市
- 李元昊:渡瀬恒彦
- 呂志敏:柄本明
- 曹延恵:田村高廣
- 西夏の女:三田佳子
- 漢人の無頼漢:綿引勝彦
- 尉遅光:原田大二郎
- ナレーター:大滝秀治
特に「大滝秀治」のナレ-ションはぐっと来た
今でも覚えてるのが、
CMで「お前の話はつまらん!」
というあのセリフが今でも
頭に残ってるのだ。
さて、いきなり砂漠のシ-ンか入ってくると、堺雅人主演の「VIVANT」がすぐに思い浮かんだ。
人的、物的、ロケ-ションに莫大な経費をかけた迫力満点の中で、友情や愛という人間関係を含め、当時の刀剣を中心とする戦に次ぐ戦を繰り返しながらも、自分がのめり込んでいく目標を探し求めて、最終的に「敦煌」にある文化遺産としての価値が高い仏典や経典を、保護し守るというところに目覚めながらも死んでいく、というスト-リ-だったが、長編大作なのに途中で眠たくなることもなく、トイレは1回で、最後まで見入ることができたことは、自分を褒めてやらねばなるまいと同時に、それだけ観る価値があったということである。
何といっても今から36年前の映画なので、出てる俳優陣が非常に若く、はじめは「佐藤浩市」を見分けることができなかったくらいである。
西田敏行は、もうこの頃からええ味を出していたし、柄本明の独特な演技は既にこの頃から出来上がっていたのも確認できた。
今や、ITの劇的な進歩によってCGや合成を駆使した綺麗な映像を見ることができるが、当時は生身で危険を冒しながらの撮影は、相当数の怪我人を出したに違いないと思うが、それらをものともせずに「役柄」に徹した俳優魂を観れるのもまたこれ「レトロ映画」の醍醐味である。
「水戸黄門」/「座頭市」などの時代劇、
「任侠もの」などの「やくざ映画」、
昭和レトロな色褪せた映画が、
昭和レトロな人間である自分、
にとっては魅力ある輝く映画に、
嵌ってる日常の一コマである
、