今回のテーマの一つは「公共施設の在り方」。
梅田市長は3月に公共施設の今後の方針を示した「久喜市公共施設個別施設計画」を発表しました。
計画では、集会所等は2022年に「地元譲渡」とされていますが、私はそれに疑義を抱いています。
どんな点に疑義を抱き、どんな視点から議会質問が構成されていくのか、順にご説明します。
(1)条例上の位置付けを確認
集会場等に関しては2022年度を目途に「地元自治会等」へ譲渡または売却等を進めると示されている。
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譲渡等を進める際には「久喜市財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例」等に則って進めるものと推測する。
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同条例第3条には譲与、又は時価よりも低い価額で譲渡する場合の条件が示されているが、今回の集会所等の譲渡に関しては、どの条件に適合するのか。
(2)財産処分の妥当性を検証
集会所等に関して、個別施設計画には今後の「機能」として「実施主体の変更」と示されている。
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集会所等のうち「市民文化系施設」に分類される施設は、譲渡等の後も、今まで同様に、全市民が使える施設として維持されるのか。もしくは当該自治会の関係者だけが使える施設に変わるのか。今後、市が自治会と交渉を進めるにあたって、どちらの方針を前提とするのか
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集会所等のうち「市民文化系施設」に分類される施設は、譲渡等の後も、今まで同様に、全市民が使える施設として維持されるのか。もしくは当該自治会の関係者だけが使える施設に変わるのか。今後、市が自治会と交渉を進めるにあたって、どちらの方針を前提とするのか
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仮に施設が全市民に門戸が開かれない施設に変わるならば、行政財産(普通財産)の処分の在り方として疑義が生じる。公有の財産を、地域の任意団体である自治会に譲渡したとして、その後、当該財産が市の公用または公共に供することをどのように担保するのか。
(3)今後の見通しを検証
集会所等のうち「市民文化系施設」に分類される施設を自治会に譲渡した後、発生すると見込まれる維持管理費や修繕費等は自治会が一部を負担せざるを得ない。
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また将来的に解体の必要が生じた場合、自治会に多額の財政負担が生じる可能性もある。自治会と交渉するにあたっては、将来的に発生しうるリスクを説明するべき
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また将来的に解体の必要が生じた場合、自治会に多額の財政負担が生じる可能性もある。自治会と交渉するにあたっては、将来的に発生しうるリスクを説明するべき
(4)責任の所在の明確化を求める
集会所等の譲渡・売却が成立しなかった場合は、どのように対応するのか。
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公共施設として維持出来ないことの責任が、譲渡を受け入れなかった自治会に向くようなことがあってはならない。
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施設の存廃に関しては、市が責任を持って最終判断を下すべき
(5)周知の提案
集会所等に限らず、直近の年度において大きく在り方が変わる施設については、市民に周知するべきと考える。
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全て決まってから周知するのか、計画段階で周知を行うのか、あるいは最後まで周知しないのか、現時点の方針は?
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また周知や意見聴取にあたっては、「利用団体」という曖昧な線引きでなく、全市民を対象にするべきであり、プッシュ型に近い広報くきなどの媒体を活用するべき