栗橋済生会移転問題に関する私見 | 久喜市議会議員 貴志信智(きし のぶとも)オフィシャルブログ「FROM HERE!」Powered by Ameba

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栗橋済生会病院が急性期病棟を加須市へ移転する意向を表明しています。

【これまでの経緯】

今回、新たに明らかになった病院の意向は以下の通り




•加須市に急性期に対応する新病棟を建設する(久喜市から移転)

•現在地(久喜市)には慢性期、回復期を扱う病棟を整備する


また病院は、久喜市、加須市双方に財政支援を要求しています。

加須市は新病棟建設のために30億円+建設予定地確保の支援を約束。

久喜市は開院以来、のべ11億円超の支援をしてきました。しかし今回は近隣自治体との補助金合戦をしない立場を堅持しています。

私の解釈では、栗橋済生会病院は

『たくさん補助金を出してくれる方を、病棟建て替え地に選びます』

という考え方。

財務の観点からは、合理的な考え方のように見えますが、同じ医療圏内にある加須市と久喜市に補助金合戦を促すような手法は、信頼関係を著しく損ねる極めて短絡的なものです。

また病院側が提示してきた最終案には

『新病棟の建設には、加須市において既に用地の確保と財政支援の準備が整っている』→だから加須市へ移転


とありますが、病院と加須市で結ばれた、急性期病棟移転に関する覚書は、久喜市の知らない間に交わされました。

財政支援や用地確保のタイミングを、判断材料にするならば、情報開示のタイミングは平等であるべきです。

遥か早くに加須市と協議を始めておいて、『既に加須市では〜』も何もありません。

また栗橋済生会病院はH23年に『地域救急センター』を整備しています。

この施設には、久喜市単独の補助金を支出しており、オープンから数年で方針を変えるのは、重大な信義違反と言えます。

栗橋済生会病院の法人格は〈社会福祉法人〉です。

社会福祉法61条には以下の条文が記載されています。
『社会福祉事業を経営する者は、不当に国及び地方公共団体の財政的、管理的援助を仰がないこと。』

•新病棟建設に関する話し合いの場が久喜市と加須市で平等では無かったこと(久喜市の知り及ばぬところで既に覚書が交わされた状態から交渉がスタートしていること)

•それにも関わらず、用地確保や財政支援確約のタイミングを、意思決定の判断材料としていること 

•第3次救急の実現を目指し、行政の補助金も受けて開設された地域救急センターの活用も不十分(長い耐用年数を残した状態)のまま、急性期病棟の移転を検討していること


以上を踏まえると、栗橋済生会病院の一連の意思決定は、あらゆる面で公的に優遇を受け、高い公共性を求められる『社会福祉法人』として、適切な意思決定と言えるのか極めて疑問です。
資料出典:横浜市

公益性を考慮しない経営をするならば、一般社団法人などに転じ、民間の競争に身を委ねるべきです。

社会福祉法、また社会福祉法人に求められる役割という2つの観点から問題提起をしていきます。

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