3行で言うと・・・
・久喜市は億近い費用を掛けて多くの公共施設に「全熱交換器(ロスナイ)という高スペック設備を導入
・しかし、利用法の周知不足により、市民の利用は進まず
・費用対効果の意識を持ち、導入した設備は活用を!
◆
皆さんは「全熱交換器」という換気設備をご存知でしょうか。
普通の換気扇が、単に屋内と屋外の空気を入れ替えるのに対し、全熱交換器は中間装置で熱交換をしてから空気だけ入れ替える優れもの。
冬季エアコン使用時など、屋内と屋外の温度差が大きい時、普通に換気をすれば「入って来た冷たい空気を暖める」というエネルギーが必要となりますが、
全熱交換機を使用すれば、そのエネルギーが節約できるわけです。
まさに省エネとエコの救世主!
(値段高いけど!)
久喜市でも多くの公共施設に全熱交換器が設置されています。
議会で確認したところ市内公共施設には以下の台数が設置されていました。
【導入台数計】
349台
【349台のうち、導入金額が確認出来るもの】
253台(6673万円)
【349台のうち、導入費用が不明なもの】
96台
建築基準法の規定により、換気扇の設置は義務付けられているものの、当然ながら「全熱交換器」である必要はありません。
つまり久喜市が設置した全熱交換機は、法的な義務付けにより、設置したものではなく、何らかの目的を持って久喜市が主体的に設置したものです。
せっかく通常より高い前衛的な換気扇を導入した訳ですから、フル活用するべき!と思うのですが、、、
全熱交換機のスイッチは、専門家でないと、その機能に気がつかないような普通ーなもので、
市民への使用法の周知は全く進んでおらず、当然ながら活用も極めて不十分な状態が続いていました。
そこで、久喜在住のエネルギーのプロフェッショナルの方のご協力のもと、議会でこの問題を取り上げ、まずは市民の皆さんへの周知が開始されました。
(とってつけた感が満載なのが残念です。養生テープって(怒))
◆
行政が、高スペックの設備の導入や、割高な指定業者から備品購入を行うことは、今に始まったことではありません。
そうしたコスト意識に欠ける体質を私はそもそも是としませんが、100歩譲って、
せっかく導入したものは、しっかり活用しましょうよ!
と強く思う次第です。目的があって最新鋭の換気設備を導入したのに、誰も使い方がわからないのでは、純度100%のムダ使いとなってしまいます。
逆に全熱交換機をしっかり活用すれば、エネルギーロスの削減はもちろん、環境意識の啓発など、かけた経費は十分な効果を伴うかもしれません。
「費用対効果」という言葉は、民間でも、最近は行政でもよく耳にするようになりました。
無駄の削減だけでなく「かけた費用から効果を生み出す」プラス方向の費用対効果の追及が進むよう、議会からもしっかりとチェックを続けて参ります。
ともあれ、各公共施設に、全熱交換機(ロスナイ)が設置されています。
・エアコン稼働時は、ロスナイスイッチをオンすると、暖かい空気は暖かいまま、冷たい空気は冷たいまま、換気が可能です。どうぞこれを機会にご活用ください(^^)