可愛いは作れる | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社
イニシャルTT兄弟こと、た(T)ぐちと(T)もみです。
ご来場ありがとうございました。チャラチャラした研究(アイドルの歌詞比較)をしてはいたものの日文の端くれとして、キシャさんは憧れの存在!うれしかったです。

冒頭の挨拶、劇場でお会いした方の記憶に残っていたらうれしいですが、オープニング、つまり本編前に大冒険をしていた私です。
というのも、千野さんよりこんな台詞をいただきました。

(何か面白いことをする)

私が所属する劇団ダブルデックは変顔満載、リアクション大きめな芝居のテイストなのですが、
キシャさんでは「美しさこそ正義」と言われているため、披露する機会は中々ないかなと思っていました。
現にここのところキシャさんでお世話になっているダブルデックの他役者も、変顔封印の泣かせる芝居をやっていました。でもそこにはたしかに

(何か面白いことをする)

いや、そもそもお客様もそんな雰囲気でないのでは…でも、せっかく千野さんが振ってくださった機会だ!と、思い切ってやってみたところ…

お客様、優しい!
共演者の皆様、優しい!
ほんとうに優しい世界。

劇団にファンがついているって実感しました。
客演のそんな姿にも寛容。
冒険が終わった後は、私の心のお兄ちゃんお姉ちゃんこと、東さんれいこさんの間にすっと戻っていくの含めてデトックス。

やってよかった大冒険。

一番緊張の比重が高かった(それもどうかと思いますが)ため前置きが長くなりましたが、
本編でも大冒険してきました。

千野さんに「可愛い田口が見たい!」
と言っていただき、自分の劇団では前回女性役者最年長などお局ポジションが板についてきたところで、今回の伏姫と雛衣。

舞台で2回自ら死を選ぶ薄幸の少女。
オープニングのそれとは高低差ありすぎで耳キーンなるやつですね。

伏姫はこの物語の因縁の始まりであり、八犬士の母。
母になった経験がない私ですが、一度に息子が8人できて、最終的に可愛くてしょうがなかったです。(みんなキャラクターが犬っぽくて単純に好き。特に毛野は猫から犬になる感じの小松さんがめっちゃかわいい)

そして雛衣。
大角役の吉田さんが初恋の人に瓜二つで、
初恋のごとくお慕い申し上げておりました。

疑いを晴らすことはもちろん、好きな人には家族と仲良く長生きしてほしいという想い、自分も大切にしたいと感じます。

小さい頃からずっと一緒だったよね。
という言葉は、幼稚園の卒園アルバムに想いを重ねながら話し、
義理の両親の前なので、話すときは我慢して距離を保ち、でも、最期に抱き上げられるシーンでは想いがあふれて、力を振り絞って夫に触れていました。

キシャさんにいるときは本が好きな少女に戻れて、夢の中にいるような不思議な感覚で。
たぶん10センチくらい身長の差がある前回の伏姫役の方と同じ衣装だったので、スカート丈が15歳だとしても。
語尾を上げて切なくする演技を何度もしても。
千野さんの「可愛いよ」に導いていただきました。

前回、現八を演じた方はダブルデックにもよく出演してくださるのですが、今回の私を見て
「きれいな田口」というジャイアンに対する褒め言葉をいただくなど、可愛いは魔法だと実感。

可愛いでいうと、今回は衣装がいつもと違うテイストでみなさん素敵でしたね。

特にぐっときたのは、彩香のホットパンツと筒井さんのノースリーブ。
スタイルが際立って最高です。

可愛いをはじめ、プラスの言葉をかけると相手は元気になるし自分も力がみなぎってきます。

そんなプラスのエネルギーが、お客様含めみちみちて15周年。
背中を追いかけたい劇団さんです!
今年あと2回の公演も楽しみです。

あかさたぐちつてともみ