戦場も図書館でした | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社

こんにちは!『保元物語』で平清盛を演じました、木村です。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

気づいてくださった方もいらっしゃったようですが、今回の清盛、大河ドラマとはまるで正反対のキャラに仕上がったそうで…稽古場ではサイコパスなどと言われていました(笑)ちなみに当の本人は役作りに影響が出そうな気がして、実は大河ドラマは一切見ずに稽古していましたので、どこがどう違うのかあまり分かっていません(笑)公演も終わったので、清盛の出てくる回だけでも見てみようと思います。

さて、そんなサイコパス清盛が存分に発揮できたのは、やはり忠正が土下座してくるあのシーンでしょう。というか、あのシーンが清盛サイコパス化の元凶でした(疲労がたまった状態で稽古に行ったら表情が死んでしまったが、その方向でOKされてしまった)。結果としてできたのが、叔父が必至の命乞いをしているにもかかわらず、「なぜそんなことをしているのか理解できない」とばかりに表情一つ動かさない、あの清盛でした。

全体的に見ても、今回の清盛は他のシーンでもいつもどこか落ち着いていて、唐突に冷静さがちらちらと見え隠れする役という印象があります。そんな感じの役なので、清盛に関してはなんと図書館テンションが公認されていました!(これまでに演じてきた役では、戦場のシーンでも緊張感が出ず、「図書館から出てきて!」とよく怒られていました)。まぁ、そういった意味で、確かに「役が役者に寄ってきた」役だったと思います(あ、役者はサイコパスではないですよー(笑))。決して楽をしていた訳ではないですが、割と省エネというか、あまり肩に力を入れずに演じられたような気がします…これはこれで怒られそうですけどね。

最後になりますが、ご来場いただいた皆様、役者・スタッフの皆様のおかげで今回の公演も無事に終えることができました。改めてお礼申し上げます。

それでは、またどこかでお会いできるのを楽しみにしています!!