初めましては以下省略、満員御礼感謝感激、先日振りですごきげんよう。乙若役の小坪です。
『保元物語』にお越しくださりありがとうございました。楽しんで頂けましたでしょうか。
キシャの役者としては三度目の出演、少年役なのは相変わらずですが実は色々と初めて尽くしの公演でした。劇団の名物とも言える時代衣装もウィッグ(前髪だけ地毛でした)も今回が初、今まで散々見ていたのになんだかとても新鮮な気分でした。中身がおっさんなので「可愛い」という声も頂けてデレデレしまくりでした、でれでれ。
他にはスモークを焚いたり照明を仕込んだり(これはいつも通り)投票用紙を作ったりと前回に続き色々と。相変わらず楽しいものですが体力の無さをそろそろ自覚すべきです。内部の方々には大変ご迷惑お掛けしました……
パンフレットを読まれた方はご存知かと思いますが、乙若、史実上に実在したかは不明な人物です。
もちろん時代柄もあるでしょうが、絶望の間際に「七十八十で死ぬのも今死ぬのも同じこと」なんて豪語できる達観しまくりの小学六年生がいて堪るか!!!年相応の生意気さや子供らしさを残しつつというのがまたズルい。私なんて何も考えずに毎日面白おかしく遊んで暮らしていたいと未だに本気で思っているのに。
そんなあっぱらぱーな自分は果たしてきちんと彼に向き合い、乙若になれていたでしょうか。優しくも厳しい母の育てた息子に、遥か上の存在の気紛れに振り回される兄弟のひとりに、そんな世を呪う亡霊のひとりになれていたでしょうか。
皆様が見た『保元物語』という史実に乙若という少年が生きていて、そうして時々その存在を思い出して頂ければこれ以上に嬉しいことはありません。
改めて役者、スタッフ、そして御来場くださった皆様に心から感謝を。本当にありがとうございました。
さて、次回は『南総里見八犬伝の話が(もうちょっとだけ)したい!』来年の一月でございます。
果たして私は風邪を引かずに本番を迎えられるのか、そして犬江親兵衛としての出番はあるのか。結果は劇場にて。
それでは。