キシャ×キシャ -8ページ目

キシャ×キシャ

劇団主宰の酒婦ぶろぐ。

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さようなら経清、さようなら有加。

君たち夫婦、大好きだったよ!



はじめましてオオサザキ、はじめましてイワノヒメ。

君たち夫婦がどんなふうになるか、とっても楽しみだよ!
ていうかまだ台本見てないから全てが楽しみだよ!

2014年10月公演『聖の帝』初稽古、いざ参る!
≪2月16日≫
いよいよ公演当日。清々しい朝でした。清々しかったです、朝は…

9時に集合で13時開演って、4時間もあるじゃん!って思うでしょ?
でも開場は30分前だから3時間半。
役者は朝イチで音響・照明の最終確認、体をほぐして発声。
楽屋組は衣装のアイロンがけと微調整をしてご飯の買い出し。
舞台上のチェックが終わった役者から昼食を取って、
そこからは怒涛のメイクにヘアセットに着替え(着付け)に…!



これが正午の惨状。団員のラストスパートの力、すごい。
私も宗任と清衡のヘアセットを前日に頼まれて担当しました。
二人ともいきなりだったのに身を任せてくれてありがとう(^ω^)

ま、こんな修羅場が壁を一枚隔てた裏側にあったんです(笑)


そしてついに開場。私は受付でチケット販売にスタンバイ。
雪の影響で交通機関に乱れが生じ、開演時間を過ぎてもお客様が途切れません。
途中で観劇を諦めざるをえなかった方もいらっしゃるところ、
「最後30分だけでも!」と駆けつけて下さったお客様、ありがとうございます。


幕間、大急ぎで集合写真をパチリ。



ここらからはもう息つく間もなく夜の部へ雪崩れこみ、あっという間の終演。
余韻に浸ることもできず超速の解体作業へ突入しました。
照明スタッフとして来ていただいていた鶴田さんに
「こんなにバラシが早い劇団は初めてです」と言われました。
だって日曜日なんだもの。みんな翌日ふつうに出勤する社会人だもの(´□`。)
神戸在住団員の有希ちゃんはギリギリの新幹線で帰りました。
静岡在住の私たち夫婦は有給取って月曜にゆっくり帰りました。

舞台が片付いたら今度は楽屋。
捨てるものは捨てる!持ち帰るものは分担を決める!
頂いた差し入れのお菓子を山分けする!小包装でないものは食べる!
終演から2時間半で完全撤収するのも慣れっこです(笑)
私は今回もトランクに詰め込めるだけ衣装を詰め込んで、
劇場近くのコンビニから宅急便で自宅に送りました。ざっとこんだけ。
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で、軽く場を締めたあと20人弱で簡単な打上げへ。
千野が居酒屋に予約をしてたんですが、そのとき名乗ったのが「ワタリ」。
『陸奥話記』の主人・経清が「亘理(ワタリ)の経清」と名乗っていたから…
なのですが、ワタリって名字じゃないから!地名だから!
責任持って店の人に「予約のワタリです」と告げる千野を見届けてやりました(σ・∀・)σ



長々と綴ってまいりました『陸奥話記』の舞台裏。
これにて締めさせていただきます。
何故なら今週土曜日から次回作『聖の帝』の稽古が始まるからです!
キシャが初めて取り組む上代文学。
また新しい劇団の顔をお見せできるかと思います。
『陸奥話記』をご覧になった方もそうでない方も、どうぞご期待くださいませ。

それでは、『陸奥話記』に関わってくださった全ての方へ感謝を込めて。
ありがとうございました!!!
《2月15日》
さてさて、朝9時に始まった舞台の仕込み。
気温が上がり晴れ間が見え始めたのは良かったのですが、
溶けだした雪がシャーベットというかスムージー状になっていて…伝わりますかね?
「あっここ雪だから水溜りより歩けそう!」と思って踏みこんだら
バシャッ!と一気に弾ける感じ…
そんな悪路をヒーコラ言いながら劇場まで辿りついた団員達、
女性はレインブーツ装備で最小限の被害に収まりましたが、
男性陣はふくらはぎまで浸水した模様。
あちこちに靴下やジーパンが干されている妙な楽屋風景となりました。

そんな悲壮感漂う楽屋にも続々と差し入れが持ち込まれます。

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伊藤園さんの野菜ジュース…!もはや恒例と化したこの光景。
「今回も野菜ジュース送ろうと思うんだけど」と打診があった際
「楽屋の生命線なのでぜひお願いします」と即答しましたヽ(゜▽、゜)ノ
案の定ものすごい勢いで消費されていきました☆
また、前日がバレンタインデーだったこともあり、
客演ガールズ+かなざわ女史から手作りチョコの差し入れが!



こちらも壮絶な争奪戦を繰り広げつつ頂きました。

舞台上では夕方からのリハーサルのために、立ち位置や殺陣、
音響・照明の確認が行われていました。
そこでフラッと楽屋に戻ってきた源義家役の後藤君。
「靴が…」と差し出してきたそれがこの有様。


聞けば買ったばかりだというこの革靴モドキ。
なんでも屋の相澤氏がグル―ガンで修理にあたりましたが、
結局使い物にならぬという結論に達しました。
安物買いの銭失い、弱冠ハタチで痛感した後藤君でありました(^▽^;)

そしてリハーサル。
毎回どんなに準備しても定刻通りに始まった例がないリハーサル。
私は客席で観て、ニヤニヤしたりホロリとしたり。
おおむね問題なく本番に臨めそうな出来でございました。
この様子は劇団サイトにて劇中写真として公開しておりますので、ぜひご覧ください!


リハーサル後、もう劇場の退館時間が迫っていたのですが、
決起と本番の成功を祈ってこのお酒で乾杯しました!

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平泉で買ってきた地酒「宗任」!
宗任が詠んだ「わが国の梅の花とは見つれとも大宮人は如何か言ふらむ」の
和歌にちなんで、ラベルに梅の花が描かれています。
賢く穏やかなイメージの宗任、演じた吉田くんの人柄とぴったりでした。
残念なことに吉田くんはお酒が苦手なので、パッケージを持ってパチリ☆

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気合を入れた一同。
乾ききっていない靴下やタイツを身に着けてさっそく気合をそがれつつ、
明日に向けていざ解散!


次回へつづく!
なんの記念日でもなかった2月26日。
準備に半年しかかからないこと。
土曜日だったこと。
先勝だったこと(仏滅じゃなきゃいいや)。

3年前の今日、私たちは結婚式を挙げました。

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なにも打合せることなく私は夕飯にハンバーグを作り、
夫はケーキを買って帰ってきました。

(´-`).。oO(私もティラミス買ってきてしまった…言っとけばよかった…


iPhoneからの投稿
感動を呼んだ『陸奥話記』公演。
舞台裏にも様々なドラマがありました。


《2月14日》
公演2日前、東京は未曾有の大雪に見舞われておりました…
私は17時からの舞台仕込みに参加すべく、
マンダリンオレンジ色のトランクを転がして20分遅れの新幹線に乗車。
うつらうつらして40分、ふと目を覚ますと窓の外が真っ白…

ここどこ…?(;ω;)
エッ、横浜の手前⁈( ゚д゚)

北上駅で見たのと同じくらいの雪景色に身も心も(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
何しろトランクの中身、1/3は平泉のパンフ、残りは衣装と自分の着替えです。
紙と布。そう、めちゃくちゃ重い…!
雪が積もっている中でコロコロは通用するのか⁈

そして降り立った池袋。ふ ぶ き 。
積もったばかりの雪がコロコロに挟まって、ただ引きずるしかない!
頑張れ私の右腕ェェ!



※翌日、見事に筋肉痛になりました



腰を落ち着ける間もなく、パンフレットにチラシの折込みを希望する劇団さんが
2組訪ねていらっしゃいました。こんな雪の中を…(´_`。)
キシャはヨコの繋がりに乏しいボッチ劇団なので、
このようなお申し出は本当にありがたいです。
法政大学I部演劇研究会さま、劇団いまそかり。さま、
ご協力ありがとうございました!今後ともひとつよろしくお願いします!!

ぞくぞくと運び込まれる小道具、大道具、衣装その他もろもろ。
楽屋を整理しながら舞台が組まれる音を聞いていると、
自然と気持ちが高揚してきます。
翌日からの2日間、どんな素敵なことが起こるのかしら?


その内容はまた次回!
劇団 貴社の記者は汽車で帰社『陸奥話記』公演が幕を下ろしました。
ご来場くださった皆さま、応援してくださった皆さま、
心より御礼申し上げます。

公演直前の更新で「覚えておいてくださいね」と言った絵がありました。
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劇中にこのシーンが登場したこと、お気づきになったでしょうか?
衣装案が固まる前に描いたので腕飾りはしていませんでしたが、
共に生きることを選んだ瞬間の経清と有加です。

「『陸奥話記』ってラブストーリーだったっけ?」という
身内からのツッコミがあったのですが、まぁいいじゃないですか(笑)
この二人が「貴族も蝦夷も皆が幸せに共に生きる世界」を目指したからこそ、
今日の私たちはあの素晴らしい平泉の地を見ることができるのですから。


当日、多くのお客様が涙を流してくださいました。
お恥ずかしい話ですが、私も前日のリハーサルで何度も泣きました。

美しい故郷を踏み荒された者たちの悲しみ。
父を、母を、兄を、弟を、妻を、夫を、子を失った者たちの祈り。
生き残った者たちの願い。
そしてすべてを一身に背負い、
この世の浄土として中尊寺金色堂を造った清衡の想い。

団員一同、客席の皆さまと共有できたように思います。
素晴らしいお客様に恵まれた公演でした。




次回は2014年10月12日(日)、劇団初の上代モノをお目にかけます。
『古事記』『日本書紀』をベースに、お墓ばかりが有名なあの帝、
第16代仁徳天皇のお話をお送りします。

それでは、また劇場でお会いできますことを願って。



劇団 貴社の記者は汽車で帰社
主宰 大野いずみ



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貴族も蝦夷もみんな笑顔の幕間…
おはようございます(ФωФ)ゞ
公演の成功を予感させる、青空が眩しい朝です。


劇団 貴社の記者は汽車で帰社

『陸奥話記』

@イーストステージいけぶくろ(豊島区民センター)
昼の部 13:00~/夜の部 17:00~(各回30分前開場)

チケット 全席自由2000円(高校生以下は学生証提示で1000円引き)

当日券ございます!



中尊寺金色堂に託された祈りと願い、そのすべてを見届けてください。

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ご来場の皆様、この絵、覚えておいてくださいね。


iPhoneからの投稿
『陸奥話記』の世界にどっぷり浸かった平泉の旅。
最後の夜はちょっと、否、かなり良い宿に泊まりました。
「山人」と書いて「やまど」と読むこのお宿、とにかくご飯が美味しい…!
野菜から魚から肉から…ほんと美味しいんです!!
お部屋に温泉も付いてるし、ベッドはフカフカだし、最高の締めくくりでした(*^^*)
【http://www.yamado.co.jp】
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ところで、お部屋にこんな冊子が。
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このあたりの民話や昔話、伝承などを集めたものらしく、
『陸奥話記』に登場する人物たちの逸話も載っていました(^o^)
要約すると、

源義家の妻に安倍貞任の娘がいた。
義家と貞任は敵対していたが、娘は「嫁したからには夫に従います」と
夫・義家に貞任軍攻略の知恵を授けた。
「父の軍勢の大半は父が妖術で作った小豆の兵ですから
いくら射かけても倒れません。
朝早くに対峙して吐く息の白い者は人間なので、そこを狙ってください」
父の不利となる情報を漏らした親不孝を詫びて娘は自害してしまった。

うーんこの、色々ツッコミたくなるお話(^o^)
・貞任の娘が義家の妻??
・貞任が妖術使い…?
・小豆の兵…(笑)

史実かと言われたら、たぶん違いますよね。
義家ってその後の義経に通じる「源氏の御曹司的英雄(アイドル)」の
先駆けみたいな感じなんですよね、私の印象。
敵将の妻や娘や妹と恋仲になったりうまく取り入ったりして
自分に有利な情報を引き出すっていうエピソードが
岩手県各地に残っているんです。
で、その多くが貞任の身内だったりして(笑)貞任かわいそう(笑)
女心をくすぐるのが上手いのも英雄(アイドル)の必要条件ですよね~( ^ω^ )
舞台『陸奥話記』の義家=後藤くんはまだ若者で
恋の駆け引きを覚える前って感じなんですが、
彼がそののちあらゆる手管で源氏を率いる武将に成長すると思うと
胸が熱くなりますなぁ…歴史のロマンですね!!

さて、そんな覚醒前の義家にも会える舞台『陸奥話記』は明日です!
明日しかありません!
この天候ですが、逆に考えれば『陸奥話記』は雪国での戦の話ですから
最高の演出とも言えますよね!
皆さんもこの千載一遇の機会に『陸奥話記』の世界に浸ってみませんか?


劇団 貴社の記者は汽車で帰社
『陸奥話記』@イーストステージいけぶくろ

2月16日(日)13:00~/17:00~
詳細【http://kisha4.web.fc2.com】

お待ちしております!
※画像表示が小さいのでクリックして拡大してお楽しみください


続きまして、奥州藤原氏初代・清衡さんのエリアへ。

清衡を演じるのはキシャ期待の若人・久保田祐司!
迫真のラストシーンを括目せよ…!

こちら清衡さんち(再現)
苦労人の清衡さんですが経清さんちより広いお家です(笑)


そして金色堂!
中尊寺の本物は覆い堂の中にあり保護のため撮影禁止ですが、
こちらは日の下にでーんと建ってますので
金ぴか具合もよ~くわかりますし写真も撮り放題!
敷地内でも小高い丘の上に建っておりちょっと大変ですが、
中の仏像も装飾も細かく作り込んでありますので、
ぜひ登ってみてください!



三代・秀衡ゾーンは…『陸奥話記』に関係ないし省略します(笑)
でも清衡さんちより更に広いお家を丸ごと見て回れて面白いです。
台所とか事務所とかあるし、庭園もあるよ!




というわけで、二日目の全行程は以上です!



劇団 貴社の記者は汽車で帰社 『陸奥話記』

2月16日(日)@イーストステージいけぶくろ

【詳細】http://kisha4.web.fc2.com/
※画像表示が小さいので、クリックして拡大してお楽しみください


それでは奥州藤原氏ゾーンを見ていきましょう。

まずは初代・清衡の父、藤原経清さま。
『陸奥話記』では千野裕子がクールに演じます(°∀°)b

奥が経清さま、手前が平永衡さま。
経清さまは亘理(わたり、現在の宮城県亘理町)の役人で、
永衡さまは伊具(いぐ、現在の宮城県伊具郡)の役人。
『陸奥話記』で永衡さまを演じるのは小松さん。優しげな貴公子です( ̄∀ ̄)
で、多賀城に勤める在庁官人の二人が神妙な顔で頭を下げているということは…

そう、その先には多賀城のボス、陸奥守・鎮守府将軍の源頼義。
向かって右には長男・源義家、左には梶原景季が控えています。
ボスを演じるのは当劇団の名優・ひがし。ボスの風格とくと見よ!
義家は初出演の後藤君が、初々しくも野心溢れる武将として演じています(´∀`)
景季は出ません(笑)

敷地内には経清の屋敷を再現したという建物があり、
そこには経清と妻の有加ちゃんが戦仕度の真っ最中。

有加は蝦夷の長・安倍頼時の娘。
『陸奥話記』ではヒロイン担当・さゆりが魅力的な有加ちゃんを演じます☆

有加の兄・安倍貞任が住まう城柵、厨川の柵もあります。
演じるのは うえたけ氏。
どうしても貞任が演りたいとゴネただけのことはある立派な猛者ぶりです。


蝦夷の民が信仰するアラハバキの神も。

いちおう舞台の成功祈願を。

アラハバキ:私の模型の前で祈らないでください…
アラハバキ:そこに私はいません…
アラハバキ:祀ってなんかいません…

なんつって。

次回につづく!