「帯」について疑問を帯びてしまったわけです
いやいや駄洒落をかましている場合ではない
(駄洒落にしても苦しすぎるよなあ)
「和服の帯」なんて言いますよね
要するに
“ Japanese Kimono Belt ”
ですな
ところが帯という言葉には
「帯びる」という使い方もある
つまり主たるものに別のものが付随している
ということ
「(着物の)帯」と「帯びる」にどのような関係があるのか
ということでまたまた
藤堂明保編 学研漢和大辞典をひもといてみたわけです
な~るほどなるほど
「帯」の文字の上半分は
「いろいろな物にひもを通している」様子を示し
文字の下の部分は、それらを「巾(た)らしている」こと
要するに「帯」といっても
着るものの腰のあたりを締めて安定させているというよりも
腰の周囲をひもで結んで
そのひもから道具かなんかを垂らして使うもの
「着るものの腰の部分をぐるりと取り囲む布」ということに注目すれば
「(着物の)帯」ということになり
「持ち主がいろんな持ち物を腰回りからぶら下げている」
という意味から派生して
「帯びる」という用法が登場したのでした
それから
着るものの帯にする布なりひもなりは
あまり細いと具合が悪い
腹なんかに食い込んで痛い痛い
ということで
一定以上の幅がある布なりひもなんかを使いますから
ある一定の幅を持った広がりを
たとえば
「熱帯」とか「工業地帯」とか
「帯」の文字を使ってあらわすようになったようです