ふと思い出した日本と中国に関係する「当たり前」の話 | 如月隼人のブログ

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「当たり前」という言葉がありますよね

この言葉の起原は「当て字」だったそうです

同義語に「当然」という言葉があります
こちらは漢語

今の日本語では
「その漢字は間違い」なんて言われたりしますけど
昔はかなりおおらかで
明治の文豪の夏目漱石も
けっこう「当て字」なんかをやっています

さてさて
この「当然(とうぜん)」という言葉では
「当前(とうぜん)」という当て字表記も使われた
その
「当前」を訓読みして
「当たり前」という言葉が出現したそうです


さてさて
日本語と中国語は同じ漢字を使っているので
気をつけねばならない

中国留学中に先生が
李白の五言絶句を朗読して
(どの詩だったかは忘れた)
日本人が多いクラスだったので
「日本にもこの詩を知る人が多いと聞いているけど
日本語式の読み方をするそうですね
でも中国語で読めるようにしてください
中国ではこの詩を暗唱できる小学生がたくさんいますよ」
とおっしゃった

私が
「学校で学ぶのですか?」と質問したら
先生は
「那,当然了」とおっしゃった

私は頭の中で
「それは当然です」かあ
ずいぶんキツイ言い方だなあと思いました

日本語には「音読み語」と「訓読み語」があって
同義語の場合にはたいてい
「音読み語」の方が固い感じがして
「訓読み語」は柔らかく感じる

でもこの場合
「それは当たり前です」でも
ずいぶんキツイなあ

しばらくして
中国語の「当然」は
日本語で言えば「もちろん」
てなニュアンスで使う場合もあると分かった

「この詩は小学校でも学ぶのですか?」という質問に
「当然です」
と回答したら
まるで喧嘩腰だけど

「もちろんです」という返答なならば
普通の会話として成立するよなあ