【本】『帆船軍艦の殺人』を読んでも帆船軍艦には詳しくなれない | ミステリな日常。

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 あっという間にもう三月。

 まだまだ寒いのに、季節だけが進んでいく(遠い目

 

 先日『帆船軍艦の殺人』(岡本好貴)を読んだ。

 第三十三回鮎川哲也賞受賞作品ということで、期待して読むことに。

 そして、ページを開いて気づいた。

 登場人物の名前が全員、カタカナ!

 覚えられるかな……。

 あらすじは公式サイトから引用。

 

 一七九五年、フランスとの長きにわたる戦いによって、イギリス海軍は慢性的な兵士不足に陥っていた。

 戦列艦ハルバート号は一般市民の強制徴募によって水兵を補充し、任務地である北海へ向けて出航する。

 ある新月の晩、衆人環視下で水兵が何者かに殺害されるが、犯人を目撃した者は皆無だった。

 逃げ場のない船の上で、誰が、なぜ、そしてどうやって殺したのか?

 フランス海軍との苛烈な戦闘を挟んで、さらに殺人は続く。

 水兵出身の海尉ヴァーノンは姿なき殺人者の正体に迫るべく調査を進めるが――

 海上の軍艦という巨大な密室で起きる不可能犯罪を真っ向から描いた、第三十三回鮎川哲也賞受賞作。

 

 ということで、舞台は海上の軍艦の上。

 ある意味、密室というかクローズド・サークルというか。

 主人公は、靴職人なのに強制徴募によって水兵にされたネビル。

 彼の乗った軍艦の中で殺人事件が起きるのだろうと予想していたが、意外と軍艦内での生活の様子が長く語られる。

 殺人事件はなかなか起きないけれど、軍艦での小さな事件やいざこざは起きる。

 時代的なものもあるのだろうけれど、これが結構、読んでいて痛々しい。

 理不尽なことも多々ありながら、そこで起きる殺人事件。

 偶然近くにいたということで、ネビルが疑われてしまう……というお話だ。

 

 とにかく、私が船に詳しくなさすぎて、トリック(?)含めいろいろとふわっと読んだ(ぼそ

 ちなみに、登場人物一覧のあとのページには、きちんと帆船軍艦のマストを支える索具の名称や、帆とヤードの名称などの説明が入っている。

 覚えきれない……!

 でも大丈夫。

 船の名称を覚えてなくても、この人誰だろと思いながら読んでも、読み終える頃には、メインキャラクターはわかるよ(遅