【本】『午後のチャイムが鳴るまでは』を読んで高校時代を懐かしむ | ミステリな日常。

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 先日『午後のチャイムが鳴るまでは』(阿津川辰海)を読んだ。

 午後のチャイムが鳴るまで……そう、昼休みの間の出来事。

 ある高校の昼休みを舞台に、様々な事件(のようなもの)が起きる連作短編集。

 あらすじは公式サイトから引用。

 

 気鋭のミステリ作家・阿津川辰海が過剰な熱量で描く、傑作学園ミステリが誕生します! 
 たった65分間の昼休みに企てた、絶対バレてはいけない「完全犯罪」。
 運命を賭けた高校生たちのミッションは完遂なるか――? 
 著者の熱烈なミステリ愛が込められた、〈九十九ヶ丘高校〉の青春群像劇、
 チャイムが鳴るまでどうぞお楽しみください。

 

 盛りだくさんの昼休み!

 こっそり学校を抜け出してラーメンを食べに行こうとする生徒がいたり、文芸部の部誌の表紙を担当する生徒がいなくなったり、消しゴムポーカーをする生徒もいたり……。

 そんなお話が五つ入っている。

 高校時代って、こんな感じだったかもしれないと思わせてくれる楽しさ。

 確かにミステリだし、青春群像劇でもあった。

 一つ一つのお話も面白いけれど、それがつながっていくラストは、読んでいて気持ちよかった。

 

 そういえば、作中にビブリオマンシーという占いが出てきた。

 書物を使った占いの方法らしい。

 家にミステリしかなかったら、不穏な結果しか出てこない気がしないこともない。